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スタート
今日も1人でパソコンを見つめる
いつまでこんな生活を送れば神は気が済むのだろうか
青(はぁ…
クソデカため息をついていると背後から人の気配がした
振り向いてみるとつい最近来たばかりの新社員が俺の後ろに立っていた
青(どうしたん?
新社員は人見知りなのだろうか。すごく動揺している
赤(え…あっ。いや、
赤(わからない所があって……
青(見せてみー?教えたるから
俺はカッコ付け机に置いてあったボールペンを持ち新社員が差し出して来たプリントを手に取った
青(ん〜…ここなー、まだ君には難しかったか
赤(ついこの前まで大学生だったので、分からないことだらけなんです
青(まぁええわ。俺が残りやっとくな
赤(えっ?!良いんですか?
新社員の目がキラキラ輝いている。仕事が減ってよっぽど嬉しかったのだろう
キラキラ輝く目はルビーみたいな真っ赤な色に染まっていた。
その瞳に映っている青い影
その青い影は日頃のストレスや疲れによって濁っていた。
元々ここの会社は上司がとても厳しく、社畜の人が多い所だ
俺は昔コンビニで働いていたがお金に余裕がなくなって来て何気なくここの会社に入った
この少年も同じだろう
大学生までは個人でバイトをしていて夢を叶えるためにここの会社に入った
この少年には俺と同じ目にはあって欲しく無い
「もう辞めたい」って言うなんてきっと死んでも許されないだろう
赤(じゃあ辞めたらどうですか?
青(………えっ???
赤(いや、急に「もう辞めたい」って言って来たので
もしかして全部口に出てた?!
赤(いえ、辞めたいしか言ってませんでした
青(ッッ?!
赤(疲れじゃ無いですか?休んだ方が身のためですよ
青(お前に言われる筋合いはないんよ…
赤(おまッりうらです〜
大神りうら。苗字は多少知ってたが下の名前までは聞いたことなかった
いや、聞く興味すら湧かなかったのか…?
青(りうら。話してる暇があるんやったら仕事しろ
赤(えぇ〜休憩時間作りましょうよ
赤(ね?疲れも取れますよ!
休憩…か…
青(少しだけな
赤(やった!
りうらは再び赤い瞳を大きくし輝かせた
赤(そう言えば近頃飲み会があるの聞いてます??
青(あぁ…あまり興味ないが
嘘。本当はある…俺にとっての唯一の癒しが酒のようなもんだ
ただ酒を飲んで酔っ払い本音を皆の前でばら撒くような事は絶対にしたくない
赤(えぇ〜行きましょうよ!
赤(俺行きたいんですっ
青(勝手に行けばええやん
赤(嫌ですよ!知り合いいない中1人で飲むのは!!
流石のお前でもそのような事はちゃんと考えていたんだな
と言いたかったのを胸にしまい、俺は帰る支度をした
時計を見てみれば11:47分
流石の社畜でももう帰る頃だろう
赤(えぇ〜…もう帰っちゃうんですか??
りうらの話を無視し資料やパソコンなど自分のカバンに詰め席をたった
部屋の扉を開け、最後に振り返りもせずりうらに伝える
青(飲み会の情報集めとけ。予定は全部りうらに任せるわ
俺はそう言い残し扉を閉めた
りうらがすごく嬉しそうにしてたのは顔を見なくても分かった
end