テラーノベル
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「ねぇ、私の彼氏を知らない?」
昼休み。
クラスの女子全員にそう聞いて回った。
みんな、きょとんとした顔で私を見る。
「え? 莉奈って彼氏いたの?」
……は?
昨日まで、毎日一緒に帰ってたじゃん。
毎晩、電話してたじゃん。
『大好きだよ』
そう言ってくれたのは、誰だったの?
私はスマホを取り出した。
彼の名前は、佐野 湊。
トーク画面には、昨日の夜のメッセージが残っていた。
『明日、話したいことがある』
その下には、私が送った返信。
『なに?』
既読はついていない。
おかしい。
だって、今朝も彼を見た。
教室の前を通って、友達と笑っていた。
私は急いで廊下に飛び出した。
「湊!」
彼が振り返る。
目が合った。
なのに彼は、知らない人を見るような顔をした。
「……誰?」
冗談でしょ?
「私だよ、莉奈!」
「ごめん。人違いじゃない?」
彼はそう言って、行ってしまった。
足が動かなかった。
そのとき。
後ろから、クラスで一番仲のいい美咲が近づいてきた。
「莉奈、もうやめなよ」
「……何を?」
美咲は、私のスマホを見た。
そして、小さな声で言った。
「その人、去年、転校したじゃん」
「……は?」
「湊くん、もうこの学校にいないよ?」
頭が真っ白になった。
そんなはずない。
だって、さっきそこにいた。
その瞬間。
スマホが震えた。
知らないアカウントから、メッセージが届いた。
『やっと気づいた?』
続けて、写真が一枚。
そこには、私と湊が並んで写っていた。
でも。
写真の端に、見覚えのない女の子が立っていた。
その子は、私とまったく同じ顔をしていた。
そして、次のメッセージ。
『次は、あなたが消える番だよ』
……え?
誰が、送ってきたの?
私は震える指で、アカウントのプロフィールを開いた。
名前を見た瞬間、息が止まった。
私のスマホが、もう一度震えた。
『ねぇ。私の彼氏、返してくれる?』
「キャーーーーーーー」
コメント
4件
最初題名見た時、知るかって言おうとしたwwくそおもろい
うわ、これ……めっちゃ不気味ですね。日常からじわじわと日常じゃなくなっていく感じが一話でしっかり描かれていて、ゾクっとしました。特に「去年転校した」っていうクラスメイトの一言と、自分と同じ顔の女の子の写真。存在を消される恐怖ってこういうことかと。伏線の置き方も巧いし、続きが気になりすぎます!