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こんにちは!!
挨拶は短く行かせて貰います!!( *´꒳`* )
第1話50いいねありがとうございます( ߹ㅁ߹)
皆様のいいねで私が元気を取り戻します!!
設定は第1話をご覧下さい!!
それでは!!いってらっしゃい(◍ ´꒳` ◍)
「……まさか、お前がこんなとこ誘ってくるとはな。」
休日の朝。人混みを抜け、遊園地のゲート前に立つ元貴は、落ち着かない表情で腕を組んでいた。
「いいじゃん、たまにはさ。ずっと仕事ばっかりだし。」
笑顔でチケットを差し出す若井。その自然な態度に、元貴は視線を逸らす。
「……別に、俺は乗り気じゃないけど。」
「嘘つけ。さっきからずっと目キラキラしてんぞ?」
「なっ……!してねぇし!」
周囲の人の目があるから、声を荒げることもできず、元貴は頬を赤くして前を歩き出した。
そんな背中を、若井は嬉しそうに追いかけていく。
⸻
まず向かったのはジェットコースター。
高くそびえるレールを見上げただけで、元貴の顔が引きつる。
「……いや、これ無理。」
「は?ここまで来てやめんの?俺楽しみにしてんのに。」
「俺は歌う仕事してんだぞ!?喉潰したらどうすんだよ!」
「ただ叫ぶだけだろ。……大丈夫、俺が隣で守ってやるから。」
「っ……!」
そんな台詞を真正面から言われて、乗らない選択肢を失ってしまった。
案の定、走り出した瞬間――
「うあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
元貴の悲鳴が空に響き渡った。
隣で爆笑する若井が、途中で手を握ってきたことには、叫び声のせいで気づかれなかったらしい。
⸻
絶叫の余韻でふらふらしながら辿り着いたのはメリーゴーランド。
子どもたちに混じって木馬に座る元貴は、完全に不機嫌モードだ。
「……なんで俺がこんなとこ……」
「似合ってるぞ。ほら、王子様って感じ。」
「は!?誰がだ!」
「俺のお姫様。」
「~~~~っ!!」
周囲の歓声に紛れて、元貴の耳まで真っ赤になっていた。
⸻
日が暮れ、最後に乗り込んだのは観覧車。
狭いゴンドラの中、二人きり。ゆっくりと夜景が広がっていく。
「……静かだな。」
「うん。落ち着くな。」
並んで座る肩が自然と触れ合う。
元貴は窓の外を見つめながら、心臓の鼓動を誤魔化していた。
「元貴。」
名前を呼ばれて振り向いた瞬間、距離が近いことに気づく。
「な、なに。」
「今日、一日楽しかった?」
「……まあ、悪くなかった。」
素直になれない返事に、若井は小さく笑った。
そして、迷うことなくその手を取り、指を絡める。
「俺は、めちゃくちゃ楽しかった。……お前と一緒だから。」
一瞬で鼓動が跳ね上がる。
口を開こうとした元貴の唇に、若井の唇が重なった。
最上点に差しかかるゴンドラの中。
夜景よりも眩しいキスに、元貴は力が抜けるように目を閉じた。
「……ばか。こんなとこで……。」
「大丈夫。外からは見えねぇよ。」
囁きながらもう一度触れる唇。
それ以上言葉は続けられなくて、観覧車の時間が止まってほしいと願ってしまう自分が、少し悔しかった。
⸻
ゴンドラを降りて帰り道。
ゴンドラを降りると、空はすでに土砂降り。
冷たい雨が街灯の光をにじませていた。
「……傘、持ってきてねぇ。」
元貴がつぶやくと、若井が少しだけ得意げに笑った。
「俺はある。……けど一本だけな。」
「は? じゃあ俺、濡れるしかなくね?」
「バカ。入れよ。ほら。」
強引に傘を差し出され、元貴は仕方なく若井の隣に身を寄せる。
肩が触れるくらい近い距離。
その温度に気を取られて、雨の冷たさすら薄れてしまう。
「……近ぇよ。」
「傘小さいんだもん、仕方ねーだろ。」
「……っ。」
耳まで赤くなりそうで、元貴はわざと視線を逸らした。
だがそのとき、風が強く吹きつけ、雨粒が二人を濡らす。
「うわ、冷て……。」
「帰ったらすぐ風呂入れよ。お前、風邪引きやすいんだから。」
若井の言葉に、なぜか胸がざわつく。
ただの気遣いだとわかっているのに、心臓が跳ねるのを止められなかった。
傘の中でぽつりと若井が言う。
「また来ような。」
無邪気に笑う若井の横で、元貴はそっぽを向いた。
「……別に、今日だけで十分だし。」
でもその指先は、しっかりと若井の手を握ったままだった。
どーでしたでしょう!!
今回長かったかな?
雨、降りましたね。
では!!また!!( *´꒳`* )
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