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俺の右腕に切り傷をつける場所がなくなったときには、もう一限目が終わっていた。
次々にトイレに入ってくる同級生たち。
桃 「全員嫌いだ、俺が居なくなっても別に困らないでしょ」
ぼそっと呟き、トイレの個室を出る。
赤 「あ、ないこせんぱーいっ!…って腕どうしたんすか!?」
後輩が俺に気付き駆け寄ってくる。そして腕の傷を見て目を見開いた。
桃 「関係ないよ、りうらくんには」
赤 「いや、普通に心配しますって!保健室行けますか?」
桃 「いいっつてんの」
赤 「、そう…ですか。ごめんなさい」
後輩は足早に俺の元を離れた。
桃 「失礼します、2年1組の内藤です。体調悪いので早退させてください」
俺は六限は勿論、授業を受ける気力が残っていなかったから早退したいと伝え、
家に帰った。
桃 「…」
俺がどれだけ辛くても、俺以外に迷惑をかける訳にはいかない。
ごめんなさい。神様。俺は老衰できずに自死を選んでしまいました。
本当に何もできなくてごめんなさい。
役立たずなんかは、この世にいらないので消してください。
俺は頭の中でごめんなさいと繰り返し、カミソリを用意した。
桃 「こんな俺、いらない。消えろ」
独り言を呟いて、ベッドの上で首を切った。