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31 - tnzm

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2025年11月21日

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※第1話の [必読] を必ずお読みください

※エセ関西弁

※誤字/脱字 あり


片目を失ったz

微軍パ◻︎/メンタルが弱めのz/tn(←)zm

など含みます



:::::::::::::::::::::



tnzm


幸せはそう長続きしない。

どれほど血反吐を吐くくらい努力しても、いくら善行を積んでも神様は見てはくれない。


任務で片目を失った時は、全ての景色が灰色に見えた。

あの時を思い出すと徐々に呼吸が浅くなっていき、目の前の景色が歪んで見える。あの時こうしていれば、ともう過ぎた時間は戻せないのに何度も自責の念に駆られていた。


”まだ命があるだけマシ”

そう自分に言い聞かせるも、軍で高戦力として評価されている俺にとって視力は必要。視力が落ちたのならまだ回復の余地はあるものの、完全に失ったものは返ってこない。

これでまたもう片方を失ってしまえば、俺は本当に利用価値が無くなる。

そうなったら今まで仲の良かった組織の皆は、俺に顔も合わせなくなるのだろうか。


幸い片目だけを失っただけで、他に異常は無かった。

まあその失ったものがデカすぎるが。

でも俺が体を張ったお陰で、仲間は無駄な傷を負わずに生還出来た。未来ある若者が生き残ったのなら上々だろう。

暫くはリハビリを重ねる生活になり、俺は存在意義を証明するための任務が出来なくなってしまった。


片目を失った傷は中々癒えず、そのまま数ヶ月の月日が経ち。

未だに片方の視力がない感覚には慣れておらず、まだ任務復帰は見込めなかった。

周りはどんどん結果を残す中、俺は書類作業とリハビリをする毎日で、どこか心にポッカリと穴が空いたように思えた。

そこから、軍医からの処置として眼帯を付けることになった。

そのまま晒すのも気分が悪いだろうし、これが一番最適解かもしれない。


「違和感凄いな…」

「確かに。眼帯付けてる奴おらんもんな」


こんな姿になっても、トントンは毎日お見舞いに来てくれた。しかも、俺が意識を失って目覚めずにいた時も毎日顔を出していたと大先生から聞いた。

医務室で寝たきりの生活から解放された後も補助などしてくれて、本当に至れり尽くせりだ。

精神的に参っていた俺にとって、そんなトントンの優しさはジーンと心にくるものがあり、次第に俺はトントンに惹かれていた。


怖がる子供さえも安心する声色に、切れ長の赤い目から出る優しさに溢れた瞳。でも笑った時は豪快で、普段の低い声とは違って笑い声は高い。

片目を失って不安でいっぱいだったが、トントンの世間話を沢山聞いて徐々に気分は軽くなっていた。

俺にとって、トントンという存在はとても救いだった。


〜〜~


執務室で今日までの書類作業を一通り終え、書記長であるトントンに渡そうと椅子から立ち上がった時。

カチャンと音が鳴り、手を下げようとした時には水の入ったコップが床に落ちていた。幸いコップは割れずに済んだが、床には水が広がっており、俺は急いで拭き物で掃除をした。

左側の視力が完全にないと、左手側に物がある事にすぐさま気づけない。


「ん、ゾム平気か?」

「だ、大丈夫や。左にコップあるの気づかんかった」


こんな事が、ここ最近ずっと繰り返されている。

次から気を付けないとと思っていても、中々意識しないものだったりした。

何とも惨めで滑稽だ。幹部の立ち位置なのに、何故か肩身が狭いように感じる。


そして、一番怖いのは階段の昇り降り。

片目を失った事により距離が掴みにくく、手すりがないと生きた心地がしない。ーー前まで階段なんて、暇な時にトレーニングとして使っていたのに。


階段だけじゃない。

物の距離感が上手く測れなくなり、コップに飲み物を注ぐ等の動作が難しくなった。

更に片目を失った事で必然的にもう片方の目を酷使する事になり、目の疲労や頭痛がよく起こるようになった。

これのせいで長時間の書類作業や、長期任務が不可能となり、生きていく上で両方不可能となると非常に困る。


「はぁ……」


あまりの自分の情けなさに溜め息が出る。

目の前で高く積まれた残りの書類に目を向けているが、終わりが見えない。

それにずっと細かい活字を見続けたせいか、目も痛くなってきた。同時に頭痛も襲ってき、今日はここまでにして切り上げる事にした。

軍医からも長時間の作業は控えるようにしましょうと釘を刺されたため、俺は休憩がてら椅子に凭れ掛かり大きく伸びをした。


「ゾム大丈夫か? 書類多いし、手伝おか?」

片手にマグカップを持ったトントンが、こちらに心配の眼差しを向ける。


「あ。い、いや、大丈夫や。これくらい出来る」

「……今度休み取ったらどっか行こな」


何かを察したトントンは、労いなのか今度出掛けようと提案する。

確かにトントンの言う通り、ここ最近お互いまともに休めていないのかもしれない。俺は兎も角、トントンは特に忙しない日々で休みも取っていないだろう。

…それより、俺はトントンに誘われた事実が嬉しかった。

先程まで曇っていた気分が一気に晴れやかになり、俺はトントンに飛びきりな笑みを見せた。


「絶対行くっ!!場所はトントンが決めてな!」

「ええで。ゾムのこと連れ回したるわ」



:::::::::::::::::::::



最後まで閲覧して頂き、誠にありがとうございます。


とある方が投稿してらっしゃった軍パ◻︎の片目潰れzが頭から離れないため、勢いで書きました✍🏻💭


軍パ◻︎でこういう一部を欠損したzさんもっと見たい…昔は強かったと恐れられてた老兵zさん概念も欲しい

四肢欠損はよく見るけど、一部を欠損した創作は中々見ない‬🫣

手足どちらか失っても、義足やら義腕付けて戦場に駆り出すzさんとか…!!

小さな欠損でも良い。利き手の指を何本か失って、いつものパフォーマンスが出せなくなるzさんとか

本当に考えれば考えるほど、ネタは無限にありますね😵‍💫❤️‍🔥


[2025/11/21投稿]

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