青「ごめん…クリスマス一緒に過ごせないかも」
桃「え…?どーして?」
青「バイト入っちゃったぽくて」
桃「そっか。なら仕方ないね」
青「ほんとにごめんね」
まろは俺じゃなくてバイトを優先させるんだね
最近まろがおかしい。
おかしいというか俺になにか隠し事をしている。
位置情報共有アプリできる彼のアイコンに滞在時間が表示されなくなる。
位置情報を止めていると言うこと
桃「あのさ…ほんとにバイト?」
青「え…?」
桃「まろ他に恋人いるでしょ」
青「…」
なんで黙るの。
いつもなら笑って否定してくれるのに
早く否定してよ
高校1年生から彼と付き合って約2年が経つ
まろと同じ大学に行って同期よしてずっと一緒に居ようねって話していた。
もうこんなに人を好きになることは無いと思う
青「なぁ…ないこ俺たち別れよ」
桃「え、本気で行ってんの笑」
青「うん 」
クリスマスのちょうど1か月前の夜俺たちは別れた。
思ってたよりもあっさりと別れた。
最後に見たまろの顔はどこか安心していた
1か月が経ちクリスマスの夜
ひとり寂しく映画を見ていた突然インターホンがなった
桃「もしかして…」
なんて少し期待をした。情けない。
けれど、まろに会いたい。
ごめんねってまだ大好きだよって伝えたかった。
そして少し淡い期待をもちドアを開けた
ガチャ
そこにたっていたのはまろではなく知らない男の子がたっていた
水「初めてまして」
浮気相手が文句でも言いに来たのか?って思っていると
水「僕いふにぃの弟のほとけです。いつも兄からないこ…さん?のお話たくさん聞いてます。それのおかげで家につけました」
桃「えっと、まろは?」
水「いふにぃに内緒でこれ持ってきましたッ!」
差し出されたのは1つの手紙だった。
ピンクと青のグラデーションのかかった綺麗な封筒に綺麗なまろの字でなにか書かれていた。
ないこへ
この手紙を読む頃には俺も居ないやろな。
俺ステージ4の末期癌ならしいねん。
結構最近知ってな。びっくりやよね
余命1か月やって。
膵臓癌を原発巣として全身に遠隔転移しているらしいねんって。
肝臓とか肺とか脳にも少しだけ
意味わかれへんよね
まろいまいち実感無いよ〜
この手紙はないこにちゃんと謝罪したくて書いてます。
まずクリスマスデートできなくてほんとにごめんなさい。
あの日まろ初めて病気のこと知ったんよね。
位置情報止めてたのもさすがのないこなら気づいてたよな?
病院に通ってんのバレたなかったんよ。
不安にさせてしまってたらごめんなさい。
この先の人生には悲しいこと辛いこと逃げ出したくなる時がたくさんあるとおもう。
だけどないこなら大丈夫!
ないこはそれを乗り越えれる力があるからな!
周りがかならず助けてくれるで。あにきとか初兎とかな
まろもそのうちの1人やで。
ずっとずーっとないこのこと見守ってる。
ないこがずっと笑顔で幸せに生きれますように。
いふ
呼吸が乱れ、口元を手で覆い隠す。
重量に負けたなみだがぽろぽろと落ちてきた。
水「僕はいふにぃから葬式でないこさんに渡して欲しいと頼まれました。」
桃「ってことはまろは…」
水「まだ生きてますッ!」
俺はほとけさんのことを気にせず家をとびだした。
水「だいす病院ですッ!」
飛び出した瞬間ほとけさんが大きい声で教えてくれた。
桃「ほとけさん今日はほんとにありがとう」
水「いえ!だって今日はクリスマスの日ですからッ!」
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