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#青春恋愛(多分)
もな
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カンナがクローゼットから取り出したのは青いミニスカートだった。丈の短さはカンナのより控えめではあったが、晶子は顔が引きつった。
それはカンナのミニスカート姿に憧れて買ってみたはいいものの、晶子が一度も履いた事がない物だった。今まで一度も履いて外へ出た事はない。カンナはそのミニスカートをハンガーから外して広げながら言った。
「晶子がミニスカ履いてんの一度も見た事ないような気がしてたけど、持ってたか。よし、ボトムはこれで決まりっと」
今まで一度も履いて外出した事がないとは言い出せない晶子は、顔に引きつった笑いを浮かべて言う。
「あ、いや、カンナ。今日はそれだとちょっと寒いんじゃないかな?」
「何言ってんだよ。五月にしちゃ暑いくらいだぜ、今日は」
カンナはさらにクローゼットの中を漁りながら言う。
「どれもこれも露出の無い服ばかりだな。ああ、このドレスブラウス、前ボタンを二つぐらい留めなきゃいいか。で上はこの赤いカーディガンでいいかな。しかし、ほんとに色気のない服ばっかりだな」
カンナが選んだ服一式を晶子に手渡そうとするが、晶子は思わず一歩後ろに下がった。晶子の額から一筋の冷や汗が流れた。
「いや、あのね、カンナ。それ派手過ぎない? それに校則で、私生活でも外出時は節度をわきまえた服装でって……」
まったく耳を貸す様子を見せず、カンナはニヤニヤ笑いを浮かべながら晶子に迫って来た。
「晶子は素材はいいんだから、もっと色気のある服着ろよ。花のJK最後の一年だろ?」
「あ、そうだ。一応お母さんに相談してからにしようかな?」
「イヒヒヒ、おばさんの許可はもう取ってあんだよな」
そう言いながらカンナは両手を肩のあたりまで上げて、指を曲げて前に突き出し、晶子に迫って来た。
「ちょっとカンナ、目つきが怖いよ」
腕力にかけては到底カンナに及ぶところではない晶子の抵抗は、あっけなく封じられた。
しばらくして着替えた晶子とカンナがリビングに戻ると晶子の母親が手を叩いてうれしそうに叫んだ。
「まあ、いいじゃない。さすがカンナちゃんはセンスがいいわね」
ミニスカートの裾をギュッと握りしめて下に押し下げている晶子が口を尖らせて抗議した。
「もう、お母さん、この服装で外出させる気?」
母親は平然と言った。
「晶子はもっとおしゃれに興味持ちなさい。あなたの年頃ならカンナちゃんぐらいでちょうどいいのよ」
晶子はソファで雑誌を読んでいる父親に助けを求めた。
「ねえ、お父さんも何とか言ってよ!」
父親も笑いながら言った。
「若い女の子の服の良し悪しなんて分かる訳ないじゃないか。カンナちゃんのコーディネートなら問題ないんじゃないか?」
結局晶子の異議申し立ては全員に却下された。晶子は赤い顔をして両親に向かって叫んだ。
「それでも年頃の娘の親か~! もっと心配しろ~」
コメント
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カンナが晶子のクローゼット漁って「色気のない服ばかり」って言うの、めっちゃ笑った(笑)。晶子の必死の抵抗も両親に全員却下されて、最後の「もっと心配しろ~」が切実で可愛い。強引なカンナと押しに弱い晶子の距離感、読んでてほっこりしたわ。親もカンナ側なの、本当に娘を信頼してるんだなって感じ。