※この作品は二次創作です
ご本人様とは一切関係ございません
口調などが違う可能性があります。ご了承ください
100年前は医者だった
たくさんの人を救って自分で言うのもなんだけど警察に信用されていたと思う
1度だけ切符を切られるだけで病んだりするほど彼らからの信頼は心地よく俺の重りになっていた
そして今は警察だった
色んなギャングを捕まえ、空の悪魔と呼ばれるほどに恐れられた
時々医者の時にも来なかった勧誘というものを受けながらも笑いながら断った
ここでも色々な人に信用され俺がギャングになるのを妨げていた
先輩が闇落ちし、親友が闇落ちしても俺は警察を続けた
そして100年後俺は、ギャング落ちした
しかし俺が作ったギャングはとても緩くゆるギャンと呼ばれるほどだ
やらかすヤツらを子供たちと呼び俺たちしっかりしなきゃいけないもの達が保護者と呼ばれた
ギャングになっても警察や救急のみんなは普通に話しかけてくれてとっても嬉しかった
はずだった
100年前は医者
今は警察
そして100年後はギャング
ならもっと前は
足枷がついていなかった頃はどうしていたんだろうか
それは神様のイタズラのように取られた
目の前には血を流し倒れているギャングの仲間たち
誰が、やったんだろう
「お前だろ?」
誰かがそう言った
いや、俺がそんなことするわけが
「やってたじゃん、あんなに楽しそーに」
完全に否定ができなかった
だって、俺は、この手で
みんなを仲間を家族を殺したんだから
なんでどうしてこうなった
そう悔やんでも理由は分かりきってる
それはとある会議のときだった
突然彼は現れた
俺の目の前に座りニコニコやらしい笑みをした彼は突然口を開く
『 なんで殺さないの?』
は?
『 みんな殺しちゃえばいいんだよ』
なにをいってるんだ
殺す?なんで
『 射的の練習だよ。ほら銃を持って?』
その声はとっても優しくて聞き馴染みがある声だった
間違いなく俺だ
必死になって銃を求める手を止める
だめだ、こいつらは仲間なんだ。殺しちゃダメだ
そう言っても手は止まることを知らない
『 意気地無し。しょうがないから俺が手伝ってあげるよ』
彼の姿が俺に重なって、そして
世界が合わさったような気がした
その先のことは覚えてない
『 ほらほらほら、また傷つけた』
また?
俺がいつこんな酷いことをしたと言うんだ
いや、分かりきってる
前世よりさらに向こう、俺は…
『 もういいんじゃない?君の足枷は何も無い。暴れても誰も絶望しない』
確かに、俺はずっと耐えてきた
ずっとずっと前から俺は、苦しかった
暴れ回りたい
その衝動が溢れかえる
『 もう暴れちゃう?」
彼の声と俺の声が重なる
そうだよ、別にいいじゃん
俺は警察でも医者でもない
俺が暴れ回らない理由は無い
信用している家族も俺の手で殺めた
もう、全部どうでもいいや
気づいたら俺は大量の心無きとプレイヤーを殺してその死体の上で笑っていた
血が髪にこびり付くことすら気持ち悪く感じない
あぁ、楽しい!!
なんで俺ずっと耐えてたんだろう
もっと、もっともっともっと
邪魔なもの全部潰さなきゃ
もっと殺さなきゃ!
「らだおくん!!」
後ろから声がする
振り返ってみると裏切り者がいた
俺の気持ちなんて知らないで勝手に離れた裏切り者
「ぁあ、ナツメさん〜!」
ずっとずっとあなたに会いたかった!
彼に近づきそして
「死んで」
銃を取りだして打つ
自分でも聞いたことがないほど甘ったるい声が出た
「ッ」
間一髪で避けられてしまった
「あれ?なんで避けるんですかぁ?」
「らだおくん目を覚ませ!」
「?」
何言ってるんだこの人
目はとっくに冷めてるじゃないか
もう、耐えきったんだよ
そしてこんなに耐える必要なんてないことに気づいた
だからこんなに暴れ回ってるんだ!
「冷めてるからこうしてるんですよ」
あ、もしかして
「俺の射的の練習してくれるんですか?」
さすが先輩だなー
「元気に踊ってください」
彼の脳天に向けてロケランを打つ
「らだおくん!」
「んはは!」
楽しい楽しいよ!ナツメさん!!
もっともっと俺を楽しませて!!
