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■ ライエル・ゼーリヒカイト
Laiel Seeligkeit
基本情報
• 年齢:享年22歳(前世)
• 身長:181cm
• 髪:腰まである黒髪を
緩く一つに編み纏めている
• 瞳:アースブルー
(温かみと憂いを帯びている)
• 性格:穏やかで柔らかく
他者に対して常に赦しをもって接する
• 口調:丁寧で静か、語りかけるように話す
• 特徴:争いを好まず
苦しむ者には手を差し伸べずにはいられない
理想主義者だが、現実を知る覚悟はある。
• 異能:記憶を司る魔女として
他の転生者の
本来の力を思い出させる鍵となる
(アビゲイルの加護有の時のみ/封印状態)
⸻
■ 現在の立場
• 慈善団体「ノーブル・ウィル」代表
• 教会兼孤児院
「L’Arche de Noble Wil」にて
〝神父〟として奉仕中
• アラインとは一つの身体を共有しているが
人格は完全に分かれており
記憶もまた交差していない
だが、見ようと思えば見れる
• 必要に応じて表に立ち
信仰と救済を説きながら
アラインの裏の行いに気づきつつも
彼を完全には否定しない
⸻
かつて存在した
記憶を司る魔女の一族に生まれ
聖職者として人々に寄り添い
信仰と救いを語り継いだ青年。
しかしその魂は、時を越えて──
再びこの世に
〝神の胎内〟より産まれ落ちることとなる。
アラインがアリアを拐かし
不死鳥の血と涙を搾取したあの夜。
何度も灼かれ、再生し
灼かれ、再び再生するという地獄の果て
その肉体は細胞すら崩れ
胎児にまで還っていった。
そして最期
アリアの裂かれた腹の傷口に落ち
彼女の胎内に宿る形で
産まれ直すこととなった。
それが、ライエル。
奇しくも、アラインがかつて焦がれ
魂の奥底で唯一
「美しい」と信じていた青年──
〝ライエル〟その人の姿と魂を
同時に手に入れることとなったのだ。
同じ顔。
同じ輪郭。
だが、その表情はまるで違う。
アラインのそれが
冷笑と緻密な計算の仮面なら
ライエルの顔は
まるで全てを赦し
抱きしめるような〝柔和さ〟を湛えていた
まなざしには恐れも猜疑もなく
言葉は誰かの心に寄り添うために
紡がれていた。
彼は──虫すら殺せぬ優しさを持つ。
剣すら持てなかった青年は
今ではアラインに剣術を教わりながら
その冷酷な〝兄弟〟に、真逆のもの──
すなわち〝愛〟を教えようと
日々を生きている。
「海を知らぬ者に
船を漕げとは言えない。
けれど⋯⋯ならば、まずは
手を引いてやればいいんだ」
それが、ライエルの答えだった。
どれほど冷たく拒まれようとも
アラインが愛を知らぬなら
まず自分がそれを示そうとする。
優しさとは何か。
慈しみとは何か。
何より、〝誰かを想う〟とは
どういうことなのか。
それらを
いつかアラインにも
知ってもらえるように──
ライエルは〝純白〟の存在ではない。
むしろ
その目は何より多くの〝痛み〟を知っている
だからこそ、彼は他者を裁かない。
拒まない。
そして、アラインですら見捨てない。
それが、アリアの胎内から甦った
〝奇跡の天使〟──
ライエル・ゼーリヒカイトという
青年なのだ。