48
『 …昨日はっ、すいませんでした。』
「いや、よかったんだけど、」
「なんで帰ったの。」
なんて答えるのが正解なんだろう。
ホントのこと、言えばいいの。
でも言ったら、もう会えないかもしれない。
けど、
『 …手紙』
『 手紙が、沢山だったから、』
「あれ、か。」
先生は、少し安心した様子でそう言った。
「…ごめんな。」
『 何に、謝ってるんですか、?』
『 私に、?手紙を出しっ放しにしてたから?』
「まぁ、うん。」
『 …テキトーすぎですよ、』
「ごめん、あの手紙みて姫野どー思った、?」
『 …ズルい、自分が情けないって、』
「…そ、」
「もー会いたくない?オレに。」
『 …..です、』
「ん?」
『 会いたいです、!!』
「ふはっ、笑ならいーだろ。」
「姫野がズルくたって。」
『 …はい、笑』
そうだ。いいんだ。
たとえ、私がズルい人間でも。
だって、あの先生が許してくれたんだもん。
先生、ありがとうございます。
・
「もー秋だな。」
『 ですねー。』
私達がそんな話をするようになったのは、
青く澄んだ青空の下で⋯
いや、そんな屋根の下の日曜日だった。
「あ、終わり何時?」
『 今日は…9時、ですかね。』
「9時かぁ、」
『 今日は大丈夫です。先帰ってください』
「わりぃ。」
まじかー、先帰っちゃうのか。
そんなことを思っていたけど、先生は明日先生で私は仕事。
しょうがない事なの。
『 お疲れ様でしたー』
「〇〇ちゃん!」
『 はい?』
「今日の余り物さ、廃棄しちゃうから持って帰ってくれない?」
『 了解です。では明日』
手塚さんはそう言って私に売れ残ってしまった
月見バーガーを2つ、コーヒーを2つくれた。
『 …』
「姫野ー」
『 うわっ!生徒、?!』
「もう眠たくなったわ。笑」
『 帰ってないんですか、!』
「夜中にオンナの子を1人で歩かせないよ」
『 どーもです、笑』
私は照れ臭く笑ってから、2人で公園のベンチに座った。
「なにその紙袋。」
『 あー売れ残りです。廃棄されちゃうので』
「ふーん、」
『 …月見バーガー、食べませんか』
「月見バーガー ?」
『 …貰ったんです、よかったら。』
「ふふっ、さんきゅ。」
よかった、笑
そーいえば、私は一人暮らしなのに、なんで手塚さんは、2つくれたんだろう。
ラッキーだ。
コメント
5件
わぁ!いいねぇ 先生と一緒に食べれて!!笑