「」空
『』散兵
あの日から何日経ったのだろうか。
窓が完全に閉められていて、外の様子が何一つ分からない。
散兵は、たまに来るようになったが、
最近はご飯だけ用意されていて、顔を見せてくれない。
一瞬、寂しく思ってしまっていた。
敵同士だと言うのに、そう思ってしまった自分が悔しい。
ベットに寝転がって、天井を見上げる。
何度も鎖を外そうと試みたが、手の傷が増えるだけ。
足首は赤紫色に染まっている。
手首も、食事以外の時は手錠が付けてある。
そう考えている内に、眠気が襲って眠ってしまった。
目をゆっくり開けると、目の前には散兵がいた。
「…!」
ずっと一人だったせいか、少しだけ嬉しさを感じていた。
『おや、君今嬉しい、と思っただろう? 』
まずい、顔に出ていたのか?
散兵は口角をニヤニヤと上げながら言った。
『(君を一人にさせたのも、僕の事しか考えれなくさせるためなのにね)』
『ずっと一人にさせてしまってごめんね。』
散兵に優しい目で見つめられながら言われた。
何でだろう。
左胸の奥が、ドクドクしている。
彼は敵で、これから俺が倒す相手なのに。
『素直になりなよ。僕の事が好きなのだろう?』
“好き”?
「そんな訳…」
好きではなかったら、さっきの鼓動は何だったのだろう?
少し前に感じた、寂しさや嬉しさは何だったのだろう?
『はぁ…』
機嫌を損ねてしまったかもしれない。
どうしよう。
頬を片手で掴まれ、散兵の顔の前に近ずけられた。
そのまま優しく唇が触れて、腰周りに手が入ってきた。
「…んっ、♡」
最初は口付けだけだったのに、次から舌がぬるぬると交わし合った。
「ん”っ♡!?」
舌裏などに入り、快感のせいで腰が抜けそうになる。
その度に散兵の腕を掴んで、目から雫を零し、顔を赤らめる。
「っはぁ…っ 」
やっと離してくれた。
狂っている、そう思った。
『ずっと一緒だよ。空♡』
END
びみょい
サボっててすんません
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