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途中で穂乃里に追いつき、予定通りに予約していた店に入った。


穂乃里は突然の来訪者を気にしていて、注文の後もそわそわと雪緒の顔を伺ってくる。


「本当によかったの? いいんだよ、私ここで待ってるし」

「いいの、話は終わったから」


アペリティフとしてビールを飲みながら言うと、穂乃里はシャンパンのグラスを両手で持って、


「大概、ああやって待ち伏せして話があるなんて、『好きです!』って告白でしょー? さっきの子、格好良かったじゃない。ドラマみたーい」


と目をキラキラさせている。


「全然、そんなんじゃないから」


むしろ真逆だ。


雪緒は小さいグラスのビールを飲み干した。


穂乃里は雪緒の一つ年下の27歳。その穂乃里も「さっきの子」という言い方をするくらい、見るからに年下なのがわかったのだろうし、それだけで恋愛の対象としての確率が格段に下がることもわかっているはずだ。


「私、付き合うなら頼りになる年上がいいなぁ。でも、あんなイケメンなら、年下もありかもね」


シャンパンを口に運びながら、穂乃里が上目遣いで笑う。雪緒も小さく笑って、


「そう? 私はイケメンじゃなくても年上がいいな。包容力があって、器が大きいタイプの」


そして、妻を置き去りにしないような男性が。


「うふふ、いいよねぇ。我儘言っても、しょうがないなぁって受け入れてくれる大人! ――そういえば雪緒ちゃん、会社に年上の仲いい先輩いるんじゃなかった? うちのお姉ちゃんよりは年下の。その人とか、ないの?」


穂乃里の言葉に、頭の中の知人データベースを検索する。――条件にあうのは、高見だけだった。


「いるけど、彼女持ちだから。対象外だよ」

「そっか、残念。――はぁ、私も彼氏欲しいなぁ」


綺麗にカールした睫を悩ましげに震わせて、ため息混じりに穂乃里が言う。



好きだったのはきみじゃない

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