テラーノベル
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「……なんですか、それ。最高じゃないですか」
「えっ……? あ、っ……あの……っ?」
涙で濡れた腕を強引に払いのけられ、上から覗き込んできた瑞樹の瞳を見詰めた瞬間、柊吾はゾクッと背筋を凍らせた。
そこにあったのはドン引きした表情などではなく、獲物を目の前にした肉食獣そのものの、恐ろしいほどギラギラとした欲望と歓喜の熱だった。
「……はは、最悪だ。俺、いる筈もない過去の男に嫉妬してたってことですか……っ。全部、俺が最初なんですね?」
「っ、そ、そう……です……っ」
「~~っ、やばいな。こんなの……。可愛すぎて頭がおかしくなりそうだ」
瑞樹は感極まったように低く笑うと、愛おしくて堪らないといった様子で柊吾の額や濡れた目元に何度も強いキスを落とした。そして、後ろに挿入していた指にさらにもう一本、ぬち、と滑らかな感触とともに滑り込ませる。
「ひあぁっ……!? ふ、増えっ……っ、あっ」
「……初めてなら、もっと優しく解してあげないと後がきついですよね」
さっきまでの強引なサディスティックさが嘘のように、瑞樹の指使いは驚くほど丁寧で、甘く甘く内側の粘膜を解し始めていく。二本、三本と増えていく指の感触と、丹念に広げられていく快感に、柊吾は「あ…ぁ…っ」と甘い悲鳴を上げながら身体を震わせる。
「大丈夫……力を抜いて、俺だけを感じてください」
「あっ、んん……っ」
柊吾の表情や身体の緊張を細かく確かめながら、時間をかけてゆっくりと内側を解していく。指の数を増やし、丹念に愛撫を重ねるたび、秘所は熱を帯びてトロトロに仕上がっていった。
丁寧すぎる愛撫と、自慰で開発されきった身体の疼きに、柊吾は焦れったさで頭がおかしくなりそうになる。瑞樹の肩にしがみつき、快感に耐えかねて思わず口から零れ落ちた。
「っ……も、早く……っ……!」
「……はは、どれだけ煽るんですか。……俺を焦らして楽しいですか?」
瑞樹は呆れたように低く苦笑すると、何食わぬ顔ではだけた甚平のポケットへと手を伸ばした。
ぬるりと滑らかな小さな小瓶——携帯用のローションを取り出す瑞樹の姿に、柊吾の思考が一瞬フリーズする。
「っ……え、黒瀬さん……それ……どこから……っ?」
「ん? 甚平のポケットですけど」
「……は? え、待って、それってお祭りの時から持ってたってことですか……!?」
「備えあれば憂いなし、って言うでしょう?」
涼しい顔で爽やかに微笑んでみせる瑞樹を見て、柊吾の顔が耳の裏まで爆発したように真っ赤に染まった。
(……この人、とんでもないむっつりスケベだったーーーっ!?)
境内を並んで歩いていた時から、この男のポケットにはこれが忍ばされていたのだ。どれだけ前から自分をどうにかする気満々だったのかと思い至り、羞恥と衝撃で身悶えする。
「ちょっと、何考えて……ひあぁっ!?」
「ほら、おしゃべりしてないで。……力を抜いてくださいね」
ツッコミを入れた隙を逃さず、瑞樹は己の怒張へたっぷりとローションを塗りたぐると、じっくりと解された入り口へ静かにその凶暴な熱を押し当てた。
「あ……っ、入っ……て……っ!」
#婚約破棄
霞花怜
816
「大丈夫、怖がらないで……全部、俺に預けてください」
むっつりな執着心を覗かせながらも、手つきはどこまでも甘く慎重で——。柊吾は瑞樹の首元にしがみついたまま、じわじわとゆっくり身体を満たしていく感触に身を委ねるしかなかった。
コメント
3件
( ゚∀゚)・∵. グハッ!! あのドS度がたまらん!!!! しかも柊吾様のハジメテで!!あのドS度!!! 最高の組み合わせすぎて泣きそうです( ;∀;)
わあ……このエピソード、瑞樹さんの執着心と甘やかしのギャップがたまらなかったです😳 特に「全部、俺が最初なんですね」って気づいた瞬間の、あのギラギラした歓喜の表情……ゾクッとしました。あと、甚平のポケットにローションを忍ばせてたって衝撃の事実(笑)むっつりスケベな一面も見えて、瑞樹さんのキャラがさらに深まった回でしたね。柊吾くんの可愛いツッコミも微笑ましかったです🌷