どーも、しづです!
今回は珍しくノベルです。
前々から思ってたけど多分わたしはチャットよりノベルの方が向いてる()
※水白女体化、1部百合表現有り
水♀said
しょーちゃんが好きな人なんて本人が自覚する前から気づいてた
疾うの昔に覚悟だって決めてたのに
(どうして今更哀しいの…)
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放課後、夕日の差し込む教室で1人昼休みの出来事を思い返していた。
「やっと悠くんと付き合えた」
確かに彼女はそう言った
ずっと前から両思いだって知ってた
ずっと前からしょーちゃんの相談にのってきた
ずっと前からこの気持ちは表に出しちゃいけない、墓場まで持っていかないといけないってわかってた
それなのに頬をほんのり赤く染めて嬉しそうに微笑む彼女から目を逸らしてしまった
きっとぼくを1番の親友だと思ってくれてるから1番に知らせに来てくれたのだろう
それなのにぼくは親友の…好きな人の幸せをいっしょになって喜ぶことすらできない
ちゃんと「おめでとう」と唇を動かしたはずだけど、それは音になっていただろうか
いつも通りの笑顔を向けることができていただろうか
教室で1人泣くぼくの心は醜い感情に支配されてしまっている
あにきが羨ましい
ぼくの好きに気づいて欲しい
性別がもし違えばぼくを選んでくれただろうか
最低なことしか考えられない自分自身に嫌気が差す
「ほとけ」
ふと扉が開く音がするとそこにはいふくんが立っていた
「いふく、ん」
「こんなとこに居たんや」
ふりむいたぼくはきっとぶっさいくな顔をしているだろう
いつものように小馬鹿にしてくるんだろうか
「さっきしょにだにあったんやけど心配しとったで?なんかしちゃったんやろうかって、」
「違ッ…」
きちんとお祝いできなかったからだろうか
しょーちゃんといっしょに居るのが辛すぎて下手な言い訳で逃げ出したからだろうか
どちらにしてもぼくの勝手な行動でいらない心配をかけてしまっている
自分がぼくを傷つけたんだと勘違いさせてしまっている
そこでいふくんにぼくのことをたのんだんだろうか
いふくんもこんな時間までぼくのことを探してくれたのだろうか
2人ともなんでそんなに優しすぎるの…
「ちがっ、ちがうの…しょーちゃんは、まったくわるく、なくて……」
「俺もそう言ったんやけどなぁ…」
そう言ったいふくんの顔はなんだか煮え切らない表情をしている
あにきと仲が良いからしょーちゃんとのことを聞いたんだろうか、
ぼくがここでないている理由もきっと気づいているんだろう
「ぼく、しょーちゃんがすきだった…」
そこからぽつりぽつりと心の内をさらけ出すかのように言葉が溢れ出た
ずっとしょーちゃんのあにきへの想いないし2人が両思いだって気づいていたこと
相談にのっているときも心の内ではうまくいかなきゃ良いのにって思っていたこと
親友なのにいっしょに喜べなかったこと
泣きながらだから聞き取りにくいはずなのにいふくんは軽蔑するでもなく静かにぼくの話を聞いてくれた
きっとぼくの頬に流れているのは自己嫌悪の涙、ぼくのための慰撫の雫
もしも、しょーちゃんの恋愛対象が女の子だったのなら、
ぼくの気持ちに気づいてくれてたのなら、
ぼくがしょーちゃんに対して発する好きという言葉の真意を汲み取ってくれることはないし同じ気持ちを返してくれることもない
「ほとけの気持ちはちゃんとそれで消化できんの?」
「え、?」
「納得して、諦めれんの?」
「だって、しょーちゃんはあにきと、…」
「別にほとけがしょにだへの気持ちを捨てる必要も無いだろうし1人で抱えるのがしんどいなら俺もいっしょに抱えたる」
「お前の思いやりの心は美徳やけど、それでお前が壊れるのは本末転倒やし、我慢しすぎなんよ。やからなんて言うんや?んーと、」
『もっと我儘になってもええんやで?』
いつぞやのしょーちゃんの言葉といふくんの言葉が重なる
それがなんだか可笑しくて、締め付けられるほど苦しくて、嬉しくて、
ずっと泣いていたのにさらに涙が溢れてくる
そんなぼくの頭を静かに撫でてくれるいふくん
男の子特有のゴツゴツしていて大きい暖かな手
そんな手が安心できてつい甘えてしまう
「いふくんだめだよ、ぼく単純だからすぐ好きになっちゃう…」
ずるい
失恋した女の子に優しくすることがどれだけ罪深いことなのか彼は解っているんだろうか
「なればいいやん」
「え、?」
「むしろ本望」
そうニッと笑う彼は本気で言ったのだろうか、冗談だったのだろうか…
好評だったらいふくん視点も書きます(多分)
コメント
2件
片思いって良いですよね✨ 最後の青さんのセリフイケメンすぎます!!出来れば青さん視点も見てみたいです
待って好きです !!!!!!!!!!! 好きすぎます … 。 🤪くん視点も 見てみたい … 、