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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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この物語はフィクションです。

実在する人物、出来事、土地などは一切関係ありません。


一部性行為、血を連想させる表現があります。

苦手な方は閲覧をお控えください。

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女は教祖に聞いた。


「どうすれば幸せになれますか?」


教祖は微笑みながら女の手を引く。

そして、ゆっくりと扉を閉めた。











しばらくして1人の女の子が産まれた。 少女の誕生日は、信者らが信仰する神と同じ。 穢れを知らぬ、純粋な少女。

教祖は誰の目にも付かない場所に少女を隠した。

少女が外の世界に触れぬように。

少女が穢れぬように。


「この子は神の子である。」


教祖は信者たちにそう告げた。



少女の生活は、恵まれたものだ。 1日3回の整った食事。 毎日の入浴。 暖かな布団。 全て信者たちが世話をしてくれる。 少女からどんな扱いを受けようとも、信者たちは嫌な顔1つしない。


「ああ、私は特別な子なんだ。」


少女は、幼いながらにそう感じていた。



そんな少女に与えられている1つの仕事。 夜の8時から9時までの1時間、1人の信者の相手をする。 といってもそんなに難しいことではない。 ただ信者の話を聞くだけ。 最近不幸なことが起こりそう、だとか 私はいつ救われますか、だとか。 少女が適当に答えると、信者たちは満足気な表情を浮かべる。

そんな生活が何年も続いた。











少女が12歳になった頃、頭痛や腹痛が少女を襲った。 悪いことが起こる前兆かもしれない。 信者たちは慌てふためき、神に祈りを捧げた。

少女の様子を見るために、教祖が部屋へと入る。


教祖は目を疑った。

少女の純白のスカートは真っ赤に染まっている。 いや、スカートだけではない。 部屋のあちこちが赤く染まり、異臭を放っていた。 苦しみながら横たわる少女を見て、教祖はようやく理解した。


「この子は神の子なんかじゃなかった。」

神の子じゃない。




穢れた人間。

人間を騙した悪魔。

信者たちは今までの不幸を少女のせいにし、罵声を浴びせ続けた。 まだ幼い少女に到底耐えられるものではない。











少女は教祖に聞いた。


「私の罪は、どう償えばいいのですか?」

教祖は微笑みながら少女の手を引く。

そして、ゆっくりと扉を閉めた。

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