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手を擦りながら歩くと見覚えのある公園が見えてきた
昔友達と遊んだ公園だ
「懐かしいなぁ…」
ポツリと独り言を発す
雪はしんしんと降り遊具や木、地面には雪が積もり真っ白な雪景色
真夜中の公園大人1人…
あれ?これめっちゃ悲しいヤツ?
そんなふざけた事を考えていた
「…すこし…遊んで行こっかな…」
初心に帰るとでも言うのか
雪の積もった公園を見て無性に遊びたくなった
でも雪の積もった公園で遊べることは少ない遊具は雪に埋もれ動かないものや使えないものばかり
ましてや大人1人じゃ鬼ごっこやかくれんぼ、雪合戦もできない
「いや…1人かくれんぼとかもあるけど…」
神様に会いに行くのに霊をつけていくって失礼では?
ふと我に返るとぶるりと寒気がした
雪が降っているのに大の大人が遊べるほど体力があるはずもなく寒さに勝てるほど大人の体温は高くない
そう思い公園を出てまた神社を探した
「あっちだよね」
来た道を確認し行先を確認していると
リーン…リーン
鈴の音が僅かに聞こえた
今回はたった2度だけの鈴の音1つの鈴らしき音が聞こえた
とても響いて綺麗な音で心が癒された
あの時と少し音が違ったそれは確かだ
でも…
あの音この感覚あの時あの巫女鈴の音を聞いた時の音によく似ている
僕は確認した道の方向へ記憶頼りに琥珀神社へ向かった
ザクザクと雪を踏みしめ雪に足跡を作り出すその足跡はしばらくすれば雪が積もるそれが繰り返される
遠くは見えずただ進む
合っているか分からない道を…
小さな頃見た角度で神社を見上げる
「あそこだ…」
音をたてながら歩みをすすめる
小さくて真っ赤な鳥居が雪の中しっかりと見える
あの時はこの鳥居を通らず神様に助けを求めた
失礼だったのかもしれない…だからあの時帰れとしか喋ってくれなかったのかもしれない
そう思いながら今回は鳥居の端をしっかりくぐる
すると春風のような心地よい暖かい空気が僕の頬を撫でた
「え…」
雪は降っているし積もってもいる
なのに何故か暖かい不思議な感覚に陥っていると
『誰だ』
声が聞こえる
雪を見るため向けていた視線を上へと向ける
そこには狐の像があるはずの場所に1人の男性が座っていた
白い着物、青い髪、狐のお面、間違いない神様だ
また会えた…
『おい』
ハッとする
神様を見つめながら長く考え事をしてしまっていた
神様の視線は風とは正反対に冷たく鋭かった
「ごめんなさい…」
『…』
謝ったが…鋭い視線を向けられるしかも舐めまわすように見てくる怖い
体が震える目を瞑り泣くのを我慢する
そんなことをしていたら神様が口を開いた
『お前…あん時と小童か』
あん時…?
『赤毛、緑眼、表情』
『全く変わっとらんのぉ…?』
『背が伸びた以外になにか変わったのか?』
『さすが人間じゃの…』
急にペラペラと喋り出す
でも…覚えててくれたのは正直嬉しい
「あの…小さい頃助けてくれたお礼をしたくて!」
『お礼…?』
少し険しい顔をしてこちらを睨んで?いる
なにか間違えたことをいっただろうか…
『はッ…馬鹿もんが』
…なにか間違えたらしい
急に罵倒され口がポカンと半開きになった
『お前神社に来て言葉だけでお礼するんじゃな?』
言葉だけ…
その言葉でハッとした
「捧げ物…」
なにかが欲しいんだこの神様は
「な、何が欲しいんですか…?」
生憎今は手持ちがない飴玉ひとつも鞄とお金とか…スマホは持ってるけど捧げ物は食べ物ではないのだろうか…?
『んー…』
顔の体重を手に乗せ目をつぶり迷っている
『!!抹茶!!抹茶作ってこい!』
思いついたようで発したのは抹茶…作ってこいは無理だがそこら辺のコンビニで買うことは可能だ
作ってこいって…さすが神様長生きなのかな?
「はい…」
軽めに返事して神社を出る鳥居から出た瞬間冷たい雪と風が顔に吹き付けた
「寒…」
忘れていた季節、気温を無理矢理思い出すことになった
近くにコンビニがあることは覚えているそこへ向かう
ピロピロピロリン
定番の音楽が流れる
抹茶…飲み物だけでいいのかな?
