テラーノベル
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そして、栄都学園戦終了後
天馬「そういや、監督はいないんですか?」
神童「?いないぞ」
天馬「え”…じゃあ誰が。。」
神童「代理として俺が。」
三国「まぁフィフスセクターからの
指定試合結果って、」
三国「紙に書かれて送られてくるからな。」
コンコンッ
車田「!?(ビクッ)」
天城「誰だど!」
??「ごめんね、驚かせてしまったようだ」
??「ここはサッカー部の部室…かな?」
??「…改めて、自己紹介をしようか。」
ガチャッ
円堂「俺は円堂守。」
円堂「君たち雷門イレブンの監督として、
ここに立つことになったんだ。」
円堂「……そして、君たちに問おう。」
全員「?」
円堂「君たちが見るフィフスはどうだい?」
天馬「俺たちが見るフィフスセクター?」
円堂「人間性を欠け、歪んだ平等で世を正す独裁か…。」
円堂「歪んだ正義で人を救う、一種のまやかし物か…。」
円堂「或いは、新たなサッカーの時代の為の方舟か…。」
雷門イレブンのメンバー「…………。」
円堂「…答えを急ぐ必要はない。ただ、
君たちが今日放った『指示にない1点』。」
円堂「あれは、フィフスセクターという名の
静かな海に投じられた、最初の小石だ。」
三国「(…監督、柔和な顔をして俺たちの
『禁忌』を最初から知っていたのか)」
円堂「三国くん、君は賢い。盤面を読み、
最も損害の少ない道を選ぼうとする。」
円堂「それは、この『まやかしの平和』の
中で生き抜くための、一つの正解だ。」
三国「……その計算を、今日は神童が
壊しました。」
円堂「壊した、という言い方は違うかな。
本来の形に戻した、というのもあるよ。」
神童「!」
円堂「神童くん、君が感じた『暖かさ』。」
円堂「その“第六感”は…フィフスセクターの
データには載らない、君自身の鼓動だよ。」
円堂「それを『独裁』に売り渡すか、
『方舟』として受け入れるか……。」
円堂「それを決めるのは、もちろん
監督の俺じゃない…君たち自身だ。」
天馬「円堂監督!俺、……俺は!」
円堂「天馬くん…だったね。君の瞳は、
凪いだ海に嵐を呼ぶ色をしている。」
円堂「…ふむ、特にその勇気はとても良い」
円堂「俺はそういう『イレギュラー』は、
決して嫌いなんかじゃないよ。」
速水「(…あ、圧倒される。)」
速水「(こんなに穏やかなのに、まるで
見えない手に心臓を掴まれてるみたい…)」
円堂「さあ、着任早々で悪いけれど
俺が監督になった以上は…」
円堂「これからの練習メニューは、『紙に
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らいむ②
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書かれた指示』なんかじゃなくなるんだ。」
円堂「俺と一緒に、新しいサッカーの
『詞(ことば)』を探しに行こうか。」
円堂「…本来の俺なら、ここで『サッカー
やろうぜ!』と言うんだろうけどね。」
円堂「それは…君たちが『本当の自由』を
手に入れた時のために、取っておくよ。」
────────────────────
場面は誰かの家に……。
南沢「……ホーリーロード、か。。(チラシ渡された)」
ギュッ(革製のソファに寝転がる)
南沢「(…内申点ほっぽいて全力でやるか、
内申点優先して手を抜くか。。)」
南沢「やっぱ無理だな、ジレンマ
がほどけねぇ。。」
南沢「……新8番……松風天馬、か。」
南沢「(…頼むぞ、新入り。)」
南沢「(未来のサッカーを、捨てるな……)」
南沢「…あーダメだ、無理。」
南沢「もはや倦怠しかねぇわ……」
──────────
回想…
『何故エース番号から逃げた!!』
『シュート力が良い南沢さんが適任ですよ』
『やっぱり南沢さんしか頼れませんね!』
──────────
南沢「…エース番号背負っちゃったし、
いい加減行くか。。」
南沢「(部活に行かず、まっすぐ帰ってたし。。)」
南沢「…あいつらにどんな顔すれば良いんかね。」
南沢「(…俺も、あいつらの力になりたいな。)」
チッ,チッ…(時計の秒針)
南沢「……無理か。」
────────────────────
南沢「ふっ、はっ!!」
シュタッ!シュッ!!(何故かある三角コーンを
至るところにおいてドリブルの練習!)
南沢「(ここで決める!)」
南沢「『ソニック……っ」
南沢「ショット』ッッ!!」
ドォォォォンッ!!!
