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11 - 総統 季節外れの雪

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2023年01月06日

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総統で学生パロと妖怪パロが混じったものです。年齢操作や、エセ関西弁が含まれます!○○というのには貴方の名前を入れて読んでください!



それでも良い方はどうぞ!







うちの学校に転校生がやってくるらしい。

しかもうちのクラス。

男だそうで、どんな人なのか皆想像している。馬鹿馬鹿しいと思う。


「なあ、転校生外国人らしいよ。英語いけるかな、俺。」

友人が話しかけてきた。

外国人か…。珍しいこともあるもんだ。

「どーでもいー。そんなことより暑すぎて溶けるぅ。」

今は夏真っ只中。雪だるまなら一瞬で溶ける。


「どうでもいいってwクラスメイトになるんだぜ?仲良くしなきゃ!」


「ぜってぇ外国人の友達が欲しいからだw俺のことなんて絶対覚えないからへーきへーき。」

まあ一週間だけとかだろう。


「そう卑屈になんなよ!変な行動してれば覚えてくれるぞw」

「そこまでして覚えてほしくないわw」

「しかも変な噂があるらしいぜ。なんか雪女って言われてるらしい。」

転校生は男ではなかったか?と思ったが訂正するのも面倒くさい。もしかしたら冷酷冷淡な人なのかもしれない。


「お前らーホームルームすんぞー。」

チャイムがなり、先生が入ってきた。

「もう噂になってるが、うちに転校生がやってきた。」

先生はドアの外に向かって手招きをする。


彼の珍しい姿は同級生の目を惹きつけた。

金色の髪、白い肌、そして夏の空を浮かばせる瞳。雪女と呼ばれているのがよくわかった。

男だが、どこかエロさがある。


「じゃあ、自己紹介してくれ。」

「グルッペン・フューラーです。親の都合でこっちに来ました。よろしくお願いします。」

見た目に反し、声が低かった。

同級生も目を見張り彼を見ている。


自己紹介文はどこからか拾ってきたかのような文と笑顔だった。

「はーい、よろしく。グルッペン君の席は後ろの席ね。」

彼は荷物を持ち、後ろまで歩く。

彼が俺の側を通ったとき、良い匂いと寒気がした。

エアコンが効きすぎたのだろうか。


休み時間、同級生の話題は彼のことでもちきりだった。

早速仲良くなろうとする人が転校生の近くに寄る。

彼は誰かが話しかけても愛想笑いと簡単な受け答えしかしない。

だがそれで彼は嫌われない。

なぜならそれが似合うからだ。

誰も寄せ付けない、孤高の花のようにみんなの目には映った。



「あいつ、すげーよな。なんか嫌われてもいーです、みたいな。」

率直に思ったことを話す。友人もそう思っているのか、反論しない。


「なあ。外国人ってあんな感じなんかな。」

明らかにしょんぼりしている。

友人はかなり社交的だ。

誰にも話しかけるし、誰にも好かれる。今回は上手くいかなかったようだ。


「それはないだろwたまたまそりが合わなかっただけだよ。」

そーだよなーと友人はいう。それにしても彼の見た目は綺麗だった。男にそう思うのもどうかと思うが本当にそう思ったのだ。仕方がない。




「わっすれもんしたー!!!ちょっと待っててー!!」

放課後、友人と帰ろうと下駄箱に上履きを入れかけたときに、忘れ物をしたのに気づいた。弁当箱だ。あれだけは母親に怒られる。

「おっけー。待ってるわ。」


廊下を小走りする。友人を待たせたくない。教室に入ろうとする。


「はあー!!もうあっついねん!!日本の夏はどうかしとるわ!!」


転校生の声だ。関西弁が出たことに驚きと笑いが込上げる。

しかし、今バレてしまったら彼が恥ずかしい目に合うと思い、教室に入れなかった。


教室のエアコンは先生しかつけてはならず、中は暑い。

それを少しでも和らげるかのように、窓が全て空いていた。


彼が自身の机に後ろを向いて腰掛ける姿、外からの日の光、風でカーテンが揺れる景色は絵の一枚かのようだった。


様子を伺うように彼を見ていた。

彼の汗が頬をつたり落ちた瞬間、白い何かに変化したのを見た。

ゴミクズが汗と一緒に落ちたのかと思ったが、白い何かは、机に落ち水滴になった。

水滴?

場面が理解できずにいると彼の汗がまた落ちそうになる。

じっくりと観察する。

汗が落ちると、白い雪に変わり机に落ちた。

彼はその水滴を拭こうと振り返る。

目があった。

「おわっ、びっくりした。」

そう小さく呟いた。俺の姿を確認したあとはどうでもいいかのように視線を机上に移し、机上の水滴を拭く。

「あ、ああ。ごめん。忘れ物してさ。暑すぎてぼーっとしてた。」

咄嗟の言い訳をする。

自分でも云っていて嘘だとわかる。彼は急いで通学バックを持ち、帰る準備をする。

走って俺の横を通り抜ける。

朝と同じいい匂いと寒気。

季節外れの雪を見た。

俺は呆然としながらも自分の机に向かい弁当箱を取り、バッグに詰める。


廊下に出て先程までも出来事が白昼夢だったのかと思う。笑われてもいいから友人に話してみようか。


…いや、俺の胸のうちにしまっておこう。



昔、日本には妖怪がいた。みんな絶滅したと思っている。

現代社会にも、妖怪はいる。彼らは人を魅了させる。どこか惹かれてしまうらしい。殺されるか、生かされるかはその妖怪次第…。


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