木兎さんは、明るい。テンションが高すぎる時もあれば、しょぼくれる時もある。だけど、どんな人でも笑顔で接してるのは俺には出来ないすごいことだと思う。
それに比べて俺は、表情が硬いと言われている。自分じゃあまり感じないけど、木兎さんみたいに人と接するのは難しいと思う。
俺には秘密がある。それは、親から暴力を受けている事だ。誰にも言えない。言えるわけが無い。だって言ったら皆俺から離れてしまいそうでものすごく怖い…。俺も木兎さんみたいな性格だったらもっと上手くできたのかな…今日も、俺は上手く笑えない……
『このバカッ!!なんで分かってくれないの??なんで私の話を聞いてくれないの??ろくでなし!!!!お前なんて産まなきゃ良かった!!!』
バチン
ドン
ゴン
『…。』
今日も俺に降り注ぐ暴言と暴力。もう慣れて日常茶飯事のようになってしまった。痛い…痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
母さんは、その後20分ぐらい暴力と暴言を繰り返し、外に遊びに行ってしまった。遊びに行くと言っても、夜の遊びに…その間に俺は、今日の怪我の手当をして、散らかった部屋を片付けて、俺と母さんの分の飯を作る。父さんはずっと前に母さんと揉めて出ていってしまった。今回やばかったのは、俺の指を暴力の対象にしてきたことだ。俺が大事に指を手入れしてるのを見たからか、セッターとしての俺の指が嫌だったのか、理由は分からない。俺は指はどうにか体を丸めて指と腕を守った。その代わりに俺の背中には沢山のあざができてしまっていた。ずっとじんじんと痛む。でも背中なら大丈夫。服さえ着ていればバレることがない。明日も学校…母さんが帰ってくる前に行かなきゃ。
朝、俺は計画道理母さんが帰る30分前に家を出た。そして、電車で学校に行った。
『あかーし!!おはよ!!』
『おはようございます。木兎さん』
俺は毎朝木兎さんと学校に通っている。俺の次の次の駅で木兎さんが乗ってくる。ばったり会ってから毎朝行くようになった。俺はこの時間が好きだった。
『あかーし、この怪我どうしたの??』
『え』
そう言って木兎さんは俺のうなじの所を指さした。
『大きなアザができてる…痛そ…』
しまった。と思った。昨日は体を丸めてたから背中だけじゃなくうなじの方まで殴られていたのか…しかも見つかった。1番バレたくない人に…やだ、嫌だ…嫌われたくない……俺は咄嗟に
『今日の朝ベットから落ちてしまって…椅子の角にぶつけてしまったんですよ』
と嘘をついた。
『あかーしでもそんなことするんだな笑笑お大事になっ!!』
そう言って木兎さんは俺に笑いかけてくれた。俺はどんなことがあっても、木兎さんのこの太陽みたいな笑顔のおかげでやって行ける。怪我を見られてひやっとしたけど、木兎さんがバッ……単純で良かった。
背中の痛みに耐えて6限がやっと終わった。この後は部活だから早く部室に行って着替えなきゃ誰かに気替えを見られてしまう。俺は走って部室に向かった。が、一足遅かったらしい。
『おー、ちっす』『あかーし!!俺のエロ本しらね!?』
終わった。木兎さんの発言でほとんど察しはついたが、俺は着替えられなくなってしまった。
『木葉さんちっす。木兎さんのエロ本は知りません…何してんすか……』
確か、今日はマネが部室の掃除をする日だった気がする。それで読んでたエロ本を隠そうとしたが、その本自体を無くしてしまったというところだろう。
『じゃあ俺、埃っぽいのとか嫌なんでトイレで着替えてきますね。』
我ながらにいい作戦だと思った。だが、
『ぇぇぇぇ!!あかーしも手伝ってよぉ!!』
と木兎さんに引き止められてしまった。その時、
『ちょっとだけでいいから、手伝ってくれよ!赤葦!!』
と、木葉さんに言われたのと同時に
バンッ
と、俺の背中を思いっきり叩いた。
