拓真と健人は、すごく面白い性格をしている。
拓真は、自己中心的で我が道を行くような男だ。血液型はB型で。まぁ生徒会に入っているだけあってなかなかの性格をしているが僕のことを理解してくれるうちの一人でもある。
あいつは、小学校低学年の時に僕が耳が聞こえないことでいじめられているときに、目の前に立ちはだかり。何かを叫んで退散してくれた。あとから聞いた話によると、「お前たちは耳が聞こえない人の気持ちになって考えたことがあるか」らしい。僕はその一言でとても救われたのだなんと言うか心にジーンと染み渡ってそこから仲良くしている。あの時のことは絶対に忘れない。
いじめっ子たち3人は僕が耳が聞こえないことを利用して後ろから悪口を言っていたらしいそんな時に来てくれたのが拓真だった。
自己中心的とは言ってしまったが、筋が通っていて凄く根っこはガジュマルみたいに太くて優しいやつだ。
そして、もう1人の親友健人である。健人はどちらかというと。元々一軍みたいなグループにいたがパシリでいじめられていて居場所がなくなってしまいそんな時に僕と拓真2人で声をかけたのがきっかけだった。話してみると面白いやつで、動物の雑学だったりとにかく博識だった。
将来は、救急救命士になるんだーとか大きいことを呟いていた。ちなみに雑学はあるが大の数学が苦手でテストで0点を取ったことがあるのび太君みたいな存在だった。授業中も、数学の授業はしっかりと聞いているのになぜか赤点ばかりで親と三者面談で少し問題に上がったくらいだった。
そんな僕も数学は苦手で、自慢ではないが赤点をギリギリ回避するくらいの点数を取っている。
中学校1年生の時は赤点を数学だけで2つもとってしまったくらいだ。
類は友を呼ぶとはこういうことだろうか。
昼休みのある日それは、大雨が降っていた。
3人で図書室に行こうぜと言う話になったので。
読む前から何を読もうかなーとか考えていた。
図書室は、もちろんながら普通は静かになるところではあるが大雨の日は訳が違う。居酒屋のように賑わうのだ。がやがやぺちゃくちゃと、本が読みたくてきてる人からしたら溜まったもんではないだろうとか思いながら僕は行く。
ガラガラもちろん図書室は同学年のみならず色々な学年の子たちが行き来したり溜まったりする場所になっている。
僕たちは、4畳半くらいの和室スペースの畳の上で本を読むと言うより眺めることにした。
他のふたりはぷーすか昼寝を取っているまぁ、どんなことをしても自由ではあるがよくもまぁこんな大雨の日に寝れる脳天気な奴らだなと心の中で思っていた。
僕は医療系がとにかく最近ハマっているということもあり、ブラックジャックの4巻を手に取り読んでいた。なぜなら、医者志望の同じクラスメイトのやつがそれを読んでいたから同じ脳みそになれるかなとか考えてそうする事にした。
ブラックジャックは、簡単に説明すると
天才的な外科医で、死の危機にさらされた重症の患者を、いつも奇跡的に助けます。 しかしその代価として、いつも莫大な代金を請求するのです。 そのため、医学界では、その存在すらも否定されています。 人里離れた荒野の診療所に、自ら命を助けた助手のピノコとともに、ひっそりと暮らすブラック・ジャックの物語といったところだろうか。
手塚治虫大先生の作品はだいたい好きだが僕は波多野と同様マンガを読むことも好きだったので、先生は正面の遠くの椅子に座りとにかく分厚い小説を読んでいた。僕は人が何を読んでいるのかが気になる癖があるのでゆっくりと忍び寄り先生っ。何読んでるんですかと尋ねた。
すると、いつもと同様わかりやすく口を動かし
ハリーポッターと言い放った。どうも先生は速読ができるらしくハリーポッターを読破したいらしい。
僕からしたら考えられないことであったが、ハリーポッターという辞書の小さい番を見ようだなんて真剣が知れない僕が読めるのは小さくて読みやすい小説かマンガくらいだ。
図書室の目の前には、生徒と先生が考えたおすす本ランキングのランキング10位があった。
それは名前と作品名がかかれていて、先生のところには名前が乗っていたた担任の波多野先生のおすすめの本は夏目漱石の、こころだった。
そして、生徒が選んだランキング3位の所に高橋 佳奈と書いており横に目をそらすと、聲の形と書いてあった。なんだこれーと思いながら、耳の形?とか想像をパンの耳のように膨らませながら。
キンコンカンコンーと昼休み終了の合図が鳴ったので、例のふたりを起こしに行った。ぽわぽわと、目を擦りながら立ち上がってきていた。ヨロヨロとしながら、あのさぁと話しかけ声に耳って書いてなんて読むのあの高橋さんがおすすめであげてた作品なんだけどさ。と話した途端2人は目を逸らして別の話題に逸らした。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!