イタ王)先輩〜っ、電話出てくださいよー!
あの日こっそり先輩の連絡先を見つけておいて良かった!と思っていたのも束の間。名前もわからなければかれこれ2ヶ月以上出てくれない
フランス)イタ王、なんかあった?
イタ王)あ、いや、なんでもない…
フランス)ふーん、怪しいけど今は見なかったことにしておいてやるよ。
そう、昼休みにわざわざ3-C覗きに行くくらいには心配なんですよ、先輩。
決して背中が細くてエロかったからではないですからね。
自分で作ったイタリアンな弁当を食べ終わると、さっき訝しんできたフランスにまた声を掛けられる。
フランス)お前、もしかして好きな人できたのか…?
イタ王)え、先輩は…男…だけど。
フランス)まるで好きな女の子の秘密を知ってるみたいなそーいう顔してたんだけど。
イタ王)…(確かに顔つきはちょっと女の子っぽいところもあるし、背中見たら興奮したけどさ…?可愛いってより心配が勝つし…。)
イタ王)…な、何笑ってるんだよ
フランス)いや、全部声に出てるんだ
しまったァァー!よく思っても言うなって言われるのに!
フランス)まっ、お前が男の先輩好きでもさ!俺は全然気にしない!頑張れ!
イタ王)えっ、ちょっと…!?
はぁー、それにしても…先輩が恋しいや。2回しか会った事ないのに、こんなに気になるって不思議だよね。
これが、好きなのかな?
また体調崩してたら可哀想だし、今日は差し入れでも持って行きますか。一応メールで連絡入れて、と!
ピピッ
ピピ ッ
イタ王の物より少し小さな着信音。
オスマンが元々持っていた携帯電話は、特に連絡する事もないので彼の手元に放置されていた
それでも電話に出なかったのは、主に、いや殆どが新しい調教によるものだった。
ロシア帝国)…オスマン、俺以外の顔…見ないでね。俺以外の声は聞いちゃダメ。もちろん手なんて触ったらそいつの手と君の手、両方無くしてあげるから、ね。
ロマノフ家の屋敷に引き渡されて約一月半 。
食事をとる時も、風呂も寝る時も着替えも、全てロマノフ家の誰かに見張られている。
しかし、『彼』以外に口を開いてはいけない。感謝の言葉も、謝罪も、挨拶も。
ロシア帝国)また、姉さんに謝ったって聞いた。お仕置き、ね。
オスマン)っあ…いや…はなして…
ロシア帝国)フ…やっと、口開いた
四六時中監視され、声をかけた事すら全て筒抜け。調教はほとんど拷問と変わらず、自分より頭二つ分以上大きな男に毎日のように殴られ、屈服を強制される。
ロシア帝国)泣いてくれたら…やめる。
オスマン)ひぎゃ…ぅっっうああっ…
形容し難い、何かが潰れ砕けるような鈍い音が響く。泣く前に吐いてしまった。
オスマン)ぅ、うぇぇっ…げぇっ、ぅあ…
上に跨られ、また殴られる。
彼の声は、誰の耳にも届かなかった。
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