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シュレイド王国。
その大きな国の中心部は狂いきっていた。
上へ、上へ。
いつから彼らの願いは生きたいというものから踏みにじり、支配し、他を滅ぼしたいというものに変わったのだろうか。
狂いに狂い切り、天の日に顔を向けられないと言わんばかりに地下や水中に作られゆく研究施設。
そして、作られゆく人形兵器が安定して、滅ぼすために作ることができるようになった頃、世界は違和感を全力で主張し始めた。
最初に作られたのは侵略した後の国の人間や孤児だったものを使用した人型の兵器であった。
生きるためこれ以上は出せない力を数多の人間の死体で作られた人形は生きる必要の無いため、操作に従い人型兵器は動き続ける。
それにより竜の素材が大量に手にはいるようになり、それをと流用した人型兵器の技術を組み合わせ、何回も失敗しながら生み出された竜を使った人形兵器は一つ作るのに30の成竜を使い、10作れば300の竜が死ぬ。
人形兵器は竜を狩ることを更に容易にし、そうしてできた人形兵器たちで狂った国は更に竜を狩る。
狩り続けられた事によりバランスが崩れ、地は痩せ細り、木は枯れ、水は狂い竜は逃げ惑う。
そして予兆は、確実に現実へと変わる。
数多の竜が死に、数多の龍が駆け出す。
地の中を泳ぐもの、高空をゆくもの、歩み全てを破壊するもの。
世界が壊れぬよう抑止を叫び、龍たちがゆく。
龍たちの歩みにより地は揺れ、通り道にあった木々は燃え、竜や小鳥は恐怖に逃げ出し、逃げ、低い空を逃げる竜が、高空を中心部を滅ぼすために向かう龍が埋め尽くし日は消え、古の災いたる龍たちは向かうため元の縄張りから消える。
そして衝突しその最中、疲弊していた巨大な龍が死に至る。
そして、伝説は蘇る。
蘇りし伝説は人形兵器と兵士を焼いてゆく。
それでも数多の龍が墜とされ、死に至る。
だが、確かに一歩ずつ、歩み、伝説は禁忌を犯した国を滅ぼすために龍を引き連れ中心部へと向かう。
数多の災厄は国を蹂躙し廃墟へと変貌させる。
そしてついに王国は滅び、龍たちは居た場所へ帰り、伝説ーー黒龍はその城のあった場所を、その中身が完全に風化し消えるまで座り込み監視する。
そうしてシュレイド王国は消え、人形兵器も灰燼と化した。
赤衣の詩人が詠んだ詩は、教訓として、禁忌を犯したものの末路を詠っている。
禁忌を犯せば、伝説が来て滅ぼされる。
それを、栄華を極めた王国は証明し、滅んだのであった。
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