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巨大な天秤は空中で揺れ、港と渋谷の頭上に「判決」が下ろうとしていた。ガイアの冷たい目が二人を見下ろす。
「法律は絶対だ。お前たちの罪も、この場で清算される。」
「ガイア、あんたのその法律、ほんとに人間のためか?」渋谷が鋭い視線を向ける。「正義を盾にしてるだけじゃねえのか?」
ガイアの眉が一瞬動くが、すぐに無表情に戻る。「正義は感情ではなく、秩序だ。それを理解できない者は裁かれる。」
渋谷はガイアを挑発するように笑みを浮かべる。「秩序だ?だったらその法律ってのを使って、俺たちを止めてみろよ!」
その言葉に呼応するように、港が地面を強く蹴り、渋谷と同時に突進を仕掛けた。
ガイアは指を鳴らし、見えない力で二人を制止しようとする。しかし、港と渋谷はその力を意識して逆に利用し、タイミングをずらして攻撃を仕掛けた。
「その法律、万能じゃねえんだな!」渋谷が鋭く叫ぶと、拳がガイアの近くまで迫る。
「面白い。だが、法律の隙間を突く行為も罰則の対象だ。」ガイアの手が再び天秤を動かす。
空中に新たな判決書が現れ、渋谷の足元に落ちた。その瞬間、地面が崩れ、彼はバランスを崩して倒れ込む。
「渋谷!」港が叫びながらガイアに向けて拳を振るう。
だが、その拳もまた見えない壁に阻まれる。「攻撃の意図そのものが違法だ。」ガイアの冷静な声が響く。
地面に倒れ込んだ渋谷が笑いながら顔を上げる。「ガイア、お前の法律って、お前が決めたもんだろ?独裁じゃねえのか?」
その言葉に一瞬動揺が走るガイア。しかし、彼女はそれを隠すように無感情を装う。「独裁ではない。秩序だ。」
渋谷は立ち上がりながら続ける。「秩序ってのは、みんなで作るもんだろ。お前一人で決めるもんじゃねえ。」
ガイアは指を鳴らし一撃を準備する。しかし、直前、港と渋谷が見事な連携で隙を作り出し、渋谷の拳がガイアの頬を掠めた。
「この拳は、法律じゃ止められねえだろ!」渋谷が叫ぶと同時に、港が背後からガイアを掴む。
だが、その瞬間、ガイアの手が再び動き、港と渋谷の身体を縛る見えない鎖が現れる。
「残念だが、これで終わりだ。」ガイアが冷たく言い放つ。