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Luna Emma
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ああ、読ませていただきました……第18話、すごく重くて切ない回でしたね。ヴェルリナが「もう死刑にされたい」って口にした瞬間、胸がギュッと締め付けられました。彼女の精神が追い詰められていく過程が本当に生々しくて……。ラヴィシアが「お姉ちゃん……」と呟くシーンが何度も出てくるのも、妹の寂しさがヒシヒシ伝わってきて辛かったです。でも、母親やルナリスが「絶対に守る」と訴えかける部分には、家族の絆を感じて少し救われました。続き、すごく気になります……!
「ヴェルリナ……………」
「お姉ちゃん…………まだ帰ってこれないの……?ねえ後何年待てば良いの…………?」
と母親とラヴィシアを含め、不安が拭えないまま、ただ年月だけが経ち、最愛の娘の帰りを祈る。
「大丈夫……きっと大丈夫よ」
ルナリスはそう言い聞かせる。そう思うしかない、もし仮に裁判のやり直しが確定して白紙に戻り裁判が行われたとしても判決が白に覆るなんて事は可能性としてもかなり低い。それでも彼女への刑罰を軽減させるには、とにかくもう一度裁判で争う必要がある。
「裁判をもう一度行うとしてもきっと買収されてるだろうし、確実に此方側が不利になるのは目に見えてる、凶器の指紋も一致……どう足掻いても彼女の犯行だという事は言い逃れ出来ない、どうするか…………」
「………………………………」
ラヴィシアは姉の事が永遠と脳裏に過ぎり、別の事を考えて気持ちを紛らわそとするも、それでも気分は晴れないまま。
「ヴェルリナちゃんは罪と向き合わなければならない苦しみがあるけど、それ以上に後に産まれた妹さんは余計に辛いわよね…………」
そうして結局白紙に戻った裁判へ挑む為に念入りに話し合いを積み重ねて裁判の準備をする。
だが、此処で更なる最悪な事態になっていた事を告げられてしまうのだった。
「裁判の準備を進めていく前に……残念だけどかなり深刻な状況になってしまった事について伝えなければならない」
「え…………?それって…………どういう……」
「これは……とても信じ難い事だけど、落ち着いて聞いてほしい。つい先日の事なんだけどヴェルリナちゃんが刑務所内で囚人数人を含めた多勲の人間を殺害した事件が起きたとの情報が入ってきた」
「え…………、え……どうして一体……」
「情報によれば彼女は時より奇声を上げ、更には笑いながら犯行に及んでいたそうよ」
「お姉ちゃん…………」
突然と告げられた驚愕の事実。無期懲役、いや死刑を望むようになってしまったのだろう。もう許されないのならいっその事重罪を犯して死んでしまいたい、そう思ったのかもしれない。こうなると余計に裁判での勝訴の可能性すら危うい。
どう主張しようが、もう刑が軽くなる事は無くなった。
「精神状態がかなり悪化してたみたいで裁判は取り消しになったわ、今は精神病院に送られたらしいわ」
情報を聞き、心配になったルナリス達は急いでヴェルリナが居る精神病院へと向かった。そして病院へ着き、事情を話してヴェルリナの場所まで案内してもらった。
「ヴェルリナ…………」
母親が目を向けた先にいた彼女は蹲り、でも何か笑ってるようなそんな不気味な表情に見える。
「お姉ちゃん……どうしちゃったの……?何があったの……?」
「…………はあ、もう死刑にされたい……憎まれ、恨まれ続けられて生きていかなきゃいけないのなら、もういっその事……死んでしまった方がマシ」
そうぼやいた。
「お姉ちゃん……そんな事言わないでよ、生きて帰ってきて欲しいよ」
「……………………もう良いの、生きてる間ずっと冷たくて白い眼差しを向けられる……それにそれは私だけじゃない、ラヴィシアやママ達にも辛い思いをさせちゃう事になる……重罪を犯して死刑になってしまえば、そんな事なんて考えなくて済む……」
「ヴェルリナ…………」
