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はぁ…ごめん、好き ぶくしつです。
そういう事か、ないことまろは、1回死んで転生?みたいな事をしたんだ
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昔々とあるところに王子がいました。
その王子は生まれて間もない頃に婚約者や将来のことなど全て決められていて自分がやりたいことなんて到底できませんでした。
そんなある日、この王宮生活に嫌気が差し、夜に抜け出しました。
しかし周辺の地理が分からない為何処に行こうかと迷っている時でした
とある青い髪の少年がその王子に話しかけたのです。
「ねぇ、君。そこの王宮の王子やろ?こんなところに来てどうかしたん?」
王子は驚きました。そもそも王宮の外には一歩も出ていない為, 自分が王子とは知られていないと思っていたのです。
ただ、あまり人と話したことがない王子は急に聞かれた質問に答えられず困惑していました。
すると青い髪の少年は
「ようわからんけど何かあったんよね、?ちょっとここだと王宮から近すぎるから違う場所に移動しよう。」
と言って王子の手を引いて歩き出しました。
手を引かれ着いた場所は街から少し離れた草原が広がっていて周りに木も家も街灯もない為星がすごく綺麗に見えるところでした。
王子は思わず星に見惚れ、綺麗……と呟いていました。
すると青い髪の少年は
「そうやろ!!此処は俺がちょっと前に散歩した時に見つけた絶景スポットなんよ」
と言って少し自慢げに話しました。王子は思わず笑ってしまい笑うなや!!と言われていました。
「なにがあったんかは知らんけどさ、何も言わずに抜け出して次の日になって見つかったらきっと君が危ないやん?やから、一旦戻ったらどうや?」
それもそうだな……と思いましたが王子は彼とこの場所に居たいな、とも思いました。しかしそんな我が儘は言えません。だから彼は戻るふりをして違う場所に行こうかなと思っていると
「なぁ、また会えへん?その時、色々教えて欲しいんやけど……」
なんて言ってる彼の顔は少し赤くなってて, なんでだろうな、とか思いつつ頷くと
「じゃあ、2日後、俺たちが出会ったあの場所にまた来てや!」
そして彼は王子と出会った場所まで案内し、またな、と言って何処かへ行ってしまいました。
王子は王宮に戻り自分の部屋にそーっと入りました。運良く誰にもバレずに戻ってこれたようです。
「またね…か。また会いたいな……」
と、窓から外を眺めながら呟き王子はベッドに入りました。
2日後、王子はまた青い髪の少年にあったところへ行くと少年は待っていました。
「来てくれてありがとな!じゃ、行こか」
と言って彼はまた王子の手を引いて歩き出しました。
今度来た場所はちょっとした高台。街を見下ろすことができる場所のようです。
そして王子は街を眺めていました。
すると青の髪の少年が聞いたのです。
「なぁ…どうして泣いてるんや?」
「………え?」
泣いていると気がついた時にはもう止まりませんでした。
泣き止まない王子を少年は静かに抱きしめていました。
「えっと……あ、ありがと」
王子は少年にお礼を言うと……
「大丈夫やで。っと…そろそろ時間がなさそうやから今日はもう帰ろか…」
そう言って立ち上がった彼の服を王子は掴みました。
「ん?どうかしたん…?」
「また……会える?」
「勿論!」
そういってにこっと笑う君の側に居たい。そんなふうに人を思ったのは初めてでした。
それから王子と少年は2日に一回、会う約束をしました。
「ねぇ、そう言えば名前聞いてないけど……」
「ん?俺?俺の名前はいふって言うんだ~, あ、でも街のみんなにはいふまろって呼ばれてるからそう呼んでくれると嬉しいな。君の名前は?」
「俺の名前は…わからない…。」
「え…?」
「名前をつけてもらってないんだ……ずっと王子, としか呼ばれてこなかったから。」
「ん~そっか……名前…」
「あ!そや!ないこって名前はどうなん?」
「え…?なんで…?」
「名前がない子っていみ?いやでもこれ意味が最低やな…違うやつに…」
「それがいい」
「ふぇ??」
「ないこがいい」
「え、あ、気に入ったならええんやけど……」
ないこは幸せでした。
いふまろに名前を付けてもらったこと。
この夜の間だけ、彼の笑顔を独り占めできることに。
しかしそんな幸せは長くは続きませんでした。
いよいよ明後日は婚約の日。相手の城で暮らすことになっていたので今日でいふまろに会えるのは最後でした。
それを彼に伝えると少し寂しそうに微笑み
「じゃあ、今日は最初に行ったところにしよっか。」
と言って歩き出しました。
この綺麗な景色が観れるのも今日で最後。
いろんなことがあったなぁなんて思ってると
「また泣いとるやん。ないこはすぐ泣くなぁ笑」
なんて揶揄われて。でもそう言う彼の目にも涙が浮かんでいるような気がして
「いふまろだって泣きそうじゃん」
そして二人はこの最後の日を楽しんだ。
ないこはいふまろにお礼を伝え、別れると王宮に帰らずとある魔法使いの家を訪ねました。
その魔法使いはこの世界では1番の魔法使いで, 危険だと周りからは魔女と呼ばれ避けられていました。
それでもないこがその魔女を訪ねるほどの理由があったのです。
「君が魔女の初兎であってますか?」
「そうやで?客なんて珍しいなぁ笑」
中入り、と言われないこは中に入っていきました。
入った部屋は沢山の本がありました。ないこが住んでいる王宮よりも沢山の本があるこの場所をみて凄ッ….なんて言っていると
「これでもまだ欲しい本は集まってないんよなぁ」
と、初兎は兎の頭を撫でながら答えました。
「それより、今日はなんのようなん?」
そう質問を問いかけるとないこは真剣な顔になり、一呼吸すると……
「明後日, 俺は婚約することになってるんだ。でも, 俺は青い髪の少年……いふまろとずっと一緒に居たい。」
「それを俺に叶えてくれってことかな?」
「あぁ…。」
「それなら……」
そう言って初兎はないこにふたつの瓶を預けました。一つ目は仮死状態にする薬。二つ目の薬は説明がありませんでしたがいふまろと半分づつ飲めとのことでした。
ないこを仮死状態にし、街から離れたところでいふまろと共に薬を飲み、逃げろという作戦でした。
しかし初兎はいふまろにその作戦のことを伝えませんでした。
ないこが死んだと思ったいふまろは
「大好きやで。」
とだけ言い残しないこが持っていた瓶の薬を飲みました。
ないこが仮死状態から目覚めた時、隣に居たのは心臓が止まっているいふまろでした。
そしてないこは隠し持っていた短剣で自らの胸を刺し本当に死んでしまいました。
2巻へ続く
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ロミジュリとなんか内容が似とる……?いやでもこの話, 知ってるような気がする……。
それに俺たちと同じ名前……
こんな偶然あるんか……?
なんやっけ……この続き。
確か……
この青い髪の少年は王子が死んだ後に婚約予定だった相手に会いにいった気がする……
確かその名前が………
「………りうら?」
いやいやいや、こんな偶然あるんか??
なんてことを考えていたらいつのまにか日が昇っていて俺は急いで学校の準備をして家を出ていった。
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「なぁ、初兎様。いふくんにあの本貸してよかったん?」
「いつかは知ることになるやろ。」
「そうやけど…」
「ええんよ。それがないこといふまろが望んだ運命なんやから。」