テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
📩 相談
中学3年・女子(仮名:Sさん)
クラスにどうしても苦手な子がいて、
話すと必ずすれ違うし、価値観が真逆だと感じます。
自分ばかりが間違っているような気もしてきて、
最近は一言話すだけでも、ぐったりします。
どうしたら、少しでも“わかりあえる”んでしょうか。
日下部
「……すれ違うの、つらいよな」
「オレも、なんとか通じようとして、
相手の気持ち想像して、合わせて……って、よくやってた」
「でも、たぶん“わかりあおう”って思うのって、
本当は、どっかで“わかってもらいたい”って願いなんだよな……」
蓮司
「ふーん。
オレ、“わかりあえる”って発想自体、ちょっと信用してないかも」
「だって、自分の中ですら言語化できないこと、他人にどう説明すんの?」
「そもそも“わかる”って、どっかで“勝手に納得する”ことだよね」
遥
「……別に、わかりあえなくてもよくね?」
「なんで、そんなに“わかってもらわなきゃ”ってなるのか、
正直、オレにはわかんねぇ」
「向こうが間違ってると思うなら、
それで終わりじゃねえの?」
日下部
「でもさ、それってすごく孤独じゃないか……?」
蓮司
「うん。孤独だよ。でもそれが普通だと思う。
“わかりあえる”っていう前提がある方が、不自然なんじゃない?」
遥
「期待しすぎなんだよ、人に。
“わかってもらえた”って感覚なんか、
だいたい思い込みだ」
日下部
「それでも……誰かと、ちゃんと通じ合いたいって思うのは、
変じゃないと思うんだ」
「わかりあえなかったら、どんどん人が怖くなる」
蓮司
「そっか。でもさ、オレは“怖いまま付き合う”のも、
意外と悪くないと思ってる」
「どうせ誤解するし、されるし。
その前提がある方が、案外ラク」
遥
「“無理にわかり合わなくていい”って、
そう言ってくれる人がいたら、
ちょっとは生きやすくなるかもな」
(少し沈黙)
蓮司
「……結論出なかったね。
まぁ、それも“相談室”ってことで」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!