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「えっ!?え、何ここ!?なんで僕、病院」
「あっ直さん。ちょっと体調が良くなかったらしくて、検査していたら寝てしまったんですよ。」
看護師は優しく微笑みかけた。 本当に?なんか大事なことを忘れているような…
「どうやら事故のショックで、記憶が1部抜けているようです。」
「そんなっ……どうして息子が…」
「クラスの子を亡くしてお辛いでしょうから、記憶のことは言わないようお願いします。不謹慎ですが特に日常に支障は無いのでね…」
今まで火災事故のことなんて忘れていたのにどうして思い出したのか。それはまさに、
【本人】に会って同じ状況になったからだ。
可愛らしい顔、あの性格、正義感、サイドテールの髪型、自分を犠牲にしても人を助けられる優しさ、そして名前。
噂で聞いた死者の国 とはここの事だったのだ。ルールとして、生前の名前に1文字足して違う名前にするというのがあったじゃないか。つまり瑠夏は一文字足してルルカになまえを変えていただけだったんだ。
死者の国で死ぬと成仏するらしい。折角再会出来たのに…?そんなの嫌だ。 ようやく走ることだけに意識を戻し、街を抜けようと走り出した。