『ッ…!!』
普段なら気にしないが、昨日の暴力で傷ついた俺の背中には十分すぎる痛みが伝わった。声こそあげなかったが、多分顔は歪んだだろう。
『嫌ですよ、俺関係ないですし、じゃあ俺着替えてくるんでっ』
俺はなかば強引にバッグを持ってトイレに逃げ出した。まだ背中はじんじんやけるように熱いし、昨日の記憶が蘇って体が震える。まずい。部活がまだあるのに…
木兎さんside
『ちょっとだけでいいから、手伝ってくれよ!赤葦!!』
バンッ
『ッ…!!』
その時だった。いつもはすましている赤葦の顔が微かに歪んだのは、そして赤葦は背中を庇うようにしてトイレに着替えに行った。
『あーあ逃げられちまった。ほら木兎!!早く見つけろよ』
『なぁ木葉、赤葦って何か俺らに隠してることがあると思うんだけど…』
俺はエロ本のことは頭から消え、さっきの赤葦の表情だけが鮮明に残っていた。おかしい。何か絶対あるのに。
『あー、まぁ赤葦にもいろいろ事情があんだろ。いいじゃん、秘密のひとつやふたつぐらい…』
『……。』
『木兎??』
俺は普段なら絶対使わない頭で考えたけど、赤葦ならどんな可能性もありそうで、答えは出なかった。しかも結局エロ本も鞄の奥に入っているという始末…木葉には明日焼きそばパン奢る約束をした。
でも俺の中で何か引っかかる気がする。
赤葦side
トイレに来て数分、俺は無理やり震えを抑え、着替えて部室に戻った。木兎さんと木葉さんはもう体育館に向かったようで、運良く誰もいなかった。その間に自分のロッカーから、湿布をだし、背中に貼ってから体育館に向かった。この後にマネによる部室の掃除がある事も忘れて…
部活も無事に終わり、解散した。俺はまたこれから母さんのいる家に帰らなくては行けない。帰りたくない。頭では分かってる自分の本心だが、帰らなくてはもっと酷い暴力や暴言が待ってると思うと帰るという選択肢しか無くなる。
『かーし!!あかーし!!!!』
ハッと顔をあげると木兎さんがいて、俺を心配そうに見ていた。
『あかーし、俺ここだから…じゃーな。』
『はい。さよなら』
『あかーし…お前さ、もしかしてだけど……』
―ドアが閉まりますー
ガシャ
なんだろう木兎さんが何か言いかけていた気がする。が、俺は特に聞いていなかったので分からなかった。これから起こる事を想像するだけで、思考が停止したのだ。もし、今日指を痛めつけられたらバレーが出来なくなる。バレーが出来なくなったら木兎さんに嫌われる。隣に居られなくなる……
『…ただいま』
俺は、そう言って家に入った。
『京治…母さんね、好きな人ができたの……その人もね母さんのこと受け入れてくれて、来月からその人のところに行く事にしたの…だから、もうあんたはいらない……』
『え、ちょっと母さん!!』
俺がこんなに声をあげたのは、母さんに捨てられることが怖かったのではなく、部屋がぐちゃぐちゃになっていた事ではなく、母さんが包丁を持っていたことだった。
『あんたなんかいらないから、死んでよ…ねぇ、これで腹でも刺して自殺しな。私が殺すと、あの人の所に行けないから…ほら早く……死んでよ…京治』
そう言って母さんは俺に包丁を押し付けた。でも俺はそんな事できるはずなく、その場に立ち尽くした。母さんは、部屋に引きこもってしばらく出てこなかった。
しばらくして、母さんが出てきた。途端に
『なんでまだ死んでないのよこのクズ!!自殺しろって言ってんだろ!?早くいなくなっちまえ!!』
と、俺を殴った。俺は咄嗟に包丁を遠くに投げ、そのおかげで切り傷は防げたがモロに手を殴られた。
『ッ!!』
終わった…指が動かない、これじゃあトスが上げられないどうしよう。どうすればいいんだろう。トスなんて上げられない俺なんか死んだ方がいいのかな。要らないって言われる…捨てられる……木兎さんに捨てられる……嫌だ、嫌だ!!
