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「うわああああああ!」とい叫び声とともになにやら変なやつが入ってきた。わしは生き残らなければいけないのだ!

啓次郎は叫び声をあげながらそのポータルの中へ入った。



「いった〜くない…」

どうやら啓次郎はカラフルなボールプールの上に落ちたらしい。少し痛いが地面ほどではない。

「太陽…?明日香?結里?」

周りを見渡しても啓次郎の家族らしき人はいない。

―というか…ここってどこ?

啓次郎はその場で立ち上がり、周りを見渡した。空からはいろいろな色の風船が落ちてくる。そして、ここは宇宙のような空間だが浮くことはない。そして何より建物。建物の多くは薄い水色を基調としており、ざっと見た感じ100はある。その建物は細長い通路で繋がれている。

「うるさい…少し黙ってくれないかね?」

啓次郎から見て左側に細長い通路が伸びている少し前の方にこれまた水色を基調としたベンチがあった。そこには侍のような格好をした白髪交じりの初老の男性がそこに腰掛けていた。

「は…はい。すいません…」

「ふん。最近の若造はこれだから…」

「ところでここって…?」

啓次郎はその侍に尋ねる。

「しばし待てば知らせが入るであろう。拙者とておしゃべりではない。静かにしている方がいいのだ」

「失礼しました…」

啓次郎は侍に謝り、ボールプールから出た。一体ここはどこなのか。啓次郎はそれを知るため、スカイブルーに光る長い通路へと足を踏み入れた。すると、「そなた、スピーカーは持っておるか?」と先ほどの侍が口を開いた。

「いえいえ。さっき来たばっかりなので」

啓次郎がそう答えると侍は「8番街にある中央センターにて選手登録をしてくるが良い。そうすれば拙者のように怪しまれることはなかろう」と話す。

中央センター?選手登録?啓次郎にとって訳のわからない言葉がたくさんあるもののとりあえず「わかりました」そう答えた。

啓次郎は再び目の前にあるスカイブルーに光る長い通路についた。足を進めると時々藍色の看板が現れる。そこには「1番街 東区」などとかかれていた。啓次郎は数字が増える方へと足を進める。そうすればあの侍の言っていた中央センターに辿り着くのではないかと思ったのだ。

ところでここにいる人たちは色とりどりだ。髪色が赤や緑、金などに染めている人が居れば、その色を全てかけ合わせた髪色にしている人もいる人もいる。そしてなにより、口調や服装、髪型などがそれぞれ全員違った。というか先程の侍もそうだが様々な時代が混ざり合っているのではないかと啓次郎は思った。

もう歩いて数分が経った。すると、看板が見える。藍色の。そこには「8番街 中央区」とかかれていた。

「はぁ〜つかれた〜」

啓次郎はその場で大きなため息をついた。そして、啓次郎の目の前には大きな20階ほどあるシアンの色をした高層ビルがあった。きっと侍が言っていたのはこれのことだろう。

ピーンポーン。啓次郎がそのビルの中に入るとそう音が鳴る。啓次郎の目の前には受付と思われるところに一人の小柄な女性が立っていた。ビルの周りを見渡してみると右側にはエレベーターが2つ。左側には休憩ができそうなスペースがあり、ガラスのテーブルに革生地の茶色いソファがあった。啓次郎は真っすぐ進み、その受付のようなところの前で立っていた。そしてそこにいる女性に話しかけた。

「あの〜すいません。先程ここに来たばっかりで何をすればいいかとここに来たんですけど…」

「わかりました。では少し、この街について案内させていただきますのでそちらの休憩スペースにてソファにお掛けになって少々お待ちください」

そう女性から言われ、啓次郎は休憩スペースにある革生地のソファに腰掛けた。すると間もなく、先程の女性が現れ啓次郎の正面にあるソファに座った。そして、透明のファイルからホチキス止めされた書類を取り出し、啓次郎の前に置いた。そして、啓次郎に向かって話しだした。

「この街はハッピーランドと言い、誰でも幸せに過ごせることができる街です。」

「ハッピーランド…」

「ここに来るまでいろいろな人と出会ったとお思いですが、ここは様々な時代に生きていた人がいます。そして、口調、服装、文化が違いますのでそれぞれの個性を大切にここで暮らしてください」

「特に多い時代の人って?」

「まあ長かった時代ですかね…江戸時代とか」

「ほう」

「それでここで暮らしていくための必要なことをお伝えします。まずお名前をお聞きしてよろしいでしょうか?」

「はい。ええ永島啓次郎です」

「はい…ありがとうございます。それで、質問ですがこの世界は何色で見えていますか?」

「あーええっと…」

その質問に一回啓次郎はなんのことだろうと思ったもののありのまま女性に話した。

「薄い水色?ですかね」

「はい…ではこの後、薄水色のユニフォームをお渡ししますのでそれを着用してください」

「は…はい」

「そして、個人個人に配っているスピーカーをお渡しします。よいしょ…これです」

女性が啓次郎の目の前に置いたのは小さく、楕円形に近い形で細長い。そして、薄水色を基調としていた。

「これにはアナウンスが流れ、ゲームの開始を教えてくれます。そして、喋り相手にもなってくれるんですよ」

「ははあ…」

啓次郎はスピーカーを手に取る。すると、「ナガシマケイジロウトハオマエカ」と喋りだし、スピーカーの上の方から目が生えてきてスピーカーの音が出る部分に口がついた。そして、スピーカーの両脇にはほぼ白に近い水色の小さな羽が生えた。

「うわあ!こいつ…」

「言葉も覚えていますのでぜひ話しかけてみてください。あとそれの名前はコスモスピーカーといいます。そして、話は少し変わりますがこの世界の建物は見ている人によって色が異なります。例えば永島様は水色。ちなみに私は緑に見えます。そしてですね、この色はご自身の心を表していると古くから伝わっています」

「心…?」

「はい。簡単にご説明しますと青は優しい、誠実、冷静。赤は情熱的、攻撃的。緑は平和主義、穏やか。黄色は挑戦的、勇気。紫は不安、恐怖。ピンクは愛や恋。白は生命。黒は死。まあ黒や白は滅多にいないですが」

「じゃあ俺は…」

「とても優しい、穏やかじゃないですかね。色が濃いと…その気持が狂気的に。薄いとその逆ですね。最初ここへ来る人の多くは紫なんです。特に濃い人が多くてですね…とても不安そうにしているんです。まあこの色はここで暮らしていくに連れ変わっていきます。それにともなり、ユニフォーム、スピーカーの色も変わります」

「…俺って一生ここに暮らすんですか?」

「そうですが」

啓次郎の頭の中は不安でいっぱいになる。

「…現実世界に戻れたりできないんですか?」

「現実はここです。ここでは一生生きていられます。憧れないんですか?不老不死に?」

「あ…ああまあ憧れはしますけど…俺には家族がいるので俺がいないと大丈夫かなって…」

「あなたはもう一人いるんです。それは元いた世界で生きている」

「は…?」

意味がわからない。二人とは…。

「私達は二人いるんです」

「二人!?いや…そんなわけ…」

「そっくりそのまま元の世界で暮らしてますよ。もう一人の自分は。もし、その様子を見たかったらこの世界で100万G(ゴールド)貯めて買ってください」

「100万G?Gってなんですか?」

「Gとはここでの通貨の単位で円とほぼ変わりはありません」

「じゃあ100万円集めろってことですか?」

「はい。人を殺して」

「は…え?」

もっと意味がわからなくなった。人を殺す…?ではハッピーランドの意味って?100万G?

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コメント

1

ユーザー

そりゃ混乱するわ

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