第4話「その親密さは嫉妬対象です」
📕視点
🐼
「えっ、きりやん知ってるの!?」
👓
「人違いじゃなければ多分。」
僕が一目惚れした人がシャークんの甥っ子ってだけでびっくりなのに、やんさんもその子のことを知っている。
こんな偶然有り得る!?
てかなんで笑くんはこんなマフィアとの繋がり多いの!?
だってこのマフィアの若頭含め5人のうち3人が知ってるんだよ!?全員が知り合いって訳じゃないにしろヤバくない!?
👓
「俺はスマイルって呼んでるけど、確か本名は須磨川笑でしょ?」
🦈
「そ、そうだけど…」
👓
「じゃあスマイルから俺の事聞いてない?俺結構スマイルと仲良い自信あるけど?」
🦈
「聞いたことないな…今聞いてみるわ。」
シャークんは震える手でスマホを操作し電話をかける。
何コールかして、話の渦中である笑くんが応答した。
😊
『…涼くん、どうしたの?』
🦈
「あ〜ちょっと笑に聞きたいことがあって。」
😊
『聞きたいこと?』
🦈
「笑の友達についてなんだけど、1番仲良い奴とか──」
😊
『あぁ、きりやん?』
🦈
「え、あ、そいつが1番仲良いの?」
😊
『うん、1番仲良いというか俺の親友だよ。それがどうかしたの?』
🦈
「……」
シャークんの問いにあっさりと答えた笑くん。まさかきりやんの言ってることが本当だと思わなくて、シャークんはフリーズしてしまった。例えるなら宇宙猫みたいな顔して止まってる。
それは勿論僕やなかむ、きんときもそうで、きりやん以外の全員がその場に硬直した。
きりやんはひょいっ、とシャークんの手からスマホを奪うと、そのまま通話に応じた。
👓
「スマイルー」
😊
『えっ、きりやん!?なんで!?』
👓
「俺も今初めて知ったんだけど、俺スマイルの叔父さん?の同僚みたいでさww」
😊
『じゃあきりやんは涼くんのこと知ってたんだ…あれ?前写真見せなかったっけ?』
👓
「それ小さい頃のだろ?流石に分かるわけねぇーって。」
そのままポンポンと話題を変えて話し続ける二人。
若頭のNakamuや僕ら幹部のカバーに入ってWhite Tailsを裏から支える時とは、別人のように柔らかい口調で話すきりやん。そして僕と会った時よりも楽しそうで饒舌なスマイルの声。
二人の媒介になっているものがシャークんのスマホだとか、この場に僕たちがいることなんて、あたかも関係ないような世界。
──二人っきりの世界だ。
😊
『──wきりやん、次はいつ会えるの?』
👓
「今週末は会えるよ。そうだ!前行きたいって言ってた猫カフェ行かね?」
😊
『え、行きたい!!最近また猫増えたらしいよ。』
まるでカップルのような会話。
僕からしたら見せつけられてるみたいでとーっても不愉快。
次いつ会えるって何?そんな頻繁に会いたいくらい笑くんはやんさんのこと好きなの?
前行きたいって言ってた?やんさんは僕にマウントでも取りたいの??
二人にはそんな意図が絶対ないって分かってても僕の機嫌は悪くなる。だって僕も笑くんに会いたい。一緒に猫カフェ行きたいし、他の場所にも行きたい。電話だってしたいし、笑くんの笑顔が見たい。
そう考えていたら、僕の体は勝手に動いていた。
📕
「笑くーん!!!!」
👓
「うぉっ…!?」
シャークんのスマホで未だに会話を続けているやんさんの背中に突撃して、画面の向こうの笑くんに話しかける。
やんさんは背中を痛そうに擦りながら、呆れた顔で笑う。僕の意図が伝わったのかな?伝わったんなら最初から邪魔しないで欲しいけど!!(※邪魔してない)
😊
『!?え、っと…』
📕
「るり!!赤羽瑠璃だよー!!!」
😊
『あー、赤羽さん…はなんで?』
📕
「僕シャークんの同僚だから、必然的にやんさんも同僚なんだよ〜」
😊
『は、はぁ…』
📕
「そんなことより!!僕も笑くんに会いたいんだけど!?僕も猫大好きだし猫カフェ一緒に行きたいよ〜!!」
😊
『一緒に行きたいとか会いたいとか言われても、俺別に貴方と仲良くないですし。今日、ついさっき会ったばっかりですよね?』
📕
「やんさんはいいのに!?」
😊
『やんさん?…きりやんは親友なんで別です。』
先程やんさんと話してた時よりも堅苦しい話し方にどこがムズムズする。中々どうして、僕には心を開いてくれないみたいだ。
確かに僕は笑くんに一目惚れして求婚した。だから警戒されたり不審に思われたりしても仕方がない。
けど、普通に仲良くもなりたいの!!!