その後にもボコボコと殴られたり蹴られ俺は意識を手放した。
パチッ
朝になって俺は目が覚めた。が、体が動かないことに気がついた。少し動くだけにズキズキと痛む。これじゃあ学校もちろん部活もする事が出来ない。
俺は今日、初めて学校と部活を休んだ。
木兎side
今日の電車に赤葦はいなかった。こんな事初めてで、びっくりした。電話も繋がんねぇし、LINEも既読にならない。
『どうしたんだよ〜あかーし…』
妙な胸騒ぎを覚えたまま俺は学校にいった。
ガチャ
『おはよー』
俺はいろいろ考えながら歩いたせいでいつもより部室に着くのが遅くなってしまった。
『あっ!!木兎!!!!ちょっとこい!!』
木葉に大声で呼ばれて行ったら、みんな揃って不安そうな顔をしていた。
『……どうしたの??』
『それが…』
マネの白福と、雀田がぽつりぽつりと話し始めた。
『昨日、部室の掃除をする時に、皆のロッカーの掃除もしたんだけど、赤葦のロッカーの中に、ありえないほど沢山の湿布や絆創膏のゴミが出てきて…』
『他にも、包帯や血の着いたタオルやティッシュとかも出てきてさ』
『明らかにおかしいから今日聞こうと思ったんだけど全然来なくて…』
『LINEも電話も繋がらないし…』
『それで、みんなにも何か知ってないか聞こうと思って、その事を話したところ。』
皆暗い顔をしていた。
『今日、部活来なかったら皆で行かない??』
白福のこの言葉に賛成し、それぞれ教室に戻った。
『赤葦部活も学校も来なかったね』
『だな』
『先生も赤葦のこと知らないって』
『まじかぁ』
『あかーし…』
嫌な予感がする。俺は走って赤葦の家に行った。
『はぁ…はぁはぁ……あかーし!!』
赤葦side
『ヴッ』
『死ねよ!!早く!!!!』
ドカッ ドッ
『あ゛ッ……い゛だい゛…やめで、母゛さん』
『死ね!!死ね!!!!』
ドッ バンッ
痛い…辛い……体が動かない……これじゃあ……ホントに…死ぬ……
ドンッ ドンッ
『助け…て……木…兎さん』
何言ってんだ俺、こんな所に木兎さんなんか来るはずないのに…………助けて……助けて助けて……死にたくない、死にたくないよッ!!やだッい゛やだ!!……木兎さんツ!!
『あかーしッ!!!!』
木兎side
あかーし!!あかーし!!!!
頭の中が赤葦でいっぱいになっていく…嫌な予感…なんで早く気づかなかったんだろう…赤葦はあんなに1人で抱え込んでたのに…俺が1番近くでアイツを見ていたのにッ!!なんでッなんでだよッ!!!!よく考えたら、アイツのうなじの傷も木葉に叩かれた時の反応も…今までもよく傷ができてた…あんなに湿布や絆創膏を使うまで体はボロボロだったのに…そんな体で俺にトスをあげてたのかよ!!そんな体でッ……
赤葦の家のドアは空いていた。その中からは赤葦の声が聞こえた。
『あ゛ッ……い゛たい゛…やめで、母゛さん』
『助け…て……木…兎さん』
赤葦が…赤葦の声が……あんなに弱々しい声は知らない。赤葦ッ!!赤葦ッ……!!
『あかーしッ!!』
『木兎…さん??なんで……ここに…いるんですか………なんで…』
赤葦が涙でぐしゃぐしゃな顔でこっちを見上げた。
『は…誰よアンタ……コイツを殺す邪魔しないでよ』
この人が赤葦の母親か…ひどい荒れ様だな。だからこそ……今度は俺が赤葦を守る……いや、守ってみせる!!
