推し色に染まる 第7話
「終わってしまう恋と想い」
今夜、きっと彼は私の親を殺す。私は知らないふりをする。私はきっと憧れを通り越してしまったから。せっかく交換したLI○も意味なくなっちゃうなあ。
「ねえカカオ。私の我儘に付き合ってくれてありがとう。私、覚悟ができたの。記憶処理、明日して。今日は私の親殺すだけにして。」
そう伝えた。
「…分かったよ」
通り越した私が悪いのにな。私の今の想いは憧れなんかじゃない。”好き”だ。こんなんじゃオタク失格だな。終わらせないと。今まで通りにならなきゃ。好きじゃなくて、憧れに戻らなきゃ。推しは届かないから輝くんだから。この想いを思いに戻さないと。
「…好きだなんて思うべきじゃないの。」
私は呟く。
「…」
カカオは無言。私は口を早く動かした。早く帰りたくて。眠りにつきたくて。
…
ついに家に着いた。私はメイクを落とし、カカオが来るのを待った。本当は寝てまってた方が良いのだけど。カカオは来た。
親達の断末魔が聞こえたけど気にしちゃダメだから。カカオがいなくなるのを起きて待つ。眠いけど、寝ちゃダメだ。居なくなったのを確認してから私は泣いた。ひたすら泣いた。私が悪いから。
「う、うわあああああああっ、」
好きになったらダメな相手なんだから。彼は殺し屋。そして私の推し。私はただの一般人でオタク。憧れてただけだった。リアコでも何でもなかった!それなのに、好きになってしまった。付き合いたいと、彼と一緒にいたいって思ってしまった。ダメなのに。
「…泣いてるのかい?」
優しいあの声が響く。
「…カカオ、?」
「な、泣かないで!」
ガーナちゃんの声もする。
「…来てくれたんだね、心の準備もできたから早く記憶処理して欲しい。後…絵梨ちゃんは本当にガーナちゃんのことを推しとして好きだから、、まだ記憶を消さないであげて。私だけでいいの。」
そう伝えた。泣きながらも話した。
「じゃあ、」
その声を聞いた瞬間。私は眠りについた。
目覚めると、施設に居た。
「ここは…どこ、?」
見慣れない風景。スマホを開くと、LI○に知らない名前があった。てか、今日26日じゃなくて27日なの?!昨日の記憶ないんだけど、、、。LI○の名前はカカオ。メッセージには…
『LI○は残しておくよ。好きな時に連絡するといい。』と、残っていた。私は『カカオ・アルカラムですか?』と送っていた…
今日はすごく晴れているな_。
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