テラーノベル
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渋谷の街を埋め尽くす呪霊と、絶望する呪術師たち。
その中心に、天から降り注ぐ「青い光」と共に、3人の男たちが着地した。
「……さて。傑、ブランクはあるけど動けるか?」
「悟、私を誰だと思っている。それより、あちらのリムル殿の『やる気』に驚いているよ」
五条と夏油が不敵に笑い合う。
その中心で、リムルが黄金の瞳を冷たく輝かせた。
「おい、ゴミども。……俺たちの『平和な休日』を邪魔したツケを払ってもらうぞ」
夏油が指を鳴らす。
「異世界で魂を洗われたせいかな……呪霊たちが、ひどく醜く見える。――消えなさい」
夏油の背後から、数万の呪霊ではなく、リムルから分け与えられた「魔素」で強化された純白の龍が現れ、渋谷のビル群を縫うように走り抜ける。触れるだけで呪霊を浄化し、灰すら残さず消滅させていく。
「……すごいね、傑。前より出力上がってない?」
「君こそ、その『蒼』で街まで消さないように気をつけてくれ」
五条が目隠しを完全に捨て去り、両手で異なる無限を練り上げる。
「ちょっと派手に行くよ。――虚式『茈』・連撃」
一つでも特級を葬る紫の球体が、弾幕のように放たれる。
逃げ場を失った特級呪霊たちが、叫び声を上げる間もなく空間ごと削り取られ、渋谷のランドマークだった建物ごと「無」に帰していく。
「二人とも、ちょっとどいてろ。一気に更地にするぞ」
リムルが空高く舞い上がり、数千の水のレンズを展開する。
「ターゲット確認。全呪霊、全呪詛師、および羂索の残党。――焼き尽くせ。『神之怒(メギド)』」
雨のように降り注ぐ光の矢。
それは正確に「呪い」だけを貫き、一般人や建物への被害を最小限に抑えつつ(五条が壊した分はさておき)、数秒で渋谷全域の敵性反応をゼロにした。
数分後。
あれほど呪霊が溢れていた渋谷駅周辺は、塵一つ落ちていないほど綺麗な「更地」になっていた。
「……ふぅ。これでスッキリしたな」
リムルが地面に降り立ち、パンパンと手を払う。
「……リムル、君。更地にするって、本当に『何も無くす』って意味だったんだね」
五条が、瓦礫すら残っていない平地を見て、少しだけ引きつった笑顔で言う。
「あはは、後で建設が得意なハイ・オークたちを呼んでやるよ。一日で綺麗な街に建て直してくれるから安心しろ!」
「……クフフ。素晴らしい手際です、リムル様」
影から現れたディアブロが、優雅に拍手を送る。
絶望の「渋谷事変」は、たった数分の「お掃除」によって、歴史上最も平和な再開発現場へと変貌を遂げたのだった。
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