パーティーで権力を見せつけたまどかたちは皇女こと皇雲雀を囲んで会場へ戻っていく。皆で談笑しているとまどかは五条家当主に呼ばれた。そこには優馬もいて別室へ移動する用指示された。そこでは当主が一言
「まどかはもうバスケしないのか?」
そう聞きまどかは目を見開いた。一緒に呼ばれた優馬もバスケの話をするとは思っていなかったらしく驚きを隠せない。五条家当主様はあの伝説の張本人が私だったことを忘れてしまわれたのだろうか。そう思っているまどかの横で優馬がフォローを入れようと口を開く。
「お爺様、まどかがバスケをやめた理由は…」
優馬の言葉を遮るように当主が問いかける。
「お前はバスケが嫌いになったのか?」
その問いに対してまどかはいいえと即答する。そこから当主の話はどんどん進んでいき、まどかには魅力的な提案をされた。瑠奈がスポーツを出来なくなった今、自分を超えてくれる選手はいないと思っていたまどかに対する当主提案はこうだ。優馬と瑠奈を星蘭高校バスケ部のコーチとして大和と2人で練習をするだけ。試合に出ろと言われずただ大好きだったバスケをするだけでいいというとても魅力的な提案だ。
即答が出来ないまどかは時間が欲しいと当主に告げ、優馬と共に会場へ戻っていく。道中まどかのことを心配していた優馬は、俺は明日からコーチとして星蘭に行くことが決まっていたんだよと告げ、ゆっくり決めたらいいと微笑んだ。
まどかはパーティーが終わり帰ろうとしていた大和を呼び出し話があると言った。大和は告白か?とふざけていたが、ある意味告白よりも衝撃的な悩みを言われた。
「私、五条家当主様にまたバスケをしないか誘われたのだけど」
驚きを隠せていない大和に続けて当主からの提案を全て話した。卓球もバスケも好きだからどうすればいいか分からないと最後に呟くと大和はどちらを取れとも言わず、まどかの頭を優しく撫でながら言った。
「まどかはもうどうするか決まっているからそんな辛そうな顔をしてるんじゃねえのか?」
まどかは泣きながら大和に抱きつく。
「大和ぉ、私バスケやるよ…。卓球も家で練習して来年また優勝する」
まどかはパーティーの帰り、バスケをすることを決意した。
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