(前回の続きです)
バンッ
何かが玄関を開ける音がした…
大地はびくっとして、おそるおそる玄関を見た。
すると彩がドタドタと走ってきてふすまをバンッと開け放った。
はぁ、はあっ 「おばあちゃんは大丈夫なのっ?」
アヤカシの1人が、
「いんや、ばあさんが脳卒中で倒れた。急救車を呼んでくれ」と彩に行った。
「わかった!」というと、スマホをとり出し急救車を呼んだ。
ピーポーピーポー 8分くらいで急救車が来たが、大地には永遠のような時間だった。
おばあちゃんがタンカーで運ばれていく。彩は急救隊員に事情を話しているが、大地はただ呆然として見守ることしかできなかった。
結局、大地と彩は急救車には乗らず、彩から連絡を受けてあわてて帰ってきた母が付き添いで乗った。
「ねぇっ 彩姉ちゃん、…おばあちゃんは大丈夫?」
大地は他に聞きたいことがたくさんあったが、今はそれだけにした。
「わからない…前は脳卒中で倒れたことなんてなかったのに…」
「脳卒中って何?」 大地は不安気にきき返した。
「脳内の血管に障害をきたす病気なの。大地には少し難しいか」
「ヘーっ よく知ってるね」
すると彩は少し恥ずかしそうに言った。
「私…将来の夢はお医者さんなの。5歳の頃に風邪を引いておばあちゃんに看病してもらったんだ。その時におばあちゃんに風邪をうつしちゃって、苦しんでいたおばあちゃんを見守ることしかできなかったの。だから人を病気から救えるお医者さんになりたいんだ。もう苦しむおばあちゃんは見たくないから…」
そう言って涙をこぼしたが、大地が見ているとあわてて指でふいた。
今日はここまでです!見ていただき、ありがとうございました!(*⌒▽⌒*)
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