「らだお、くん」
気づいたら彼は満身創痍で腕に包帯を巻いていた
「ナツメさん、大好きです」
「ははっ、それは嬉しいなぁ 」
「それじゃ」
今度はミスりませんね
彼の頭に銃を向ける
絶対当たるように
「さよなら、せんぱーい」
そう言った瞬間目の前から彼の姿が消える
その代わり騒音が聞こえる
ヘリに連れ去られた
そう理解するのには時間はかからなかった
「ウェッさん…」
彼を連れ去ったであろうヘリを睨む
「なんでなんでなんで」
「なんでみんな俺から離れるんだよ!!」
「許さない許さない許さない」
「あはは」
「ウェッさんも混ざりたかったのかな?寂しかったよね。一緒に殺してあげるよ!!」
もう一度ロケランを手に持つ
狙いはもちろんヘリ
「死んじゃえ!」
それを悠々とヘリは避ける
運転してるのは誰かなぁ?!
引きずり出してやるよ!
もう1発!
残念ながらも当たることは無かった
「ウェッさーん!なんで逃げるんですかァ?!」
「今なら、餡ブレラ入ってあげますよ〜!」
ロケランが無くなった為投げ捨てて代わりにナツメさんが持っていた銃でヘリを撃ちまくる
「おっとっと、私が求めていたのはらだおくんだ。君じゃない」
冷酷にそう言い放つ
まるで化け物を見る目で俺を見てくる
「何言ってるんですか?俺は青井らだおですよ。100年前も今も!これからも!!」
「彼から離れろ」
「らだおくんに近づくな」
無線でほかのギャングにもそう伝えたんだろう
他に近ずいていたはずのヘリがどんどん離れていく
「ウェッさーん!!」
ヘリが遠ざかっていく
あぁ、あれは無理だ
「次はちゃんと遊びますから、待っててくださいね♡」
さて次のお相手は誰かな
そう思った瞬間だった
電流のように体に痛みが走る
背中を突き刺されたな
そう分かるのに時間はかからなかった
「らだオを返セ!!」
涙ぐんだ彼女の声が聞こえる
猫マンゴーか
「あは」
どーやって殺そーか
あ、そーだ!こうしちゃお!
俺は仲間から貰った刀で自分ごと彼女を突き刺した
「ぁ、らだオ…」
血をぽとぽとと流しながらありえないと言いたげな目で見てくる
「猫マンゴー俺ね」
突き刺した刀を抜き倒れた彼女に跨りながら手当をする
「ずーっと前から嫌いだった」
彼女が絶望の縁に叩き落とされたような顔をした気がした
「ラダ、お」
「だから、苦しめて殺してあげる」
違うよ、彼女は俺が勝手に足枷にしてただけだよ
どこからがそんな声が聞こえてきた
黙れよ何も守れなかったくせに
そう言うとそいつは黙った
「マンゴー!!」
後ろから銃を突きつけられる
「成瀬か」
「そいつからゆっくり離れろ」
「えーどーしよっかなぁ」
「なるせなるせぇ、オレ、らだオに嫌わレテた」
ポロポロと涙を流しながらそうつぶやく
「落ち着けマンゴーこいつはらだおじゃない」
「でも、でもぉ」
「大丈夫だから、な?」
銃声が鳴り響く
そして彼はそう笑ったまま倒れた
「はい、ぐしゃー」
最近の子は反応が遅いねぇ
「え、え?」
彼女には成瀬ダウンの通知が鳴っている頃だろう
「マンゴー遅いよー。だから」
「仲間ひとり守れないんだよ?」
そう笑うと彼女の目はどんどん殺気を帯びていく
「コロスころすころすコロス!!」
「絶対殺す!」
んは、
バカがよ
「お前が死ぬんだよ」
もう一度ロケランをぶっぱなす
「は」
彼女は避ける素振りを見せたが残念ながら避けきれなかった
残念?
そんなことは無い
「ないと思ったらあるんだよねぇ」
あと1個持っててよかった
「もう居ないの?」
つまんないなぁ
「もうやめろ!らだお!」
そう叫ぶあのこの子の声が聞こえた
「あ〜はは」
「オルカじゃーん!!」
「もう、やめて。これ以上」
言い終わる前に胸元をブスリ
彼女は抵抗もしないまま足元から崩れてしまう
「ら、だお、なんで」
泣きながら彼女の体は動かなくなった
「あ、ごめん待ちきれなかった」
誰か遊んでくれないかな
ナツメさん探しに行こうかなぁ
「もういいよ。らっだぁ」
後ろから誰かの声がした
「誰?」
「俺だよ」
あー皇帝か
「わざわざ殺されに来てくれたの?!ありがとう!やっぱり持つべきものは友だな!」
グサッと言う音がした
彼の血が俺の体にへばりつく
それすら心地よくてそこら辺の麻薬よりずっと気持ちよかった
「らだおさ無理しすぎなんだよ。俺も神子田もオルカも千代田も鳥野もずっと見てきたよ、お前が歩く暴力犯罪って言われていたその時より前から 」
彼は刺されながらもそう言い頭を撫でてくる
やめろやめてくれ
「俺たちに希望を与えてくれたのはいつもお前だった。足枷だったかもしれないけど俺たちはお前の背中を見てきたんだ」
そんな事言わないでくれ
押し殺されたはずの心が現れそうになる
嫌だ、嫌だもっと暴れたい
こいつから離れないと
「希望をくれてありがとう、だから今度は」
離れようとした瞬間ものすごい力で抱きつかれる
こいつ、!刺さっているの知ってるか?