うーんと悩んでいるとふと目に入ったのは抹茶プリンだった
「これも買うか…」
プリンを手に取り抹茶と書かれたペットボトル?を持って会計を済ませた
ついでにコーヒーも…w
コンビニを出ると暗い道が広がっていた
「どっちだっけ…」
傘を取り辺りを見渡す全く同じ道ではなかった為道を覚えていない先程も迷子になりかけた
スマホもさっき見た時充電切れ…最悪だ
雪で先が見えないと困っていると
リーン…
1度鈴の音が響いた
扉の前にいるため自動ドアは開きっぱなし…ふと中の定員に聞こえたのではないかと思った
聞こえたら…小さい時の僕みたいに神社に言ってしまうんじゃないかと思い振り返る
だが何も聞こえていないようでこちらは見向きもしない
「ほ…」
安心して鈴の音が聞こえた方へ向かった
真っ赤な物が見えた
鳥居だ
歩く速さを上げ鳥居の元へ向かった
鳥居の端をしっかりとくぐる
やはりくぐると今真冬の雪が積もり今もまだ雪が降っているとは思えないほどの気温の空気が僕を包み込んだ
『…早かったのぉ…』
怪しんだ目を向けられる
まぁ昔にはコンビニとかがなかったのだからしょうがないだろう
「どうぞ」
袋ごと出すと、この感じプリンでも面倒くさそうと感じたので小分けで渡す
『なんや…この茶色と緑の塊…餅か?』
餅…??w
餅が出るとは思わなかったw
「プリンって言って卵で主にできています」
そういうと不思議そうにプリンを見つめていた
「これで…こうやって…」
目の前でスプーンですくう方法を見せた
すると僕のスプーンを手に取った
『こ…う?』
首を傾げ聞いてくる
「はい」
ニコリと優しく笑うと1口プリンを口へ入れた
『ッ〜!!✨』
気付けば神様の背後には尾が見えたその尾はすごいスピードで左右に揺れていた
喜んでいただけたなら幸いだ
『初めて食べたでッ!!』
もぐもぐと口を頬ばらせプリンと抹茶を飲んでいる
ふと腕時計を見ると日付けか変わろうとしていた
「あ…」
もうそろそろ帰らないと明日にひびく
聞いておきたい事が1つありそれを聞いてから家へ帰る
「あの…」
もぐもぐとしてるものを飲み込み口を開く
『なんじゃ…?』
怪しみながらこちらを見る
そういえばずっと狐の台座に座ってるな…狐の神様なんかな?
「神様の名前教えて欲しいんです!」
身を乗り出し聞いてみると驚いたのか下ろしていた足を台座の上にあげる
『神様の名前…?…』
『…そこに書いとるやろ…?』
そこ…?
目線の先はこの神社の名前が書いている石板だ
「琥珀神様…」
『ん…』
そういうとまたもぐもぐと食べ始めた
「僕帰らなきゃ行けないので…」
そういいながら鳥居へ走る
鳥居の前で止まり神様の方を見て手をあげる
「さよなら!琥珀神様!」
そう神様に向かって言う
んぐッと声が聞こえたような気がした
だが気にせず鳥居から帰ろうと向きを変えると
『待てッ!』
大声を出した人が背後にいる振り返っても神様しかいない
神様が出したのか?
『俺の事かいな…』
ボソッと何かをつぶやく
そりゃ貴方しか居ないんで
聞こえた僕は心の中でそう返す
『なら俺があの人の名前を名乗るわけにはいかんからの…』
あの人?なんの話だろうか…
そんなこと聞く間もなく神様は喋った
『俺の事か…そうじゃの』
だが少し悩む様子を見せる
今なら聞ける?
そう思ったが上手くは行かないようで…
『そうや…自己紹介しとらんかったの』
さっきの名前が違うなら確かにそうだ…というか僕も名乗ってない
「そうですね」
「自分も名乗っていませんでしたね」
「僕は希咲羅…自由にお呼びください」
軽く自己紹介をし神様を見る
『希咲羅…ね』
『まぁ…俺も名乗るのが遅れてすまんかったな“そこは”謝罪する』
そこはって…
そう思うと台座から降りたふわっと…例えるなら綿毛のように…
『俺はここ、琥珀神社の神、琥珀神様の片腕…小童には…』
小童て…
どんだけツッコミしなきゃなの…
『ん…狐様とでも名乗っとこうかの』
ニコッと元気に笑って見せたあの人は
“狐様”そう名乗った
種族名のようなものを言われ尚且つ“名乗っとこう”だ…完全に信用されたわけでは無いようだが名乗ってくれただけで嬉しい
そう思いながら神様…いや狐様に一礼し神社を出た
また…狐様に会いに来よ
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