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ソウタは、丸太を集めて、見張り台を作った。
自衛隊が近くまで来てから、花火を上げたら間に合わない。
双眼鏡で空を見張って、いち早く自衛隊のヘリに気付いて、花火を上げなければならないのだ。
二人は毎日、代わる代わる見張りをした。
数日後、夕方ソウタは遠くの空に自衛隊のヘリらしき姿を見付けた。
「おじいさん!
おじいさん!
どうやら来ましたよ、自衛隊が!
さあ、花火を準備して下さい!」
老人はそれを聞いて急いで小屋に行き、両手に花火玉と筒を抱えて庭に出た。
そしてソウタは老人の言うとおりに、準備を手伝った。
辺りが真っ暗になった頃、
ド~ン!
爆発音とともに、夜空に見事な打ち上げ花火が上がった。
ソウタはあまりの迫力に、腰を抜かして座り込んだ。
老人は満面の笑みで、夜空を眺めた。
その時ヘリの中では、隊員たちがざわめいていた。
人がいるのに違いない、と口々に叫んだ。
やがて近くの空き地に自衛隊のヘリが着陸した。
隊員が二人の姿を見て駆け寄った。
二人は事の成り行きを話して、ヘリに乗り込んだ。
老人と暮らした家が眼下に小さく見えると、その周りをゾンビが数人とり囲んでいるのが見えた。
ソウタは今見た花火を一生忘れないだろうと思った。
そして不思議と大好きなメタルバンドの曲が頭の中を流れていた。