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⚠注意⚠
本編の話にそったものではないです(多少は本編にそってる)
キャラ崩壊あり
腐要素なし(多分)
虎杖宿儺仲良し
虎杖愛され
都合良すぎだよ
「小僧」
宿儺に呼ばれた虎杖は目をゆっくりと開けた。
「んぁ?ってあれ、俺さっきまでベッドにいたよな?あ、生得領域?」
「そうだ。ちょっとばかし俺に付き合え。」
虎杖はむくりと起き上がって近くにあったデカい骨に腰掛けた。
「また〜?今回は何?」
最近宿儺は暇なとき、よく俺を生得領域に呼ぶ。
分裂しているのだから直接話せばいいのではと思うが、どうやら宿儺は夜になると俺の中に入ってしまうらしい。
宿儺は寝るという行為をしないから夜は暇だと絶賛成長期の俺を叩き起こす。
宿儺はニヤリと嗤った。
「小僧は今、俺の領域展開と反転術式、あとは“捌”を習得しているよな?」
宿儺は付与をしたではなく、習得したと言った。
これは虎杖が宿儺の言葉と実際の手本を見ただけでできるようにしたと言うことだ。
ただの呪術師ではできっこない、他人の術式を“真似する”行為。
それを虎杖は難なくとやってみせたのだ。
だから実際付与はしていない。
そういう意味の“習得”
「おう。それがどうしたんだ?」
虎杖は首を傾げた。
宿儺は不気味な笑みを浮かべた。
「“■”も習得するのはどうだ?」
虎杖はゲッと言った。
「えぇ〜?“■”ってあの弓矢みたいなやつでしょ?あれ危険じゃん!」
「でも“■”は上手く使えるようになれば特級呪霊なんぞ1発だぞ?」
「ええそーなん?!めっちゃ楽じゃん!」
虎杖は、『1発』という言葉に目を輝かせた。
まんまとハメられた虎杖はいつの間にか“開”習得訓練に入っていた。
宿儺がなぜ“■”を教えたがるのかは不明だが、そんなことよりも特級ですら1発という言葉しかなかった虎杖はそんなことは考えていなかった。
「小僧、火を手で触ったことはあるか?」
「んー、一回やったことあるけど火傷した!」
「そうか。」
宿儺はそう言って、何処からかライターを取り出し容赦なく虎杖の手につけた。
「うぇあ?!ちょっと熱いっt…?熱くない…」
宿儺は不気味な笑みを浮かべた。
「ケヒッケヒッ、やはり小僧は俺の器に最も適切なようだな。」
虎杖はまるで自分の手から吹き出ているようにボウボウと燃えている火を見つめた。
「ねぇこれどういうこと?!」
「どうやら両面宿儺が火を扱えることはあまり知られていないようだが、。小僧にも火の耐性はあったようだ。まあ見てろ。」
「…はぁ?」
虎杖は宿儺の上から目線に不機嫌になったが、黙ってみることにした。
「■」
「開」
ーボワオゥー
宿儺がそう言うと手から炎が上がり、手を動かすと炎が筆のように動き、描いた。
そして炎を練り、まるで弓を構えるように右手を引き、左手を前に伸ばした。
炎もそれに伴って、弓矢の形に変形した。
宿儺はその炎の弓矢を何もないところに向けて打った。
ーバシュウッー
「うおおおお!かっけぇ!」
「ケヒッほれ、小僧もやってみろ。」
宿儺は“■”を解き、振り向いた。
虎杖は宿儺がさっきやったように、呪力を全身に巡らせた。
「■」
「…開」
ーボワワッー
「ほう…?」
宿儺は驚いたような声をあげ、手を顎に寄せた。
虎杖は集中すると他人の呪力が普通の呪術師よりも鮮明に視えることがある。
先程宿儺が手本を見せたとき、どこに呪力を貯めているかきちんと理解し、今、手から炎を吹き出した。
宿儺よりも安定した炎ではないが、見ただけで虎杖は■を発動させることができたのだ。
宿儺の■の炎は紅い色だったが、虎杖の炎は水色と赤が混じった美しい色だった。
虎杖は炎を練り、宿儺と同じように弓を構えるようなポーズをとった。
「ふぅー」
深呼吸をし、闇にめがけて。
ービュッー
「!」
宿儺は驚いた。
虎杖悠仁がまさか、一番扱いが難しいはずの“■”を見様見真似で一発で決めるとは思っていなかったのだ。
しかも、先程虎杖が放った炎の矢は宿儺と同レベルの威力であり、もうこいつは人間ではないのかもしれないと宿儺は思い始めてきていた。
いや、人の指を食べている時点でもうアウトなのかもしれない。
「ど?!さっきの上手くね?!」
「…」
虎杖はそう言い、ガッツポーズを決めた。
自分がどれだけすごいことをやっているのか、分かっていない顔だ。
「ケヒッ、やるなぁ小僧。」
そう言って、宿儺は虎杖を生得領域から追い出した。