「俺がお前を助けるよ!!」
「いけ!ぺいん!」
急に後ろからヘリが飛び出してきた
「おう!!」
は?なんで、お前は俺が…
「お前は知らねーだろーけどな!!俺らはしぶといんだよ!!」
いつもと変わらない笑顔でそんな言葉を吹きかけてくる
「だから、また遊ぼうな!らだお!」
そう言われた瞬間意識が遠のいた
『 起きろよらだお、まだ遊ばなきゃ』
目の前にまた彼が現れる
「もういいよ」
『 もう君を止める鎖は無いはずだよ』
「…また新しい鎖ができたんだ」
「お前を飼い慣らす鎖が」
『 何を言ってるんだ。全部断ち切っただろ?今度こそもっともっと』
「らだお、寂しかったんだな」
彼の頬を撫でる
『 寂しかった…?』
「みんなから忘れられて遊ばれなくなって」
「俺やらっだぁが羨ましかったんだろ」
『 違う、ちがうよ』
「お前も俺だからわかるよ。1人は寂しいよな」
『 …そうだよ、寂しかった。みんなと遊びたかった』
「うんうん、また遊ぼうね」
『 遊べるの?また?』
「うん、また1000年後」
『 1000年間も、寂しいよ…』
「大丈夫、時々変わってやるから!」
「けど今回みたいに急に暴れるのはやめてくれよ」
『 …!うん!』
笑うと子供みたいだな
そう思ってしまった
「おやすみ、1000年前の俺」
「…だお!らだお!」
彼の大声で叩き起される
「ぺいん…」
周りを見てみればゆるギャンのみんなや警察、ほかのギャングまで集まっていた
「らだおくん…?」
ナツメさんが心配そうな目で見つめてきた
「ラだおぉ、らだオぉ」
猫マンゴーが警察の時のように不安そうに泣きながら俺に抱きついている
「らっだぁ…」
ぺいんとも、もはや半泣き状態だった
「ごめんな、みんな」
猫マンゴーの頭を撫でながらそう呟く
「らだお!!」
「オレのことキライ…?」
「好きだよ。大丈夫ギャングでも警察でも俺は猫マンゴーが好きだよ」
「よかったァ」
ふにゃふにゃと笑う彼女の笑顔を見ていたらこっちも安心してしまった
ごめんな、マンゴー不安にさせて
「らだお」
「あ、な」
彼の名前を呼ぼうとしたらビンタをお見舞されてしまった
「めっちゃ痛いんだが?!猫マンゴーなんかほぼ死にかけだったぞ?!」
そう言いながら肩を捕まれ体をゆらされる
「ごめんごめん」
「ほんっとに!」
「戻ってきてくれてありがとぉ」
急に抱きついたと思ったら子供のように大声で泣き始める
「俺、お前を殺すのかと思って、嫌だったァ!」
「ごめんな」
猫マンゴーと成瀬
子供をあやす様に2人の頭を撫でる
「俺も頑張ったんだけどなぁ」
「皇帝もありがとう」
「おう!」
「あ、けど俺の方がもっと助けられてるからこれからももっと恩返しするな!」
なんて笑って言ってくれる
「オルカもいるぞ?!」
皇帝の後ろからひょこっとオルカが出てくる
「おるかも痛い思いしたよな、ごめん」
「大丈夫だ!これからもヘリについて教えてくれればな!」
皇帝と同じように笑いながら言ってくれる
それがとても心地よかった
「らだおくん、僕のせいだよね」
「ナツメさん」
「ごめん、急に警察やめて」
珍しく彼が落ち込んでいる
「ほんとですよーおかげで業務大変でした!だけど」
「貴方がいたから警察を続けられていました。ありがとうございます」
そう言うと彼も涙目になってしまった
「ありがとー!!大好き!!」
ナツメさんが俺に抱きつこうとしたらマンゴーがそれを止める
「ダメ」
「なんでだよぉ!」
そうじゃれ合う2人に懐かしさを感じてしまう
「らだお」
「ぺいん…」
俺をとめてくれた張本人
お前はいつも俺に道を作ってくれるよな
本当に感謝してもしきれない
「みんなに言うことがあるんじゃないか?」
ニコニコと笑いながらそう言ってくる
あぁ、そうだね
「ただいま!みんな」
「おかえり!!」
END
コメント
4件