『赤葦は殺させねぇ』
『何よ!!なんでアンタにそんな事決められなきゃいけないのよ!!』
俺の中にどんどん怒りが積もっていく。
『逆になんでお前が赤葦の未来を奪うんだよ』
『コイツは私の子供だからだよ!!だから私の好きなように使える…これからコイツは私の為に死ぬんだよ!!!!』
『そんな事させねぇって言ってんだろ!!いい加減にしろよ!!!母親だろ!!!』
ついに爆発した俺は、赤葦の母親に掴みかかった。
『木兎さッ!!『はい。木兎〜ストップ〜』
『え、』
そこには、警察を引き連れた木葉たちの姿があった。
『けっ警察!?』
『6月19日午後5時48分。虐待の罪で貴方を逮捕します。』
『なんでよ!!私は悪くないッ!!悪いのは全部コイツよッ!!!!』
『はい。続きは署で聞きますから』
『離してッ!!辞めてよ!!!』
赤葦の母親は警察に連れていかれた。
赤葦side
木兎さんが母さんを掴みかかった。木兎さんにそんな事させたくない…ダメ……やめてッ!!
『木兎さッ!!』
『はい。木兎〜ストップ〜』
木葉…さん??それに、他の皆さんも……どうして……あ、やばい……俺の秘密……バレちゃった………どうしよう…嫌われちゃう……やだ……見ないで…俺の事、見ないで!!
ガクッ
木兎side
ガクッ
『あかーし??あかーしッ!!』
赤葦が気絶した。まぁ仕方ないっちゃ仕方ないけど…赤葦の体は、痛々しいものだった。
『赤葦…ここまで酷い傷が……』
『これ、古い傷…後になっちゃったんだね』
『赤葦、お前どれだけのものを抱え込んでんだよ』
『あかーし……』
俺は優しく赤葦を抱きしめた。
『あかーし……ごめん、ごめんなッ……俺のせいで…俺が早く気づければ…ホントにごめんなぁ』
そんな俺たちにもう1人の警察が話しかけてきた。
『その子はどうする??俺たちが引き取ってもいいけど…』
『大丈夫です。赤葦は俺たちが引き取ります。その方がコイツも安心するだろうし』
木葉が真っ先に答えた。皆同じ考えだった。
『とりあえず赤葦は俺の家に連れてくよ。姉ちゃんの使ってない部屋あるし、母ちゃんなら受け入れてくれるよ』
『そうだな。赤葦の事は木兎が1番知ってるからな』
『じゃあ木兎、赤葦の事をよろしくね。』
『わかった。じゃあ小見は先生に連絡、白福と雀田は俺の家に赤葦の手当できるような湿布や包帯…塗り薬とか買ってきてくれない??尾長はゼリーとか赤葦が食べられそうなものまとめて買ってきて、鷲尾と木葉は俺に着いてきて欲しい。』
俺はみんなに指示を出して、赤葦を抱っこした。そして母ちゃんに事情を話して車を出してもらった。
『光太郎!!赤葦君大丈夫??』
『母ちゃん!!ダメそうだから早く安静にさせたいんだけど…!!』
『わかった!!早く乗りな!!』
『ありがと!!母ちゃん!!!!』
俺たちは車に乗って家に帰った。
俺は家に着くなり、俺のベットに寝かした。服がボロボロだったからぬがして、俺のを着せたけど……赤葦の背中は今までの辛さを物語っていた。
後から合流した皆と俺たちは赤葦を囲んで目が覚めるのを待っていた。
『赤葦…ずっと虐待されてたのかな』
『なのに俺達に隠して、ずっと平然を装ってたんだな』
『辛かっただろうな……赤葦』
パチッ
赤葦side
皆の声が聞こえる…起きなきゃ……
パチッ
『!!!赤葦ッ!!!!!!』
『赤葦!!』
『赤葦、もう大丈夫なのか!?』
『赤葦さん!!』
『赤葦…』 『良かった……赤葦ッ』
皆…見てる……あれ…俺、いつ着替えたっけ……!?
