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as:「失礼しますよ…」
ut:そろもんとは違う少し震えた声が聞こえて振り向くと、カーテンから隠しきれていない結んだ髪が見えていた。
jo:「あすたくん、来たんですね。緊張せずとも入ってきてください。」
ut:じおるの声で少し顔をのぞかせてきた彼は、目の下にクマを作り、ボロボロの白衣を身に纏う色白の青年だった。
「あの、御崎詩です。こいつは俺の相方の春田明人です。」
as:この人のことが良くわからない。
名前が何でそんなに長いのだろうか。フィクションの物語以外でそんな名前の人は見たことがなかった。
「君たちにはもしかして名字があるの?」
sr:「ミョウジ…って何?」
俺が口にするとうた君はびっくりしていた。
jo:「今回ばかりはそろもん君が知らなくても仕方ありませんよ。名字というのは架空のものですから。」
ut:架空?苗字がか?
混乱してきた。この人たちのローブを羽織る文化や顔を隠す理由、同い年くらいで白衣を着ている理由。
すべてが俺たちと違った。
jo:「一旦、うたさんも休みましょうか。流石に二人きりにさせることはできませんから僕もここにいます。」
as:「そうだね。明朝、君たちがどこから来たのか、何者なのか、詳しく教えてね。」
ut:あすた、と呼ばれる彼はそれだけ言い残してそろもんの首根っこひっかけて去っていった。
じおるが寝床を用意してくれて意識を失うように眠りについた。
jo:「君たちは、僕たちと同じ世界の人間なんですかね…」
ut:眠る直前に聞こえた声は、目が覚めた時には忘れていた。
次回に続く