テラーノベル
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ここは、創立100年を超える超・伝統ある高校。
老朽化した旧校舎の3階には、**“絶対に入ってはいけない理科準備室”**がある。
そこには、かつて実験中に不慮の事故で命を落としたと言われる男子学生の幽霊が出るという――
放課後。好奇心に負けた3人の学生が、こっそりその部屋に侵入した。
カエデ(ビビり女子)「ねぇ……やっぱやめようよ……」
マコト(無駄にノリがいい男子)「だいじょぶだって~。幽霊とか都市伝説だし」
シンヤ(冷静ぶってるけど怖がり)「じゃ、さっさと撮って帰ろう。10分以内撤退」
すると――
ブウゥゥゥン……(蛍光灯が勝手に点滅)
カエデ「ヒィィィィ!!!」
シンヤ「おい今の音!マジでなんかいるぞ!!」
マコト「……お、お前ら後ろ……!!」
振り返ると、
白い学生服を着た幽霊が……!
幽霊「ああ~~~、やっと来てくれた~~~!ずっと待ってた~~~!」
カエデ「うわああああああ!!!」
幽霊「ちょ、落ち着いて。今日のお願いはね、成仏させてほしいの」
マコト「あ、そういうシステムなんすね」
幽霊「うん。で、成仏の仕方が……ちょっとわかんないのよね」
シンヤ「えっ。知らないの!?」
幽霊「うん。あのとき、説明書の紙持ってたんだけど、感動して泣いてたら鼻水でにじんで読めなくなった」
マコト「情緒どうなってんの」
幽霊「たぶん、“やり残したこと”を成し遂げたらいいんだよね?だから思い出したんだ」
カエデ「……なにを?」
幽霊「中間テストの解答用紙、名前書き忘れたこと」
シンヤ「それはもう、手遅れすぎる」
幽霊「だから!ちょっと誰か、俺の名前で答案出してきてくれない?」
マコト「いや、単位もらってもお前死んでるじゃん」
幽霊「そこなんだよね~~、このシステム、改善の余地あると思うんだよね~~」
カエデ「そもそも死因なんだったの?」
幽霊「ほら、実験中にさ、電池を口に入れたらどうなるかなって……」
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