「司先輩に激しく抱かれたい?」瑞希はそう言いながら、さっき買ったであろう、パンにかぶりつきながらそう言った。なぜこんな話になったかというとー
僕が先生からの説教から逃げてきて、屋上まで言ったら瑞希がいた。
「あ!類じゃ~ん!どうしたの?」
「あいにく先生から逃げてきてね…ヨヨヨ」
「また、なんかしたの?」
「まぁ、そんなところだよ」
「そっか、あ!そういえば類、司先輩とは上手くいってる?」瑞希は少ない僕と司君の事を知っている…
「…」
「その顔はなんかあった感じだね!」古い友人だから、気づかれてしまったようだ。瑞希
は察しがよく当たる。
「で!何があったの?」そう聞いてきて、今に至る。
「あぁ、」そう曖昧な返事をする。だが、瑞希はキラキラと目を輝かしい目でこう、答えた。
「司先輩に頼んだら?」そう言って、またパンにかぶりつく瑞希。
「それは…」
「?ふぅん、何かやましい事でもあるんですか?」
そう聞かれると、自分の口が勝手に動く。
「言えるわけないじゃないか…」
「何で?そう言ったら、司先輩喜んでヤッてくれるよ?」はぁ…と大きなため息をつきながら、こういった。
「言っても、司君はやってくれないと、思うんだよ。」
「何で?あんな猛獣司先輩が?」
司君の事を猛獣扱いとは…
「瑞希…司君の事を猛獣扱いとは…」
そう言い、じぃ~と見つめる。そうすると、瑞希は焦りながら、こう言った。
「ごめんって笑でも、類が思っている以上に、司先輩は猛獣だよ。」
司君が猛獣?そんな訳ある訳が無い。あの司君だ、いつも僕を触れる手は、本当に触っているのか、と思うほど、優しくしてくれる。
「瑞希。司くんはどっちかと言うと、猫じゃないか?」そういうと、それは無い無い、という顔をしている。
「でもでも、司先輩この前ー」
「類、」
そう何かを言おうとした瑞希の声が、誰かの声でかき消された。
やばっとそう顔で分かるほど、焦る顔になる瑞希。その声は、だんだん、近づいてきて、最終的に僕の腕を優しく、触れた。
「っ司君!?何でー」
「暁山…」
「ごめん〜!つい話しそうになっちゃた汗ごめんごめん、あ、もう少しで授業始まるし、僕もう行くね!じゃあね、類、司先輩っ」
ガチャリと屋上のドアが閉まる音がしばらく、響く。何であんなに、焦っていたんだろうか…
そんな呑気な事を考えていると、後ろからギュッと抱きしめられた。
「司君?」
「類」司君はそう呼びながら、僕の首にうずくまってしまった。どうしたのだろう…
「司君授業に遅れてしまうよ?」そう言っても、無反応の司君…本当にどうしたのだろうか、
「類…」そんな事を考えていると、さっきまで無反応だった司君が話し始めた。
「なんだい?」
「暁山と何を話していたんだ…?」
僕の背中にうずくまりながらそう言った司君、
あの未来のスターがこんな風になって、いつも出している120デシベルの声が今じゃ弱々しい子犬のようになっている。それを見ると …なんだか可愛いだけの動物じゃないか。
「類」
そんな司君が優しい声で僕を呼んだ。
「なんだい?司君?」そう聞くと、グルリと体制を変え、向かい合わせになった。なぜこんな事をするのか、なぜいつも以下に元気が無いのか。いろんな疑問が浮かんできて、言葉に出してしまいたいということをギュッと我慢する。
「好きだ。」
「え?」いきなりの告白すぎてびっくりする。
「類は俺が好きか?」そんな定番の事を聞いてくる司君にもっと疑問が大きくなる。
「好きに決まっているじゃないか!」
自分の声が響く。
「本当に好きなのか?」
「あぁ、好きに決まっている。むしろ大好きだね!」宛てながら恥ずかしい事を言ってしまったらしい。穴があったら入りたいとはこういう事なのか、と実感する。
「司君?どうしたんだい今日の司君おかしー
そう言おうとした口にいきなり司君の唇があたる。ー司君にキスされたのだ。ー
驚きすぎて頭が回らない。思うままにキスされ、ついには、舌があたる。そのまま、勝手に口の中を自由にされ、口からは唾液が垂れる。
チュッというリップ音でやっと離れた口からハァッと息を吸う。こうでもしないと死んでしまう。
「司君っ本当にっ今日はおかしいよ?どうしたんだい?」そう聞くと、司君は真っ赤な顔にしてこう言った。
「類のことを抱きたい。激しく、」
そんな爆破的発言をした司君に驚きが止まらない。
「え?でもー」そう聞こうとすると遮られた。
「言ったよな。’’激しく抱かれたい’’って」
にやりと口角を上げ言った司君にまたもや、驚きが止まらなくなる。
「何でそれをー」そう聞こうとした瞬間、司君はこう言った。
「激しく抱かれてくれ類♡」そういった途端また、さっきとは違う口づけをされた。
ズキュッ
「ぁァ゙ァ゙ッ//なっんでぇ奥ッ//♡?」
「言わなかったか?激しく抱くと」
トンッ
「どこまぁでッ//♡突くのォ゙?」
「奥までだッ♡」
司目線
「司先輩何?」スマホをいじりながら、そういった、類の古い友人である暁山瑞希に俺は話があった。
「やましい事では無い。」そういうと、ハイハイと分かっているように、頷く暁山。
「そうなのとっくの昔からわかってるし、司先輩が類にデレデレなのも知ってまーす!」とノリノリにいう暁山にちょッとプライドが傷つけられた気もしない。まぁ、そんな事はどうでもいい。今日は俺の悩み相談を聞いてもらうために呼んだ。
「で?何ですが?また、類の事でしょ〜」
「…話が早くてた助かる。」
暁山はえむやミクとは違って話が通じやすい。
ー話す事10分ー
「ということだ。」ある程度短くしたつもりだが…
「なるほどね〜司先輩は類の事を激しく抱きたいということか〜」
「あぁ、」俺の話をさらに簡潔に話してくれた、暁山。
「で?僕は何をすればいいの?」
キラキラと目を輝かす暁山に話をして良かったと感じる。
「何か案は無いだろうか?」そういうと、暁山はうーんと少し悩み、こう言った。
「そういう態度を取るはどう?」
「そういうとは?」そう聞くと暁山はこう言った。
「ワザと司先輩は類にキッスする時に舌を入れないとか、いつも以上に優しくスルとかね、そうすると、相手の類は司先輩にもっと激しく触ってほしいとかなる訳!結構効果はあるよ~なんだってあのツンデレ絵名に試したところバッチリ効果抜群だったからね!」
なるほど…
「暁山ありがとう!感謝する!!!」
「はぁーいじゃあね司先輩」
そう言い残し、暁山は去っていった。
その実践を試してから数日が経った。今日はどうしようかと思いながら、類が待っている屋上へ向かう。屋上のドアを開けようとすると暁山と類の声が聞こえた。ここは聞いて見ようとこっそり聞くことにした。
「司先輩に激しく抱かれたい?」そう言った瑞希に時が止まった。なんて言ったんだ?
類の話声が聞こえるが、あまりの事に頭が追いつかない。
その瞬間暁山がこう言おうとした。
「でもでも、司先輩、この前ー」
その瞬間、咄嗟足が勝手に動いていた。
コメント
2件
あっさり出てくる瑞絵可愛いし、瑞希がなんか恋のキューピットみたいになってるの良きd( '-' )
瑞絵と司類が尊い