【sho side】
sho「はぁ……」
ベッドの上に横たわっているのは茶髪の彼…ショッピくん。
数日間、黒猫として俺らと過ごした彼にはどうやら死にたいと思う程、暗い過去があるようで…。
もしあの時、俺とロボロが見つけなかったら…
きっとこいつは崖に落ちて死んでしまっていただろう。
shp「っ……」
sho「ぁ…」
ショッピくんが起きた。
しかし、俺を見た瞬間、ボフンと音を立て、黒猫に変身してしまった。
とりあえずぺ神達を呼ぶために、インカムをつけ、報告をいれる。
sn「えーっと…ショッピ、くん」
名前を呼んでも黒猫…ショッピくんは布団の中から出てこない。
sn「俺らは何もしーへんから、安心してええよって言いたいんやけど…」
「ちょっと彼の精神的に無理かな…」
しんぺい神は俺らに向き合って言った。
sn「彼は重度の対人恐怖症を患っていると思うんだ、だから変な風に関わろうとはしないでね」
「出来る限り俺も頑張って治療をしたいとは思うけど、やっぱり大切なのは本人の気持ちとかだからね」
tn「…どうやったら治るんや?」
sn「大体は薬を使って治療するんだけど、この感じだと薬を飲んでくれるかも分からないよね…」
「1番いいのは考えをポジティブにしていく事かな」
「まぁ詳しい事は会議室で話そ?ここにいたらショッピくんが安心できないかもしれないからさ」
皆、ぺ神の言葉を聞いて医務室から出る。
俺はショッピくんのそばに行く。
ショッピくんはベッドの上で縮こまりながら、震えていた。
手を近づけてみた。
だが、
sho「いでっ!」
tn「大丈夫か!?」
ショッピくんに噛まれてしまった。
噛まれた部分から少し血が出ている。
しかし、
『ミャァゥ……』
ショッピくんが鳴いたと思った瞬間、ショッピくんはおそるおそる俺のそばに寄ってきた。
sho「…?ショッピくん?」
ショッピくんはミャゥと鳴きながら、俺の手を舐めだした。
きっと、ごめんなさい、と謝っていると同時に傷を治そうとしてくれてるのだろう。
sho「…俺らが、助けてあげるからな」
そう言いながら撫でると、ショッピくんは震えながらも目を細めた。
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【shp side】
医務室には俺だけがいる状態となった。
人が多いのも怖いが、独りなのも怖い。
独りでいると、嫌な記憶が頭の中を駆け巡る。
…いや、その前に、何で俺、生きてるんだろう…
あの時、崖に一歩踏み出したはず…なのに、ここに戻ってきているって事は…
独りで考えていると、コンコンと窓を叩く音がした。
見ると、外にフクロウがいる。
水色の綺麗な羽を持ったフクロウ。
難しかったが、どうにか頑張って窓の鍵を開けた。
すると、フクロウは窓の淵に立って、ホゥホゥと鳴いた。
俺はその声を聞いて、もう一度眠りについた。
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