今回は「リオ・ガンディーニ」様の二次創作、第1章です!
それではどうぞ!
第1章:雷と影
夜空を切り裂くように、稲妻が大地を照らした。青白い光が一瞬だけ街の輪郭を浮かび上がらせる。
激しい雨音が窓を叩く中、リオ・ガンディーニは薄暗いアパートの部屋でじっと座っていた。
小さなテーブルの上には、未だ手をつけていない冷めた紅茶が置かれている。
リオはいつものように夜の静寂を恐れていた。だが、その静寂を破るように、遠くで雷鳴が響くたびに彼の心はざわめき立つ。
どれだけ時間が経とうとも、大きな音や光に彼の記憶は引き戻されるのだーー燃え盛る炎の中、守れなかった「お嬢様」の最後の姿へと。
だがその夜は、いつもと何かが違っていた。雷鳴とともに、部屋の空気が急に冷たくなったのだ。リオは息を呑む。
その瞬間、視界の端に青白い光が揺らめき、まるで現実を歪めるように部屋の真ん中に人影が立った。
「……だ、誰だ!」
立ち上がろうとしたリオの声は震えていた。目の前のその人物――長い黒髪と冷たい金色の瞳を持つ若い女性が、静かに彼を見つめている。肌は透き通るように白く、どこかこの世のものではない雰囲気を纏っていた。
女性はゆっくりと頭を下げ、優雅に一礼した。
「初めまして。私は天乃雷と申します。」
その声は静かで、どこか悲しげだった。
リオは驚きと恐怖で体を強張らせた。だが、次の彼女の言葉が、その場の緊張をさらに深めることになる。
「あなたに謝罪を申し上げるために、ここへ参りました。」
コメント
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サブ垢から失礼します リオ「私の小説を書いてくだったのですね、とても嬉しいです(微笑」