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お金持ちは嫌いだ
物事の全てをまるでちょっとしたタスクのように扱い、いとも簡単にお金で解決してしまう
現に、今こうして俺は売り飛ばされた
そして俺のその飼い主が、別の金持ちの家へと俺を嫁がせた
いわば書類上の婚約、”白い婚約”だ。
その家主との関係を求めるために俺を利用し、強制的な血縁関係を持たせようとする
あまりにも身勝手で、何とも傲慢なことだろう
最低限に整えられた身だしなみ
傷を隠すような化粧
きっちりとした堅苦しいドレスコード
はじめてのネクタイもした
こういう時だけ身の回りの羽振りが良いことやら
あまりの仕打ちに思わず呆れてしまう
いや、もうすでに呆れすぎているところだ
車に揺られて窓から景色を嗜む
その景色はどれも、この目で見ると色褪せたように見える
例え、どんなに色鮮やかだろうと
もう何も、期待できない
どうして神様は
俺をここまで生かすのだろうか
●「おい、着いたぞ」
そうやって飼い主が低い声で俺を呼ぶ
慣れてはいるものの、その辺りに響くような低い声に怯えてしまう
発言1つ1つに怯えるように躾られたのもあるのだろうか
少なくとも、生きた心地はしない
車からゆっくりと足元を見て降り、両足をその如何にも腕のある職人が作ったガッチリとしている石造の道を噛み締めるように踏みしめていく
ここに嫁ぐということは、飼い主の元へ2度と戻らなくて良いということ
唯一の利点はそのくらいだろう。
新しい家が、さほど良ければの話だが
もう、後戻りは出来ない
その事実のせいか、この一歩一歩が普段の何十倍より重く感じる
今すぐ逃げ出して自由になりたい
けれどそのあとは?
そんなこと、もう考えても遅いだろう
無駄に広く、華やかさが何度も垣間見える廊下
歩いても歩いても床が軋むことはなく
厳かな雰囲気が絶えず漂ってくるような感じだ
鹿威しの音がコツンと響き、流れる水のせせらぎがこの家の雰囲気をより一層物語っているようであった
そうして、気付けばこの家にしては少し珍しい こぢんまりした部屋の前へと着いた
が、その小さな部屋でさえ
この重々しい空気がまとわりついて漂っているのがこの身体でも感じ取れる
#「では、ここでしばらくお待ちください」
●「感謝する」
〃「…では、お前は大人しくここで待っておけ」
fu「……」
●「……おいfu、返事は?」
fu「…はい、」
そう言って、案内役の女性と飼い主はどこかへ去っていった
ここの家主と何か話でもあるのだろう
俺には、関係のないことだ
どうせ逃げ道は無いのだから
……そういや…
何気に、飼い主から久々に名前呼ばれたなぁ…
静寂が心を満たしてくれたのか
襖の先にある庭から、可愛らしい小鳥のさえずりが聞こえた気がした
あの小鳥みたいに、羽ばたいてみたいものだ
それかいっそのこと
楽になってしまいたい
俺の婚約相手の名前は、”rm”
……と、言うらしい
ここの一族の跡継ぎのうちの1人で、その他には特に何も聞いていない
俺自身が外の世界を知らなさすぎるのもあるのだろう
有名な家系など、世間に対する知識を身につけられていない
ただただ俺はその人と婚約し、偽った愛を誓わなければならないだけ
fu「……」
もう、誰でもいいから
愛と言う名の、本当の温もりを知りたい
ここ不安を根こそぎ拭いたい
家族の愛を、もう一度感じたい
けれどそれは、果たして願えば叶うものなのだろうか?
今までの不安が、その都度よぎってしまう
そんなことを考えていると、1枚の障子がガラガラと音を立てながら突発的に開いた。
その音に思わず驚き、肩が少し上がる。
その障子の方を見ると、俺の飼い主と同じくらいの歳をした男性の方がこちらを見ていた。
恐らくこの家の使いの者だろう
#「大変長らくお待たせしましたfu様」
〃「今回の婚約相手をお連れしてきました」
そう言ってどことなく気味の悪い笑みを見せ、障子の奥から引っ張り出すように
その例の婚約相手とやらを連れてきた
それに少し間髪を入れようとしたものの
その婚約相手を一目見た瞬間
彼のその容姿に、思わず目が離せなかった
一目見てわかるほど、俺より背丈が高く華奢で
手足含め、男性にしては珍しいスラッとした体型
そして顔にはまさかの眼帯を着けていた
目の怪我でも、しているのだろうか…?
そんなことを思っていると、笑みを浮かべた男性がただ一言
#「では、あとは若人のお二人で」
fu「え、ちょ…ッ!!」
俺の戸惑ったその声を無視するように
そう告げて、その障子は風を絶つようにピシャリと閉まった
完全にシャットアウトされたみたいだ
rm「……」
fu「……」
rm「…ぁ、rm……です」
fu「えっ、あ………f、fu……です」
fu/rm「「………」」
重々しい空気に加算するように静寂がこの部屋一帯に漂い、襲ってくる
初対面で双方ワケアリの様子
お互いこれが気まずくないワケがない
この人はこの光景に慣れているのだろうか、全くと言って良い程に動揺の色が見られない
いや、多少は動揺しているのだろうけど
そして何より、今俺の頭の中には
色々と疑問の種が自身の頭に何個も蒔かれている
まずそもそも、1つ突っ込むのであるとするならば
婚約相手が、俺と同じ
“男”…なんだが……?
cp→rmfu/syukz
モブレ描写やそれを示唆する描写が話の途中に多々あると思います
所々自衛をしてくれると幸いです
ご本人様には一切関係ございません
next→♡300
久々の二次創作というか長編というか…
って感じですね…🙄🙄
🎨ではおそらくはじめてですね…🤔
あ、♡は長時間達成しなくても私の気分で続き出したりはしますし達成してからのラグとか多少あると思いますけど
把握してくれると幸いです😇
#「」→モブ/ガヤ等
●「」→fuを買った張本人(飼い主)
で基本的には進めます
それでは続きもお楽しみに‼️
コメント
2件
追記、表紙は私が描きました❗
第1話読んだんだけど、もう冒頭から空気が重くて…「物事の全てをお金で解決する」って一文でこの世界の理不尽さがビシバシ伝わってきたわ。窓の外が色褪せて見える表現とか、小鳥のさえずりと「楽になりたい」の対比が刺さる。しかも婚約者が男ってラストのどんでん返し、完全に持ってかれた。続き気になりすぎる🔥
#ちょっぴり感動
あわ
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みっち🪿🦆🦢
451
天丼…いんく箱推し
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