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チッス

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ガタガタ、と馬車に揺られながらはや3日。

「嬢ちゃん、機械の国が見えてきたよ」

そう、声をかけられて覆われている布の隙間から外を覗けば城門らしきものが水平線の奥に見えていた。

まだまだかかりそうな気配を感じたため、ぐっと伸びをした後着いたら教えて下さい、とだけ言って再び眠りについた。

なんだか旅を始めてから時間の流れがゆっくりに感じるなぁ…

その影響からなのかは分からないが、移動中を食事以外のほとんどを睡眠に当てていた。

寝ている間は小さい時の夢をよく見る。

お母様とお父様とてんが居て私を含めた4人で仲良くピクニックをしている夢だったり、はたまたお父様に内緒でお母様と2人で城下町を散策した夢だったり。

内容はバラバラだが、どれも幸せな夢だった。

無意識のうちに目を覚ましたく無いって思ってしまっているのかもしれない。そんなことを呑気に考えたこともあったが結局どうでもいいや、となってしまい考えるのをやめた。

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「嬢ちゃん、着いたよ」

「……ありがとう、ございます」

まだ完全に覚め切っていない頭をなんとか動かしながら入国審査書を書いていく。

何回か審査官の人に間違いを指摘され書き直したら時間がかなりかかってしまっており、気がついた頃には日が暮れかけていた。

審査官の人に聞いた話によると、旅人にリーズナブルな宿屋があるらしく渡された地図を元にそこへ向かう。

着いた頃には完全に日が沈んでおり、街頭がぽつぽつとつき始めていた。

石レンガで固められた歩道に、いかにも近代車が通りやすそうな道。 道には所々地下水に繋がる穴がフタしてあって近代化の最先端を行く国ということが分かる。

ここなら旅のお供を探せそうだな

「ここ…かな」

カランカラン、と扉がベルを鳴らしながら開き優しそうな店主がいらっしゃい、と声をかけてくれた。

「1週間の滞在を予定しているんですが」

「1週間ね、じゃあこの部屋を使いなさい」

そう言って案内されたのは少し広めの安い部屋だった。

値段の割に部屋は綺麗でシャワーもふかふかしたベッドも整備されており、これはたしかに旅人にとってお得意な宿屋だなと感心する。

ただ、朝食や夕食は別料金らしく今夜だけ仕方がなしに夕飯をいただいてシャワーを浴び寝た。

ご飯は美味しかったが宿屋の人がねちっこく明日の朝はどうする?と聞いてきたのがうざかった。 さらにこちらが露骨に鬱陶しそうにすれば引き下がってくれたが、その後の態度が悪くて面倒だった。

店主はいい人なのになぁ…

勿体無い、と思いながらも部屋に戻って寝た記憶がある。


次の日の朝、観光も含めて簡単に手荷物をまとめたあと宿屋を出て朝食を食べに行く。

宿屋の近くにあった朝食屋で簡単な朝食を食べる。

今の所近代っぽさを外装や道以外で感じていないため、見かけだけなのかなと思いつつもお会計をするために会計へ行けば、奥の方に厨房が見えた。

ここで驚いたのが、厨房に人が居なくて代わりに機械があったこと。

会計の人に聞いてみればこの国のお店はほとんどを機械が作って自動生産しているらしい。

最近ではお金のシステムも変わってきているらしく近代化がどんどん進んできているらしい。

「近代化にみなさんはついていけてるんですね」

「ああ、まあそうだね。ついていかないと国民としての恥だからね」

若い人は飲み込みも早く実際に行動するまでが早いが、老人などは着いていくのに必死で導入まで時間がかかってしまうらしい。

故障などの問題もあるため、色々国としても問題点は残っているらしい。

「そうなんですね」

ありがとうございました、とお礼を言ってお店から出る。

地図を軽く見た感じだとかなりの広さがあるように思えた。

「1週間で回れるかな」

まずは1番の目的である、旅の足を探しにいく。

「旅に出すならやっぱコイツだな」

「バイク…ですか?」

「ああ、しかも今ならサイドポーチのオプション付きだ」

「高そうですね」

「それがな、ここだけの話…旅人料金で安く買えるんだ」

「そうなんですね、別のお店も見てから決めてみようと思います。ありがとうございました」

「おうよ!」

と、まあこんな感じで店を回り続けて安くて性能のいいバイクを探していく。

荷物が積めて、運転しやすくて、性能がいいやつ。

そんな理想のバイクを安値で買えるように何度か交渉して夕方頃。

ようやく運命のバイクに出会うことが出来、無事購入。バイク証というものが必要らしく次の日に役場で手続きをすれば晴れて旅の足となるわけらしい。

夕飯を宿屋が近い飲食店でとってから、宿屋に戻ればお酒を飲んで酔った同じ宿屋の人たちがガヤガヤとうるさくしていた。

その場をスルーして若干早足で部屋に戻りシャワーを浴びてから布団にダイブする。

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迎えた翌日、役場に行くとそこは今まで見た光景とは打って変わって一気に近代化が進んでいた。

受付も人ではなく、人に似たようなロボットというもので広いフロアを忙しなく移動する掃除ロボットのようなものまであった。

ロボット自体の知識はあるが実物を見たことは無く、技術次第ではここまで進化することに驚いた。

『バイク証ですね、こちらの書類に記入をして下さい』

そう言って渡されたのは一枚の紙で、どうやら個人情報をまとめるものらしい。

流石に本名は書けないため偽名を書いて登録する。住んでる国は…不明でいけるかな。

古い考えの人たちには旅人=国がない者という認識が少なからずあるため不明でも理屈は通るはず。

全てに記入してから紙を返すと目から赤い光を出して紙を見た後ありがとうございましたと言ってバイク証をくれた。

いや行けたんかい…

案外緩いのかもしれないと思いながらバイク証を眺める。

残りの日でバイクに積めるもの積んで準備でもしようかな。

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「おう、出国かい?どうだった、この国は」

「なかなかにいい国でした。技術が発展していてとても面白かったです」

「そうだろ、ところで次はどこに向かうんだい?」

「次は…知り合いのいる国へ向かうつもりです」

「そうか、気をつけろよ」

「はい、じゃあ」

バイクのエンジンをかけて舗装されていない土の道を走る。

ここからだと少し遠いためバイクを用意してよかった、と思った。

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次回「?の国」






王様になれない王様

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