そんな不完全燃焼な僕をスマホから引き剥がしてきりやんが再びスマイルの言葉に応じる。ずるい!!!まだちょっとしか話せてないのにっ!!!
👓
「まぁまぁ…wwこいつかみ猫好きなのは本当だし、スマイルが良かったらだけど週末一緒に連れてってもいいか?」
😊
『別にきりやんがそうしたいならいいけどさ…』
👓
「ほら、俺とはまた別の日でもいいだろ?」
😊
『でも折角久々にきりやんに会える日だし、赤羽さん結構変な人だし…』
👓
「可愛いこと言うじゃんwまぁBroooockが変人なのは否定しないけど、俺の友達だし普段は良い奴だからさ。」
😊
『…そこまで言うなら分かった、いいよ。』
悲しく項垂れている僕の方にやんさんが片手で小さく丸を作る。
丸….ってことは一緒に行っていいってこと!!??
僕はつい嬉しくなってその場で飛び跳ねた。すかさずきんさんから蹴りが飛んで来たけど….痛い(泣)
👓
「ならまた日曜に。じゃあな〜」
そう言ってやんさんは通話終了ボタンを押す。
👓
「今週の日曜の午後、俺の付き添いでBroooockも着いてきていいってさ。俺に感謝しろよ?」
📕
「ほんと!?やったー!!!!笑くんに会えるならなんでもいいよ!!ありがとうやんさん!!!」
🐼
「まぁそういう事ならBroooockも日曜日非番にしてあげるよw今日急遽入ってもらったしね。」
Nakamuは苦笑を浮かべながら僕のスケジュールを調節するようにきんさんに頼む。
きんさんもきんさんで困り眉を作りながら肩を竦めて、みんなのスケジュールが書き込まれたタブレットをいじり始めた。
🦈
「なんだよきりやん、笑の親友なのかよ…w」
👓
「俺もさか親友の叔父が同僚だなんて思ってもみなかったわw」
📕
「僕は2人が笑くんと近しい存在だなんて思わなかったけどね!!」
👓
「お前が親友に求婚してる方が驚きだわ!!」
🦈
「お前らのせいで今日は驚き疲れたよ…」
疲れたから寝る、と言い残してシャークんは部屋を後にする。それに続くようやんさんも自室に戻ると言って足を動かした。
僕はスケジュール調整の為に話し合うNakamuときんときの邪魔をしないようにそっと退室して、廊下を歩く。
──日曜日は愛しの笑くんに会える。
そんな嬉しい約束の余韻に浸りながら、僕はにやにやとする口角を手で覆い隠し、自室までの道のりを駆けた。
To be continued.
コメント
6件
まじ危なかったよ尊すぎ&おもろろ過ぎてうるうるしてましたわ…𓀗…ヨボみるちゃ今日も尾も白かったですわ!(๑•̀ㅂ•́)و✧まじ感謝永遠に✨️なんですわ!(?)無理せず頑張ってくださいまし!💪神とみるちゃにありがとう…ですわぁぁぁぁ!
投稿お疲れ様ですっ!! もう単純にbrさん可愛いです ... w 仲の良さが見えてきてにやにやですよ自分( 続き楽しみに待ってますねん!!
brさんがsmさんと会えると分かった時の喜び方が純粋で可愛いです… knさんが蹴り入れてるので吹き出しました( 今日も面白いお話ありがとうございました〜!!