テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
部屋が静まり返る。
さっきまで笑っていた空気も 、 外で 鳴いていた 蝉も 、 全てが 止まった。
ないこ 「 … ? 」
赤い髪の奴は言葉を探すように俯いた。
白い髪の奴も目を逸らす。
その様子がおかしくて、胸がざわつく。
ないこ 「 …何 ? 」
??? 「 _ ないちゃん 」
?? 「 落ち着いて聞いてな 」
ないこ 「 だから何って .. 」
少し強くなった自分の声に 、 何故か 驚いた。
それだけ 、 あいつ _ まろ の 事を 気にかけていたんだ 、 と 実感する。
すると 、 黒髪に黄色のグラデーションをした 長髪が どこからか 新聞を 取ってきて 机に置いた。
〈 1年前 、 難病を 患い この世を去った 高校2年生の If さん 。 その 難病とは __ 〉
その 見出しが 俺の 桃色の瞳に はっきりと 映し出される。
ないこ 「 _ .. 嘘でしょ .. 笑 」
ないこ 「 .. はは .. 何その 冗談 .. 笑 」
ないこ 「 おもんないよ .. 笑 」
信じられない。 夢だと思いたい。 こんなの悪夢でしかない。
思わず 乾いた笑いが 溢れる。
??? 「 病気 だったんだよ 、 いふくん 」
水色髪が 目を 伏せ 、 言葉を詰まらせながら 言った。
?? 「 ないちゃん には 言わんで欲しい .. って 本人が 言ってた 」
白髪の奴が 言うと 、 赤髪が 続けて言う。
??? 「 それだけ ないくん の 事 、 大事にしてたんだよ 。 きっと 」
それを 聞いて 、 俺は スマホを取り出して 写真フォルダを 開いた。
昼間 、 森で 撮った写真。
東雲 琴葉
30
104
画面には 満面の笑みで 写っている まろ。
ないこ 「 .. ほら 、 ちゃんと 写ってるじゃん .. 」
何枚も 何枚も スライドする。
映るのは 、 全て 幸せそうに 笑う まろの 顔だった。
ないこ 「 な ー んだ 、 ちゃんと 撮れてるじゃん .. 」
そして 、 日付を 確認すると。
〈 8月 ○日 12 : 17 〉
今日の 日付だ。
その時は 意味がわからなくて ただ 画面に映る まろ を 眺める。
そこで 初めて 気が付いたんだ。
俺が なかったことにしていた 違和感。
汗をかかなかったこと 、 アイスが溶けなかったこと 、 スマホを 持っていなかった事 。
そして 、 いつもより 長く 繋いでいた 小指と 「 絶対 忘れんなよ 」 と 願うように 言った あの台詞。
ないこ 「 .. 会いに ッ .. 来てくれたんだ .. ッ … 」
スマホの 画面が 涙で 濡れる。
そのとき 、 ふと 「 10年後も ここで また会おう 」 その 文字の下に。
昼間は 気づかなかった 小さな文字。
「 10年後の約束 、 覚えとるから 」
ないこ 「 ッ .. まろ ….. 」
次回更新 … 100♡
コメント
3件
うわぁ😭普通にやばい泣きかけどころじゃないです…… 続きめっちゃ楽しみにしてますね!
うわ…これ、泣いちゃうやつだよ…😭💔 アイス溶けない、汗かかない、スマホ持ってない…全部「まろ」が会いに来てくれてた証拠だったんだね。写真にちゃんと写ってるのに、それすら「なかったことにしてた」ないこの気持ちが切なすぎる。最後の「10年後の約束、覚えとるから」…この一言で全部の伏線が回収された気がした。まろの優しさが刺さる…😢💕 続き絶対読みます!