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子猫の幸せ

僕は野良猫です。前まで飼い主はいましたが数時間前この土砂降りの中でぼくを捨てました。外は寒くて前の家でみていたテレビでは十四度だと言うこと。人間の言葉は分かります。じゃべれないけど…。

僕は、どこかに雨宿りしようと思って屋根のある[八百屋と書いてあるところのビニール屋根があるところに行った。

「あら野良猫!?あっちへおいき!」

店の店主だろうか。中から出てきたおばさんにホウキで体を強く叩かれ追い出された。雨が滲んでヒリヒリ痛い……。僕はよろけながらまた雨宿りできる場所を探した。

「ミャー」

数分歩いていると一本道の前の方から猫の声が聞こえた。僕は仲間がいるのかな?と思いながら足を精一杯動かした。

「あら、こんなところに野良猫。」

一本道の先には20代前半の見た目をした女性が立っていた。紅色の傘に腕には猫がいた。種類は……ペルシャンネコだろうか?水色のレインコートを着ていても分かるぐらいのフサフサな毛が見えた。

「あ、もう行かなきゃ!」

そう言って女性と猫は僕の側を通り過ぎた。僕はそれを見つめることしか出来なかった。

あーあ、僕もペルシャンネコに生まれたらこんなに愛されていただろうな。

そう思いながら土砂降りの中をまた重い足を動かした。

あれから、何時間経っただろう?まだ、叩かれたところが痛い……。それくらい強く叩かれていた。この土砂降りも一向にやまない。排水口からは水が溢れだしている。僕は、ブロック塀のところでとうとう力尽きた。立とうとしても足にちからが入らない……。

僕このまま死ぬのかな……

そう思うと何故か後ろから背中を暖かい手で触られたような感触があった。

「ねぇねぇ、何してるの?」

5歳ぐらいだろうか。可愛い男の子の声が耳元で聞こえた。

「一緒に日向ごっこしよう!」

そう言われるとなんだかさっきまで冷え込んでいた体が温かくなってきた。

「一緒に日向ごっこしよう!早くーー!」

僕はこの子が側に居るようで安心した。

そして僕は深い眠りに着いた

心臓は真っ逆さま[短編集]

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