相当自分自身を追い詰め、精神状態は酷く荒んでる。
裁判は破棄されたが、だからと言って彼女の殺人罪という罪が消え去る事はない。しかし、彼女自身の思考や行動意識というのは、この虐殺殺人事件においては全くの別……やりたくて殺しをしたんじゃない、本当は【やりたくなかった】。それが彼女の本当の心だ。
「ヴェルリナ、私達は貴女の味方よ。誰がなんと言おうとも……私達は貴女を絶対守るから」
「………………………はははは、はは……はははは………」
不意に不敵な笑い声を漏らした。
「良いよ、もう………ふふっ、遺書……書かないと」
完全に彼女は生きる事を諦め、死ぬ事に固執するようになって死刑になる為に本当の意味で殺人犯になろうとしているようだ。
今の彼女には少し冷静になる時間が必要そうだ、距離を置く事に決めた母親らは精神病院を後にする。
「お姉ちゃん……何があったのかな、裁判前の時もそうだったけど絶対におかしいよ」
「もしかしたら刑務所内で何かあったのかもしれない、刑務所内の者に話を聞きたいところだけど……」
「ヴェルリナ…………」
それから、時が経過し精神病棟へ再度尋ねるも彼女の状態は相変わらずのようで複数回の自殺未遂があった事が分かり、彼女は終身刑や死刑判決などの重罪に値する囚人達を収容する刑務所へと送られ、要警戒人物と認定された彼女の独房の外には看守が多く配備される事になった。
「お姉ちゃん……どうなるのかな、もうこうなったら今度こそ二度と帰って来られなくなるのかな……」
「裁判のやり直しは無くなったけど完全に白紙となった……だけど被害者遺族らは当然今回の裁判の判決に納得なんていってないでしょう、それこそヴェルリナちゃんが死刑にならない限りはね」
「それじゃあ、その代わりに私達が立ち向かうだけよ。全ては悪魔に憑依された事による出来事……つまりはあの子だって被害者である事に変わりはない」
「そうだね、悪魔憑きや悪魔の存在を信じ信用、理解する人間を増やす……それが今ヴェルリナちゃんを手助けする最大の手段かもね」
そう言い、悪魔憑きや悪魔事件の被害者……その立場の当事者の苦しみを世間に訴えかけるチラシ作成をする為に一度戻る。
「この活動で少しでも悪魔憑きや見えない現象に苦しむ人々へに理解が進むと良いんだけど…」
「大丈夫さ、それに悪魔の存在や恐ろしさについては少なくとも今回の事件で知れ渡ってる筈だ」
「ええ、そうね」
悪魔事件の被害者の苦しみを伝える啓発活動を始め、ヴェルリナや自分達が苦しめられてきた事をもっと多くの人々に周知してもらい、理解を含めてもらおうと思い活動を本格的に始動。
「お姉ちゃん………早く帰って来られると良いな」
「大丈夫、必ず帰ってくるわ、信じて待ってましょう」
「うん……そうだよね、信じないとね……」
ラヴィシアは途切れる事なく溢れてくる寂しさが込み上げてきて、ポツリと涙を流した。
そうして、理解を深めて貰う為の一歩として、悪魔研究家やエリミアら祓魔師などにも協力を依頼し、悪魔憑依や悪魔憑きに苦しむ人々の存在を広める事を目的に、街中を出歩いて声を上げる。
「お姉ちゃん………」
「ラヴィシア…………寂しいよね、でも大丈夫よ。時が来たらお姉ちゃんは絶対に帰ってくるわ、心配で仕方ないかもしれないけど、ラヴィシアには私達が居るわ」
「ママ………ありがとう…………」
街中での訴え、更には悪魔研究家らと共に講演会を開くなどヴェルリナを救うべく、その手助けの一環として声を上げ続ける。
それにヴェルリナだけではなく多くの人間が今回の悪魔事件の実態とその現実を目にしている。だからこそ、関心を少しでも沢山の人に抱いて欲しい。悪魔憑きや悪魔事件という事象の存在を知り、そんな者達が冒される境遇を知って欲しい、そんな思いを持ちながら活動を続けていく。
「この活動でヴェルリナちゃんやルビネット一家の皆さんの事は勿論、悪魔憑依によって苦しんでる当事者へに関心と理解がより一層浸透していく事を願うばかりだね」
「ええ、そうなる事を切に願ってるわ」
「お姉ちゃん…………今、どうしてるのかな」