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チーターは、普通、単独で暮らします。そして獲物を追うときは時速100キロで獲物を追います。
しかし、アフリカに住むこのチーターは違います。なんと、5頭で群れを作って生活しているのです。そしてなんと五年も生き延びてきました。ここに住むチーターの平均寿命は数年です。
リーダーはオルパダン。その後に続くのはリンダ、ウィホー、ミラニシャニ、オルニョク。オルパダンは歴史上の人物でいうと織田信長のような人。しかし、度胸がよく、危険な場所でも真っ先に行き、安全を確かめます。猫パンチなどで恐怖政治を行っているのが玉に傷なオスチーターです。オルパダンが特にいじめるのがオルニョク。気が弱めでまあ無口なのです。それをかばうのがリンダとミラニシャニ。ウィホーはそこそこ離れます。5頭の群れはタノボラと呼ばれていました。
翌年、クーデター勃発。群れの四頭、特にリンダとミラニシャニが突如オルパダンに襲いかかりました。オルパダンは恐怖政治を行ってきたので力は仲間よりは少し上なのですが、全員約2歳半。同い年です。圧倒的にオルパダンは不利でした。
翌月、オルパダンは茂みのそばでたった一頭で衰弱しきっていました。全身泥と血まみれで、無数の噛み後や引っかき傷が体に残されていた。歩くこともままならず、そしてとどめとばかりに右目に大きく太い爪痕が無惨に残されていた。これでは絶対野生では生きていくことはできない。誰だってそう思う。肉食獣とはいえ、ライオンや他のチーター、ハイエナというライバルもいれば、狩りもできない。右目の傷は視力が7割も失われるほど重症で、狩人としては致命的だ。
オルパダンをここまで傷つけた犯人。それはクーデターを起こした仲間のチーターでした。