テラーノベル
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※第1話の [必読] を必ずお読みください
※エセ関西弁
※誤字/脱字 あり
shp(→?)zm/微センシティブ
魔主役17巻の内容を含みます
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sho「やっぱ良い景色やな〜〜」
ここは燃え盛る火球に、白い砂浜。
そして、広い海のある南方セイレン島。
一泊二日の旅行を、我々師団の皆と共に過ごす事になった。
といってもこの旅行費は新・我々師団からたかったものだ。
彼らは我々の前に立ちはだかる敵対勢力であったが、今では完全にエーティーエム(ATM)同然の扱いになっている。
この他にも金をたかっているが、これはまた別の話。
まあそんな事はさておき、これからセイレン島でのバカンスを楽しもう。これで行くのは二回目だが、そもそも気軽に行けるような場所では無い。楽しみな気持ちは依然として変わらず、俺もしっかり前日に準備してきた。
それに以前とは違い、今回はちゃんとゾムがいる。
移動中もセイレン島についてのパンフレットを見て、終始楽しそうに声を上げていた。今日のために水着や遊び道具を持ってきたようだが、海で爆弾は出さないだろうと信じたい。
rb「よっしゃ泳ぐぞーー!!」
ロボロは浮き輪にゴーグルと事前に用意しており、大先生は海水浴そっちのけで美人な女悪魔がいないかとほっつき歩いていた。
唯一水着に着替えていないシャオロンは、海水自体が無理なため浜辺で遊ぶ様子だ。浜の砂をかき集めて、山を作ったり、変な生物を作って暇潰しをしている。
他のメンバー達も持参したボールで遊んでいる様子だが、俺はパラソルの下に寝そベれる程の椅子を用意し、ゆっくりと何もしない時間を過ごした。
「ショッピくーん、日焼け止め背中に塗ってや」
「良いですよ。ゾムさん肌弱いんでしたっけ」
皆より一足遅かったゾムは、どうやら日焼け止めクリームを塗るのに時間が掛かったようだ。自分で塗れる範囲まで出来たようだが、背中はどうしても届かないため俺に頼んできたのだろう。隣にいるシャオロンにしなかったのは、恐らく何かされると感じ取ったからだろうか。
そういえばゾムは肌が滅法弱いようで、必ず日焼け止めを塗らないと外に出られないとどこかで小耳に挟んだ。渡してきた日焼け止めも敏感肌用の薬用クリームであり、ただの安物では無くしっかり自分の肌に合った物を選んで使っているようだ。
そもそもこんな炎天下の中、日焼け止めを塗らなければ肌が大変なことになるのは目に見えて分かる。肌の弱いゾムなら尚更だ。
「じゃあ、ここ座ってください」
「ん。」
日陰のあるシートを上に誘導させ、自身の手の平にはゾムが持参したクリームを適量を出す。
目の前にはゾムの日焼けひとつない白い背中が俺の視線を釘付けにしており、子供には似つかない色気に唾を飲み込んでしまう。
当のゾムは早く遊びたいのか、浜辺で楽しげに遊ぶ様子を見ながら導火線のような尻尾を左右に元気よく揺れていた。
背中は実に触り心地が良さそうで、日焼け止めを塗るという目的を忘れて触りそうになった。
「では、失礼しますね」
手の平に出したクリームを薄く伸ばしながら、背骨に沿って満遍なく塗るようにした。塗る邪魔にならないよう配慮してか尻尾は垂れ下がっており、先程まで元気に揺らしていたとは思えない落ち着きだ。
ゾムは健康的な体つきなのか、程よく肉がついているため触り心地がとても良い。
すると脇腹に指が掠めた途端、ゾムの肩はビクッと大きく飛び跳ねた。まるで驚いた念子のように毛が逆立って見え、導火線のような尻尾もピンッと伸びている。
「くすっ、くすぐったいから…やめ、やめてや…」
「……すみません」
脇腹をおさえて顔を紅潮させるゾムは、まさに情事を思い浮かばせる程だ。色白い頬が林檎のように赤らみ、長い尻尾は俺の腕に巻き付いている。
確かゾムは、脇腹が弱点だとシャオロンから聞いた。だからか、突然背後からゾムの脇腹を触っては執拗に擽るシャオロンの姿を時々見掛ける。
その光景によくトントンや大先生は止めに入るが、シャオロンのせいで悪知恵の付いた他のメンバーはたまにゾムの脇腹を触る悪戯に走っていた。
まああまりに度が過ぎると、ゾムの家系能力で爆弾を生み出されては脅されるようだが。これは自業自得としか言いようがない。
「終わりました」
「うぅ、背中ベタベタする…」
「あっちで皆さんが待ってますよ」
「そうやった。ショッピくんありがと」
腕に巻き付いていた尻尾はスルスルと離れていき、俺の手元には日焼け止めが残る。未だに手の平はクリームでベタベタとして気持ち悪いが、気にせず椅子に横になった。
遠くから見えるゾムの楽しそうな姿に口角が緩みそうになるが、得意なポーカーフェイスを崩さないよう出来るだけ平然といた。
それでも、あの海辺の光景を眺めるのはいつまでも飽きないような気がした。
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最後までご閲覧いただき、誠にありがとうございます。
季節感無しのshpzmです
魔主役17巻はいいぞ
数ヶ月前からメモアプリに未完成のまま残っていたので、重い腰をあげて完成させました。
恐らく夏頃に思いついたシチュなんでしょうね…
未だに未完成の作品が何個も残っているので、いくつか消化したいところです😿💧
[2025/12/11投稿]
コメント
2件
お久しぶりです!!お二人ともてぇてぇの密集体かと錯覚するような尊さで...^^今回もとても美味しかったです!!