『やだっ!!こんな俺ッ!!!!見ないで!!見ないでくださいッ!!!!』
やだッ着替え、背中も…今までの傷も……全部見られた…嫌われるッ嫌われるッ!!!!
『う゛ッ……やだ、やだぁ……嫌いに、ならないでぇ!!』
俺は頭がパンクしてしまった。あれ、涙が…止まらない……止まらない………
『ひぅッ……う゛ぅぅぅ』
ギュッ
『赤葦、ごめん…ごめんな……赤葦がこんなに辛い思いしてたのに、気づけなくてごめん。ごめん…ごめ゛ん……』
木兎さん…木兎さんだ……なんで木兎さんが謝るんだろうでも……でもッ!!
『う゛ぅッ嫌いに、嫌いにならないで…こんなに……傷だらけで、汚い俺、嫌いにならないでぐだざぃ…』
俺は初めて他人に自分の気持ちを打ち明けた。みんなに、木兎さんに嫌われたくなかった。軽蔑されると思った。気持ち悪いって言われると思った…汚いものを見る目で俺の事を見られると思った……でも、俺の思ってた反応とは違った。
『俺が、俺たちが赤葦の事を嫌いになるはずないじゃん、何を悩んでたの??赤葦…この傷を見て、俺が赤葦を嫌うと思った??なんでそう思ったの??赤葦、俺は赤葦が大切だよ、俺にトスをあげてくれる赤葦が好きだし、いつもそばにいて、俺のお世話をしてくれる赤葦が好きだよ。電車で赤葦と話す時間も、自主練する時間も、赤葦がいればどんな時間も楽しくなるんだよ…嫌いになんてなる訳ないよ。ね、赤葦…安心して……大丈夫だから。』
そう言って木兎さんは俺に笑いかけてくれた。ああ、これは俺が好きな笑顔…木兎さんは、木兎さん達はこんな俺でも受け入れてくれた…なんて優しい人なんだろう…もっと早くに助けを求めれば良かった……
『俺、木兎さんの笑顔好きなんです……木兎さんのおかげで俺は今までも耐えていけました。今までも、今日も……ありがとうございました。皆さんも、こんな俺を助けてくれてありがとうございました。本当に…本当にッ!!』
『俺も、俺達も気づけなくてごめん…』
『これからは俺らにもっと頼れよ!!』
『そーだぞ!!赤葦、もっと先輩に頼りなさい!!』
『ありがとうございますッ!!』フラっ
俺は安心して再び意識を手放した。
それから数日、俺は木兎さん家にお邪魔している。木兎さんのお母さんは俺を受け入れてくれた。傷もだんだん癒えてきて今ではまたバレーができるようにまで回復した。
『あかーし!!起きて〜!!学校行こー』
『むにゃ…木兎さん、おはようございます』
木兎さんは俺に沢山笑いかけてくれる。そして、俺の事を助けてくれた。こんな俺を大切だって言ってくれた。なんて幸せなんだろう…
これからもそばにいたいな…俺なんかが一緒にいていいのかな。
木兎side
『あかーし!!起きて〜!!学校行こー』
あの日から俺の家に赤葦と住むことにした。母ちゃんも快く受け入れてくれた。まあ赤葦の事はいろいろ話していて、どんな子かも知っていたのも影響してたのかもしれない。
『むにゃ…木兎さん、おはようございます』
可愛いかよ、っていけないいけない。そんな事考えてる暇なんかないよ!!赤葦には言えないけど、赤葦がいるから俺も笑顔になれるんだよなぁ〜
『これからは俺が赤葦を守るから!!ずっとそばにいてね!!あかーし!!!!!!』
赤葦はびっくりしたような嬉しそうな顔をして、優しい笑顔で言った。
『はいッ!!』
コメント
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木兎さん 可愛いかよ そして 赤葦 可愛いだよ(^∇^) すみません