南沢「まだまだこんなのじゃない、
相手もじっとしてない…」
南沢「(スランプを終わらせるためには
やっぱこれが1番だな。)」
雷門中の裏校舎にて
剣城「……(電話中)」
『雷門に送られた監視者として、
ホーリーロードの決勝戦まで雷門が革命を
起こせば』
『奴らに警告をしておけ、いいな?』
剣城「……はい。」
ポチッ
剣城「……止めろって…無理だろ。。」
剣城「慣れなきゃ…(グスッ)」
剣城「……(涙を拭い、暗い廊下を見つめる)」
剣城「(兄さんのために、俺は『黒の
騎士団』の牙でいなきゃいけないのに。)」
剣城「(……松風天馬、あの真っ直ぐな瞳を
見てると俺の中の何かが……)」
カチッ,カチッ…
剣城「!?誰だ!」
円堂「あぁ、驚かせてごめんね。」
円堂「夜の校舎は『不規則な音』が
よく響くからね、つい気になって。」
円堂「剣城くん、君の『詞(ことば)』は
さっきの電話で聞いた通りかな?」
剣城「いつからそこに…」
円堂「最初からさ、俺は監督だからね。」
円堂「部員がどこで何に悩んでいるか、
大抵のことは把握しておきたいんだよ。」
円堂「『慣れなきゃ』…か。」
円堂「それは、自分を殺して『機械』に
なることへの決意かな?」
円堂「それとも、誰かを守るために『嘘』を
突き通す覚悟かな?」
剣城「……貴方に何がわかる!」
円堂「今は何もわからないさ、何もね。
でも一つだけ言えるんだよ。」
円堂「…あそこで黙々とコーンを並べて、
自分を追い込んでいる先輩がいる。」
円堂「彼は『全員を守りたい』と願って
一人でジレンマと戦っているんだよ。」
円堂「彼は、君という『監視者』が
いることを知っているんだよ。」
円堂「それでも自分のスランプを
終わらせようと、泥臭く足掻いている。」
円堂「…君は、その努力を『警告』の一言で
踏みにじるだけの冷たい人間なのかい?」
剣城「…っ。」
円堂「これは、とある人から預かった
『お守り』なんだ。」
円堂「次に俺の前に立つ時は警告じゃなくて
君自身の『本音』を聞かせてほしいな。」
タッタッタッタッタッ…
剣城「(南沢さん…松風。)」
剣城「(俺は、どうすれば……)」
その頃、グラウンドでは。
南沢「はぁ、はぁっ……。」
南沢「(よし、最後にもう一本。)」
南沢「(『ソニックショット』の軌道を、
もっと鋭く……!)」
────────────────────
その翌日
剣城「…シードとして、お前たちを監視することになった。」
剣城「(ダメだ、もっと悪役になりきらないと)」
車田「もし、革命の動きをしたら?」
剣城「止めるが?」
車田「でもお前は、随分と苦しそうだけど…?」
剣城「……っ、黙れ!監視者の俺に
情けをかけるつもりか!」
剣城「(やめろ…そんな『守るような
目』で、俺を見るな……!)」
車田「…だって、お前のその足元…。
ずっと、震えてるじゃないか。」
車田「俺は、父さんから教わったんだ…」
車田「『本当に強い奴は、誰かを傷つける
時に迷ったりしない』って。」
車田「お前は、俺たちを傷つけたくないんだろ?」
車田「なら、そんな無理して牙を
剥かなくていい…!」
剣城「っ、うるさい!!」
ドンッ!!(剣城が思わず車田の胸ぐらを掴む)
剣城「お前に何がわかる!?」
剣城「俺が、俺がどれだけのものを
背負ってここに立っているか……!」
車田「最初から分からないものだ!」
車田「分からない、お前の苦痛は…
最初から分かってあげれない。」
車田「だけど、何も知らないまま
一緒にいるのは…」
車田「とても、もどかしいんだ。。」
剣城「」!
車田「俺は臆病だ!怖いものばかりだ!」
車田「フィフスも、お前のその『牙』も…。
本当は怖くて、今すぐ泣き出したいんだ!」
車田「でもな…」
車田「泣きながらでも、俺は逃げない!」
車田「お前がその震える足で立ってるなら、
俺はその隣で一緒に震えてやる!」
車田「『監視者』としてじゃなくて…」
車田「雷門のを支える、 一人の
仲間としてここにいろよ!」
剣城「支える…?俺が、雷門を……?」
剣城「(俺は……守りたかっただけだ。
兄さんを、サッカーを…)」
剣城「(なのに、どうして俺は誰かを
傷つけるための牙になっている……?)」
剣城「…バカな人だ。俺を、黒の騎士団の
シードを……『仲間』と呼ぶなんて。」
車田「バカで結構!俺は辛いものには
強いんだ。」
車田「お前がどんなにつらい現実を
持ってきても…全部飲み込んでやるし、」
車田「一緒にグラウンドに立ってやるよ!」
天城「…車田、良いこと言ったど。」
天城「剣城。お前の震えは、決して
不協和音なんかじゃない。」
天城「それは、まだお前の中に『正義』が
生きているっていう証拠だど。」
天城「槍術の世界でも、迷う刃は
折れやすい。」
天城「だが、折れた後に鍛え直した刃は…
何よりも強くなるんだど。」
剣城「天城…先輩。」
剣城「(監視者、警告…)」
剣城「(そんな詞(ことば)で、自分を
縛るのはもうやめにできるのか?)」
剣城「(俺は、俺のやり方で…
この『騎士道』を、どう貫くべきか)」
コメント
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第6話、読み終わりました!円堂監督の登場シーン、本当に圧巻でしたね…。「凪いだ海に嵐を呼ぶ色」という天馬への言葉に胸が震えました。それに、車田が剣城に向けた「一緒に震えてやる」という台詞がもう、本当に優しくて。自分の弱さを認めた上で相手を支えようとする姿勢が美しかったです。剣城の内面の揺れも丁寧で、次が気になって仕方ないです!