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今まで、何度民が死に行く姿を見たのでしょう。
今まで、何度民の笑顔を見たでしょう。
今まで、何度貴女にちょっかいをかけられたのでしょう。
今まで、多くの戦争を見て、散りゆく人の命を見て、そして、眞の死から目を背けようとして来ました。
影で支える役割でありながら、分からなかったのです。
何故、貴女が戦争へ向かったのですか?
戦争を避け、戦うことが苦手だった貴女は
何故か私になにも言わず消えていってしまいました。
それは、旅人にあい、私も目を背けるのをやめ、私と将軍が戦ったあとも教えてくれませんでした。
神子「あやつのことじゃ、それはお主が見つけろと言ってるのじゃよ」
雷電影「わざわざ眞が行かなくても、将軍を向かわせればよかったはずです。」
雷電影「人形である以上、代えが聞きますし…」
雷電影「そもそも眞は行くことを誰かに伝えたのですか?」
雷電影「貴女は聞いてましたか?」
隣を見ても神子はにやにやして何も返してくれませんでした。
そして団子を取ろうとすると私が最後に残していた団子が消えているのです。
雷電影「神子!今私から団子を取りましたね!?」
神子「モラ自体は妾が出しておるのじゃ
別に構わんじゃろうて」
雷電影「いいえ変わります。その甘味一つでなにか分かるかもしれません」
神子「そう思うなら後で自腹で買えばよい。甘味一つで分かるならいつ食べても変わらぬ」
今回は確かに神子のいう通りです。諦めるとしましょう。
神子「して、汝はこれまた何故鎖国を解いたのじゃ?」
神子「汝はいつも永遠が好きじゃった。」
雷電影「………変えなくては、と思ったのです。」
神子「ほう?」
雷電影「永遠で不変なものが一番なのは変わっていません。」
雷電影「ただ、旅人の意見を聞き、民衆の思いを知り、その不変で失ったものの方が多いことに気づいたのです。」
雷電影「今更ではとても遅いことは分かっています。」
雷電影「でも、今からでも少し変われるのなら、あの死に行く姿を減らせるのなら」
雷電影「今からでもいいから作り直していきたいのです。」
神子「お主が何百年も紡いできた永遠がこうも呆気なく変わるとはのう」
雷電影「実は旅人に目が利礼をやめるよう訴えられたとき、抵抗軍の隊士が居たように見えたのです。」
雷電影「その姿をもう一度見ることはできませんでした。」
雷電影「ただ、幻影を起こさせるほどの強い意思を持つ隊士に会ってみようと思ったのです。」
ワタツミ島
心海「将軍様!?何故こちらに …」
雷電影「抵抗軍のとある隊士に会いたいのです」
心海「将軍様にお会いになった隊士ですか…?」
雷電影「いえ、実際に会ったわけではないんです。ただ、旅人と会ったときに見えた気がして」
心海「旅人さんと仲が良かったなら…もしかして哲平さんでしょうか?」
雷電影「恐らくは…」
私は会えるのかと喜んだ反面、彼女はとても暗い顔をしていました。
心海「…………彼は既に…息を引き取っています…。」
とても震えた声で、泣きそうな声で彼女はいいました。
墓まで連れて行ってもらい、彼の話を聞きました。
心海「彼はとても向上心が高く、旅人さんともよく話して、どちらが早く昇進できるか競い会っていました。」
心海「ただし彼は…邪眼により老死していきました。」
心海「たまに旅人さんが墓参りにいらっしゃるのです。」
心海「各国から帰ってきてはその度の話をしているんです。パイモンさんも一緒になって…とても楽しそうに、そして悲しそうに話していて…」
とうとう彼女からは涙がこぼれていました
私はそのとき、自分の愚かさと無力さを感じました。
雷電影「だからもう、やめにしようと思うのです。」
神子「お主が変わろうとするなんて、世の中も退屈しないのう」
まだ、分かりません。この先何が起こるのか。
私が雷神である以上、私は多くの死と向き合うことになるのでしょう。
ただ、それと同時にいろんな喜ばしいこともあるでしょう。
眞、私は今度こそ、雷神としての指名を果たして見せます。
だからどうか、見守っていてください。