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その時、相手は”誰かの為”と言った。
その時は理解が出来なかった。
それは今でも、何も変わらない。どれだけ人と関わっても、理解が出来ない思考回路。
……その筈だった。
自身を優先したら、関わっている他の人に疑いが向く事も無くなり、注目が向く事も無くなる。それが一番合理的だと思っていたから、最小限の魔力で終わらせようとしていた。
「…馬鹿が、移ったんでしょうかね…。」
誰もが、他とは違う…異能を持つ人物であると分かる程の魔力を込めていた。
そこまで込めれば当然、他とは結果が変わる訳で。
宝玉の光は、強く鮮やかに輝いていた。
きらり、と辺りを光の粒子の様なものが舞っている。この世のものではない光景に、思わず見惚れるが、すぐに視線を戻して誤魔化す。
やり過ぎたな…と反省しつつ、これで十中八九、異能を持っている事が政府にばれた事を理解した。