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──食費を1日分消費して次の日。
今日の天気は快晴。
梓からナビゲート。
梓「こっちよ!」
直央「順調な出だし…、!」
凜々蝶「凄い既視感…」
黒「自分の分は昨日同様直央さんに肩代わりお願いします…!!」
直央「こ、こいつ何しに来たんだ…」
直央「…こっちだ…!」
凜々蝶「違う…!!」
落石発生。直央に向かって石が落ちてくるが、当たる前に直央が落石に気づき、避ける。
直央「みんな落石だ、注意して…!」
全員落石に当たることはなかった。
そして、ナビゲートも全員成功し、3000m登頂成功。
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6人全員は4000mまで上がって、キャンプを行う。
黒「ようやく着きましたね、ここまで!」
凜々蝶「いやぁ1日目はどうなるかと思いましたが、2日目は順調でしたね…!」
直央「ほんとに大丈夫かな…。」
黒「あとここから7000m…?」(絶望)
黒「まさか初日にいきなり2人も異常な行動に出るとは思いませんでしたよ…!」
凜々蝶「むしろみんな良く変なの見えたのに何ともありませんでしたよね…。」
直央「でも思ってたよりコージーはやるな。」
コージー「ま、オスコー家の長男だからな。あれくらいは当然だぜ。」
梓「みんな体の調子とかはどうかしら。」
凜々蝶「むしろ梓さんが心配です…。」
直央「凄まじい勢いで走り出してたもんな。」
梓「そ、そうね。もう大丈夫よ、問題ないわ。」
5人がそんなことを話していると、テントの外からK2が声をかけてきます。
K2「おい、外に出てみろ。すごい空だぞ。」
外に出てみると、満天の星空にオーロラが出ていた。
梓が雪を溶かして湯を沸かし、コーヒーを入れている。そしてパーティの皆に配る。
梓「これ、飲んで。」
凜々蝶「ありがとうございます…、!」
直央「こんな景色を眺めながら吸うタバコが一番美味しいんだよ…。」
梓「携帯灰皿を持ってきてるなら構わないけど。」
直央「当然持ってきてますよー。」
凜々蝶「え?!」
直央「おいなんだその反応」
K2「…しかし、こんな美しい夜空は初めてだよ。」
そう言うと、ゆっくりとケヴィンは語り始める。
K2「今、ここに居る私たちは幸運だ。そうは思わないか?」
K2「登山家たちにとっての栄誉は数あれど、やはり世界最高峰・人類初登頂、これに勝るものはない。」
K2「エルモンド・ヒラリー、テンジン・ノルゲイ…あるいはジョージ・マロリーかもしれんが。」
K2「彼らが初めてエベレストを登ったとき、その栄誉は二度と他のものには手に入らなくなってしまった。その筈だった。」
K2「しかし、今になって、新たにエベレストを超える前人未踏の世界最高峰が発見された。」
K2「こんなチャンス、後にも先にも、きっとこの一回きりだ。」
K2「登山家にとって、こんな幸運なことがあろうか。」
直央「いや、ない」(反語)
凜々蝶「うん、うん、マロリーね…?当然知ってますよ」
直央「俺達がこのアタックに成功したら、その登山家達と同じく名前を残すってことか。」
K2「そうだな、伝説級と言っても過言じゃあない。」
しばらくして、ふとコージーが軽い口調で漏らす。
コージー「いやあ、それもこれも、第一次アタック隊が失敗してくれたおかげっすね!」
場の空気が凍りつく。
凜々蝶「おい…何言ってんだよ…。」
黒「そ、そういう発言はやめた方がいいんじゃない?」
コージー「何怖い顔してるんだよ?だって事実じゃないか。」
コージー「彼らが失敗したおかげで、俺達にチャンスが巡ってきた。違うか?」
直央「まぁそういう側面があるのは否定しないけど…」
凜々蝶「自分の親友も第一次登山隊に居たんですよ、?2人は何でそんなこと言えるんですか…、!」
直央「あれ俺も巻き込まれてる、?」
コージー「いや、こんな山に登るんだから、自分の身の危険くらいは覚悟してるに決まってるだろ。」
コージー「なあ、相宮もそう思うだろ。」
直央「ま、まぁそうだな。その親友も、危険くらい承知の上だったと思う。」
凜々蝶「そ、それはそうですけど…。」
K2「…その話は、これ以上やめよう。」
K2「もう寝よう。明日から本番だ。みんな、頼むぞ。」
不穏な空気を残しつつ、夜はふけていった。
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