紙おむつをあてられたさゆりは母に起こされる。
ただでさえ紙おむつの違和感で歩きにくくなっているのに、高吸収タイプの紙おむつをあてられてしまったので、さらにモコモコでガニ股になってしまう。
(やだ…はずかしい……)
小さな声でつぶやいたさゆり。
(何言ってるの!おもらしした方が恥ずかしいでしょ!我慢しなさい!)
そうゆう母と
(おしっこがんばろうね)
と優しく問いかける店員。
大きく膨らんだオムツはスカートの裾から見えそうなほどだった。
店員(もうすこしがんばったらパンツオムツだからね)
ニコッと微笑みながら言っている店員。
母(さゆりにはパンツのはまだ早いわよ、おしっこ言えないんだから)
恥ずかしいことを簡単に言ってしまう母であった。
お会計のためにレジに並ぶ。
保育園児くらいの子供が近くにいてオムツがバレないかとヒヤヒヤしてしまう。
はやくして…
心の中で叫ぶ。
お会計が回ってきた。
ピッ、ピッ
〇〇円です。
お財布を持ってきていないため母に支払ってもらう。
と、
(今、おむつカバーお買い上げの方にプレゼントさせていただいています)
だされたのは、
「幼児グッズ」
のようなもので、小さめの箱には
「ベビー食器や哺乳瓶」
などが詰められていた。
母(少食だからちょうどよかったじゃない)
と言われても少食だからといってベビー食器を使うほど少食でもなかった。
恥ずかしかったがそれを受け取り、お会計を済ませて店を出ていく。
後ろ姿はオムツの取れていない幼児がそのまま大きくなったように見えていた。
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